敏腕Pの日々のつぶやき

テアトルシアター代表。担当舞台作品について他、演劇やスポーツ等々の雑感を気の向くままに。

軍隊解散者日報5月21日

2018年05月21日 | 制作公演関連
きのう、肝に銘じる三つの禁忌を挙げ、
さらには「フリーゆえ、その手の舞台を
仕事として受けることもある」と、
早々に逃げを打った……というか、
実状も吐露したわけだが(^_^;)

今本番が一番近い制作担当作品の
劇団櫂人『女の平和』(※)が
まさに「エロ」を扱っていたりする。



ただ、生チューもほんとの裸もなく
「演劇的」にしっかり処理されている。
演出家に、私的な「三つの禁忌」を
伝えたことはないのだが、
恐らく彼も似たようなイメージで
芝居を創っているのだろう……。
長年組めている理由の一つが
このあたりにあるのかもしれない。

そんな演出家が『女の平和』で
心を砕いているのがコロスだ。

ブリタニカ国際大百科辞典では、
コロスをまず「合唱舞踊団」と称す。
さらに「ギリシア劇において、
筋の直接の展開から離れ解説や批判を
展開する俳優の一群」と綴り、
「初期には劇の主要部分を占めていたが
後期には重要度を減じ名目的なものに」
と、役割の盛衰にも触れている。
また具体的な人数についても、
「テスピス時代の 50人から、
紀元前5世紀末には 15人となり、
ローマの劇作家時代に姿を消した」
と書かれている。

確かに、役割の変化した「コロス」。
現在の演劇界では、その他大勢を
差すと思っている者は多いだろう。
(その意味で使う場合も実際ある)

しかし、篠本演出におけるそれは、
古き善き時代の「筋から離れた場所で
解説や批判を展開する俳優の一群」に
近く、そこから更に発展して
《筋を展開しつつ、解説も担い、さらに
観客の批評や批判を誘う俳優の一群》
にまで昇華した役割として
コロスを重要視している。

文字にするとシャチホコばるので、
観るのが一番早いわけだが……。
繰り返しになるが、初日と仲日の
ソワレ以外は完売しており、
その30日夜と1日夜も、それぞれ
残数はなんとかフタケタ程度だ。

「新聞を見て興味をもった」とか
「めったに掛からない古典劇だから」
等々のチケット購入の電話を、
ここ数日は断ってばかりである。

この場を借りてごめんなさい。
   

※本番が一番近いのは『女の平和』。
それは間違いない。
何故なら『首のないカマキリ』は
好評公演中なのだから。



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