憲法により「正しいモミアゲ」が制定された。
幅、2センチ
長さ、4センチ
前方に25度の傾きが必要
以上が、憲法により制定された「正しいモミアゲ」だ。
この型に当てはまる者は「優秀」とされ、当てはまらない者は「落ちこぼれ」とされた。
「正しいモミアゲ」が制定されたことで、モミアゲの比較、競争、評価が生まれた。
幼い時からの「モミアゲ英才教育」により、この型へと矯正させていく親が続出した。
当然、入試の科目に「モミアゲ」が追加され、合否の大きなパーセンテージを占めるようになった。
尾崎豊が「自由なモミアゲって一体何だ?」と歌い、当時のフラストレーションを抱えた若者の心をつかんだ。
優秀なモミアゲとそうではないモミアゲが存在する世界。
型にはまれないモミアゲの持ち主は、当然就職も不利であった。
履歴書の写真は、顔写真ではなく、モミアゲの写真を貼る時代になった。
教育、社会システムは、モミアゲを中心に動く。
「何かが違うんじゃないか・・・?」
誰もが心の中ではそれを感じていた。
しかし、それを表明し、生きていくことは、「変わり者」として生きていくことを意味していた。
元々、型通りに生まれたラッキーなモミアゲの者もいれば、違う型でも正しい型にモミアゲを矯正していくことが容易な毛質の者と、全く融通が利かないくせ毛や剛毛の者もいる。
全員を一つの型に当てはめていくことには、どう考えても不自然なことではあったものの、「正しいモミアゲ」という概念は、あまりに根深く人々の心の中に巣食っていた。
一生モミアゲを矯正していく人生、一生毛抜きで型を整え続ける人生。
モミアゲに関しての永久脱毛、植毛は、違法行為とされ、厳しく罰せられた。
モミアゲに始まり、モミアゲに終わる人生。
そんな中、「ありの~ままの~モミアゲ生きるのよ~」という歌が流行するが、それを歌う映画のキャラクターが完璧な美しい容姿とモミアゲ、そして、国王というモミアゲ権威のトップであったことが、
「そりゃ、そのモミアゲとその立場だったら、それも言えるよね・・・」とどこか冷めた人々を多く作ってしまったのも事実であった。
しかし、その流行歌の影響もあったのか、人々は徐々に本質に目覚め始めた。
正しいモミアゲを生きることが人生なのだろうか?
本当にモミアゲだけが私たちの存在価値なのだろうか?
本来の生き方って別にあるのではないだろうか?
人々の心の中に、本質的な疑問が生まれはじめた。
しかし、それと同時に恐れも生まれた。
生まれつきのナチュラルなモミアゲを生やせば、変な目で見られるのではないだろうか?
社会や近所から孤立し、後ろ指をさされるのではないだろうか?
自然なモミアゲの子供はいじめに遭ったり、進学できなかったりするのではないだろうか?
ありのままのモミアゲの夫はリストラに遭い、一家が路頭に迷うのではないだろうか?
人と違うことで、社会からのけ者にされ、孤立する恐れが人々の本質に目覚める勇気を阻害した。
一方正しいモミアゲによって意図的に比較、競争を生み出し、私腹を肥やしていた支配層は、目覚める傾向を恐れいっそう人々の恐れを煽った。
モミアゲ税を上げ、モミアゲ戦争やモミアゲ暴動を起こし、モミアゲ感染症であるモミアゲエンザを蔓延させ、社会不安を煽り、新しい可能性へ行こうとする者たちに、従順に、今まで通り正しいモミアゲに沿って生きれば、安全で安心なのだということをインプットさせようと躍起になった。
しかし、一人、そしてまた一人と徐々に「ありのままのモミアゲ」で生き始める人が増えていった。
正しいモミアゲなんてないんだよ。
生まれたままの、そのままのモミアゲでいいんだよ。
徐々に増えてった目覚めは、ついに101匹目のモミアゲ猿現象を起こし、世界中へと広まった。
人々は、今までモミアゲの矯正に費やしていたエネルギー、時間を、自分本来のやりたいことへと注ぐことができた。
そうすることで、個々の本来の才能、創造性が一気に開花し、すさまじい進歩が訪れた。
今までの苦労を伴う労働は、革新的なロボットがすべて行い、食べるためにお金を稼ぐ必要はなくなり、人々は自由にそれぞれのやりたいことを探求することができるようになった。
自分の喜びがすなわち仕事となり、それを無償で提供し、自分が必要なものは誰かが喜んで無償で提供してくれるという真のギブアンドテイクの社会が形成され、人々の心は完全に一つになった。
競争社会で生き残る恐れから過剰に何かを生産し、売る必要もなくなり、また失う恐れから、過剰に何かを溜め込む必要もなくなったことで、無駄が一切ない調和した世界となっていった。
これこそまさにユートピアであり、私たち本来の生き方なのだと人々はようやくわかった。
『それぞれが、それぞれの自然なモミアゲで生きていい』
人間本来の生き方を説いたキリストも伝えたかったことは同じだ。
人類がこんな単純な論理を理解できるまで、キリストの死以降、2000年余りを要した。(終)
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正しいモミアゲ?
なんてバカバカしい。そんなものに縛られるなんてバカじゃないの?
そう、そんなものに縛られている人類はバカだ。
優劣など本来存在しないのだが、あたかもそれがあるように思わせられているとしたら、あなたもまんまと「正しいモミアゲ」の罠にはまっている。
あの人より上、あの人より下、勝った、負けた、と感じたなら、
その文中にすべて「モミアゲ」とつけてほしい。
あの人の「モミアゲ」より上、あの人の「モミアゲ」より下、「モミアゲ」で勝った、「モミアゲ」で負けた・・・
むなしくならないだろうか・・・
この世に「正しいモミアゲ」など存在しない。
どうすればいいのか?を迷ったなら、迷わず「どうするのが一番自分らしいか?」と考えてほしい。
そして、恐れずそれを行動に移してほしい。
それがありのままのモミアゲを生きるということだ。
「正しいモミアゲ」に縛られずに、「それぞれのモミアゲ」を生きた時、人類は自ずと正しいモミアゲの呪縛から解かれ、目覚めていくだろう。
あなたは、そのままのモミアゲを生やしていいんだよ。
あなたは、そのままのあなたを生きていいんだよ。
もう裏口入学は必要ない!
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