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TOO YOUNG TO DIE! 若くして死ぬ

2017年06月24日 05時36分26秒 | サイコロのある暮らし

「かつて、戦争があった。

そこで何人もの若い人が亡くなりました。

僕は、随分と祖母と話す機会。というか、話を聞く機会があり……

それをきっかけとして、周囲の大人から随分と戦争のことや戦前のことを聞きました。

(まあ、ほとんどは母の補足説明でしたが……)

本来だったら家を継ぐはずだった祖母の弟さんは、出征して亡くなったそうです。

そのことにより、祖母は運命を大きく狂わせられる結果になりました。

しかし、その人の死が無くては、僕が生まれなかったので……

人間の運命なんて、わからないものです」

「え?榛名に発言権があるんですか?

ええっと……若くして亡くなることで、周りの運命が大きく変わるってことですよね……」

「それは、遺族の話。

ここからは、亡くなった人に関する話をするよ」

「亡くなった人?」

「日本は仏教が人の死に際して強い影響がある。

仏教は解脱って言って無限に繰り返される輪廻転生から脱却することを目的にしてるんだ。

成仏という言葉は、解脱して仏になるって意味で……

往生っていうのは、生きる場所を変える。

仏のそばで修行して成仏を目指すって意味でね。

昨今じゃあ、おんなじ意味のように使ってるけど。

内容は全然違う」

「難しいですね」

「亡くなって仏になるのが成仏でまだ現世の修行が足りないから仏の元で修行して成仏を目指すのが往生。

でいいよ?」

「そんな段階があったんですね」

「仏教は徳を積んだら仏(解脱)できるって考え方だからね。

うちのお婆ちゃんは99歳まで生きたけど、往生して仏の元で修行中なんだよ」

「……?

まるで生きてるみたいですね?」

「生きてるんだよ?

僕らは、お婆ちゃんを知覚できなくなっても、お婆ちゃんの意識はちゃんと続いてる。

これは『量子力学』の観点で説明できるけど……長くなりそうだからやめとくよ?」

「はい……そうか……『認識』は個人に由来するから……その人はずっと生きているっていう平行世界があるってことですか?

「それは第三者の視点だね。

まあ、そんな解釈でも構わないよ。

亡くなった人間は、もう近くにはいないけど。

でも、しっかりと『存在』はしてる。

その存在を感じられれば、そんなに悲しむことはないってことを言いたいのさ」

「それが最初に言っていた『運命』や『因果』の話になるんですね」

「ま、すぐにはなかなかわからないだろうけどね」



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