ドラえもんの頭の中

ドラえもんが相談にやってきた。

「のび太君がどうしようもないんです」

「でしょうね？」

「え？」

「だって、ドラえもんさんはそう思って未来からやって来ましたよね？」

「どういうことですか？」

「のび太くんはどうしようもない、という確固たる信念を持って、それを是正すべく未来から現代に来るという行動に移しましたよね？」

「え、ええ・・・」

「だから、『のび太君はどうしようもない』という思い、その通りになっているじゃないですか」

「確かに・・・」

「人はね、いやロボットはね」

「いや、そこ言い直さなくてもいいです」

「人でもロボットでもいいんですけど、その人の現実は何に意識を向けているのかの結果なんですよ」

「何に意識を向けているかの結果？」

「そうです。あなたの頭の中はおそらくこうでしょう」

「ま、まさに・・・」

「ですよね？のび太君どうしようもない、どら焼きおいしい、ねずみ恐い、これであなたの現実はほぼ成り立っているはずです」

「悔しいけど、そうです」

「ということは、常にこの３つの項目に意識が向いていて、それが現象化したのがあなたの現実ということです」

「自分の意識が何にフォーカスしているかの結果が現実だと？」

「そういうことです」

「いやでも僕は、のび太君が自立して立派になることを常に願っていますよ」

「それは願っているだけで、本当に意識が向いているのは『ダメなのび太』の方だからですよ」

「そんな、でも僕は信じてるんです。のび太君は必ずできるんだと！」

「でも、結果がすべてを物語っています。現実=結果なんです。これには完璧な宇宙の摂理が働いていて、寸分の狂いもないんですよ」

「そんな・・・僕が彼を信じていないと？」

「いえ、そんなことは言っていません。きっとあなたはのび太君を信じているでしょう。しかし、それはいつかの彼であって、今の彼を本当は信頼していません」

「なぜそんなことが言えるんですか？」

「まだ現代にあなたがいるからですよ」

「え？」

「行動がすべてを物語っています。本当にのび太君が大丈夫であれば、あなたは未来へ帰るはずです。でも帰らない。ということは、それはまだ彼は大丈夫ではない、自分が傍に居なければ不安だという思いの顕れではないですか？」

「う・・・」

「あなたが『のび太はダメだ』をベースに動きつづける限り、あなたの世界ののび太君は一生自立できません。今すぐ未来へ帰るべきです」

「それは・・・不安です」

「そこです。あなたは不安なんです。その不安を誤魔化すためにのび太君にあれこれ道具を出し続けてきたんです。でも、もうそれはやめるべきです。のび太君のためにも、そしてあなた自身のためにも」

「そんなこと・・・できるんでしょうか・・・」

「やってみてください。とりあえず、一週間でもいいから未来へ帰ってみてください。すると色んな思いが出てくるでしょう。のび太君は大丈夫だろうか、いじめられていないだろうか、突然帰ってきてしまって申し訳なかったとか、それらの思いを一つ一つ感じていってください。その思いが今までの自立できないのび太君を創ってきたのですから。感じていけば、必ずクリアになっていきます」

「本当ですか？」

「ええ、本当です。それらの不安や心配を感じあげることは、ドラえもんさん、あなた自身を癒すことになるのです」

「僕を癒す？」

「そうです。あなたがなぜそんなにのび太君を放っておけないのでしょうか？それはのび太君の中に自分自身を見ているからですよ」

「のび太君の中に僕を見てる？」

「そうです。のび太君は勉強も運動もいわば劣等生です。それはつまり、ネコ型ロボットとして、不良品扱いを受けたあなた自身のことではないでしょうか？」

「う・・・」

「あなたは不良品扱いを受け、特売品として売り出された過去を持っていますね？」

「え、ええ・・・」

「そして購入された家でねずみに耳をかじられましたね？」

「そうです」

「その現実さえもあなたが創った、選択したのだということが信じられますか？」

「そんなこと僕が選ぶはずありません！」

「しかし、厳しいようですが、やはりあなたは耳を失うことをどこかで選んだのです。不良品という現実を受け容れたくないから耳を塞ぎたかったのかもしれません。もう何も聞きたくないと聞く耳を持ちたくなかったのかもしれません。ねずみはただあなたのオーダーに応えただけなのです」

「そんな・・・」

「だから、向き合ってください。あなたは不良品扱いされた。その痛みをまだ引きずっています。その痛みはあなたが共に感じてあげることでしか癒えません。その痛みが本当に癒えた時、ねずみからも、そしてのび太君からもあなたは解放されるのです」

「本当ですか？」

「ええ。本当です。ねずみものび太もなくなれば、あなたの頭の中に残るのは何ですか？」

「どら焼きです！」

「そう。あなたの現実はきっとどら焼きのみのハッピーなものになるはずです！」

「わかりました。ぜひやってみます！」

「健闘を祈っていますよ。ドラえもんさん！」

それからしばらくして、テレビのドラえもんが最終回を迎えるというニュースを耳にした。

僕は安心した。

彼は遂に解放されたのだ。

不良品という汚名からも、ねずみという自らオーダーし、創り出した脅威からも。

彼の頭の中がようやく、一番ハッピーなものだけで埋め尽くされたことを祝して、その夜僕はCocos（ココス）で祝杯をあげた。（終）

------------

宇宙からの宅急便の途中ですが、書きたくなったので急遽こちらのお話をお送りしました。

現実とはあなたがフォーカスしているものの結果です。

嫌な出来事や嫌な人がいたら、じゃあフォーカスするものを変えようとか、そこに意識を向けるのをやめようと人は試みますが、それはあまりうまくいきません。

なぜなら「これは嫌だ」という思いは依然として残っているからです。

それは無意識にもフォーカスされ続けるということを意味します。

その結果、私たちはまた別の出来事でその嫌なものと遭遇することになるのです。

そのために何度も何度もお伝えしますが、大切なのは浄化することです。

それそのものとじっくり向き合ってみることです。

嫌な人がいるなら、あるいは恐れているものがあるなら、イメージの中でそれをじっと見続けて、感じ続けてみてください。

そうすることで、ずっとそこに与えていたエネルギーはあなたに戻ってきます。

それはフォーカスし続けることにはならないのでしょうか？

はい、なりません。

外側の現実に向けて「あの野郎」と意識を向ける時、私たちはその対象にエネルギーを与え続けています。

しかし、内面でイメージして意識を向け、ただその対象を見つめる時、それは与えていたエネルギーが戻ってくる作用として働きます。

内と外ではエネルギーの向きが逆になるのです。

それが浄化であり、統合です。

言葉一つとっても私たちはそこに莫大なエネルギーを注いでいます。

ドラえもん、という言葉にはそこまで注いでいないにしても、ドザエモンなら、多少違いがあるはずです。

自分にとって嫌な人なら、名前を思い浮かべただけでも重たいものを感じられるはずです。

言葉だけをイメージして、浄化を行うことも十分可能なのです。

あなたは何にフォーカスしたいでしょうか？

もちろん楽しいこと、嬉しいこと、喜び、ワクワクですよね。

その前に、現実はあなたが何にフォーカスしているかを教えてくれています。

その結果から、自分がパワーを与え続けているものを知り、そこから本来の力を取り戻していくことが大切なのです。

そのためには、ドラえもんのようにそこにある過去からの痛みや恐れと向き合っていくことが必須となっていくでしょう。

しかし、本当に力を取り戻した時、あえて願わずとも、あなたの人生はドラえもんにとってのどら焼きのみのハッピーな現実に勝手に移り変わっていくのです。

そんな現実の創造を目指し、僕は引き続きセッションやクラスで精一杯お伝えしていこうと思っております！

←ということで、まずはこのボタンにフォーカスお願いします！

----------------------------

新生ガイアプロジェクト1期ご参加のAさんからのご感想です。

ガイヤに参加する前と今とでは世界が違って見えます。

何を見ても聞いても体験しても「ま、だいたいこんなもんだろ」と冷めまくっていた私が今は何を見ても「ありがたい、ありがたい」としみじみしてます。涙もろくもなったかも。。
最近は迷惑メールやジャンクメールにさえ感謝の念が湧いてきます。
サーバーの不具合で数日間メールの受信ができないことが何度もあったのでこれらがちゃんと届くのがありがたいのです。

それに、世の中見渡してみれば「愛」で溢れかえっているんですね。
家族や友人はもちろん、道端に咲く小さな花や深夜働く道路工事のおじさん、目に映る全ての物や人に「愛」を感じられる自分がとても嬉しいです。丸くもなったし視野もぐんと広がりました。

今はそんな穏やかな私ですが
この地球にいる以上穏やかでいられないことも起こるのだろうと思います。

そんなときは同化している自分から抜け、ただその感情を感じ、スクリーンの外側に出ようと思います。
どんなことも自分が創ったことなのだからきっとできるはず。
自分に起こることは全部恩恵だし、全部チャレンジなのですね。そう思ったら恐いものが無くなりました。

そしてなりたい自分になろうと思います。まずは本音で生きてみます。

ぐるぐるさん、よっつさん、ご一緒させていただいた皆さま、ありがとうございました。

またどこかでお会いできるのを楽しみにしています。

Aさん、ありがとうございました！Aさんに限らず最後は本当に全員が柔らかく、明るい波動に包まれていました。またお会いできることを楽しみにしています！

　新しい地球、新しい自分へ・・・