新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

5月22日 その2 U-20代表の久保建英君

2017-05-22 08:09:11 | コラム
サッカー経験者として言う:

昨21日、韓国で開催されているU-20のW杯の中継放送で、初めてマスコミが大騒ぎする久保建英君を試合中に見る機会があった。これまでにテレビのニュースで部分的に観ただけでは、その才能のほどは解らなかったので、昨日は良い機会だった。とは言っても、試合の途中で中継があったのを思い出したのだが、未だ彼は交替出場する前だった。

確かにあのパスを出す感覚は素晴らしいと思った。あれほど広く全体とその動きが見えているのは生まれつきとでも言いたい才能で、全盛期の遠藤保仁を思わせるものがあった。自分のことで恐縮だが、私も旧制中学2年の時に抜擢されてOBの試合に出して頂いたことがあったが、とてもあれほどの動きも前にいる者を使うようなパスを出すことなど考えてもいなかったと思う。

あの才能を今後如何に伸ばして使っていくかは指導者たちに与えられた大きな課題だと思う。未だあの体では迂闊に当たられると大怪我をする危険性があるし、彼をどのポジションで使っていくかの選択も難しいだろう。昨日も短時間しか出ていなかったが、前線に残って当たりには行っていたが、それほど戻って守備に回っていなかったのはそういう指示の下のことかも知れないが、あれでは一寸困るのではないか。その辺りに彼の使い方の難しさが見えた。

我がマスコミは年少の子供たちが出てくると過剰に持て囃し、そのまま永久に伸び続けるかの如くに持ち上げて、時には折角の素材を褒め殺しにしてしまうこともままあった。例として一寸見当違いだが、優勝した時にあれほど持ち上げた琴奨菊がどうなったかなどは最悪の標本だろう。久保君の試合の組み立てる類い希なる力を活かすのか、得点能力を伸ばすのか等々の選択肢は多い。

だが、その前に肝要なことは欧州や韓国やオーストラリアのような激しく且つ乱暴な当たり方をしてくるサッカーに耐えられるような基礎体力と体格を造ることだ。私は自分自身がそうだったので気懸かりなことは、身長が一寸足りなく見える点だ。何れにせよ、久保建英君の将来性に期待したい。


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