ブレス if -XXX-Ⅹ vol.183『dix-nuit』 | ラテックスは妄想中

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暴走ギミな妄想をチラカスBananaです。
甘味世界を目指し オリジナル小説書いてます。
腐 要素 多くなってきちゃいました。苦手な方ご注意ください。




シリーズの始まり⇒ブレス


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『彼』目線


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シャワー室に入り



独りになると 『俺』はまた 


  自問自答の中に居た



腕の中で 



 …好きにしていい…と カレ



その真意 どうであれ


嬉しかったのは事実



ただ 一方で 胸の奥


消える事無く 大きくなっている 





それは いわゆる 


感情の闇



 本気で『俺』を誘ってんの?



カレの言動に


そう疑って掛かる理由は


 すべて 


『俺』の 自信の無さ



その後ろ向きな感情は 


すこぶる厄介で



二択になった時



いつまでも惑い


斬り捨てた一方を


いつまでも引き摺り


繰り返してしまう




もしも あの時 こっちを選んでいたら?


 あんな事 言わなかったら?




迷った分 記憶に鮮明な 後悔



とりとめのない問答


繰り返す 何度も


何度も


 そのうち


  ふと


   思う




記憶を喪失するという 


カレの身に起きた出来事は



選択出来なかったそれらを


試してみるチャンス


だったのかもしれない…と



 いや チャンスという表現は


不適切だ 改めよう




『俺』発進で始まった カレとの関係



あの時 『俺』が強引に動かなかったら



今の状況に なり得ただろうか?



 という 考え


バカバカしいけど



浮ぶ 不安が言葉になる


聞けないカレへの問い



 本当はどう思ってるの?



 この関係


 『俺』の事



聞いたところで


こましのカレには サラリとかわされ


掴めないであろう カレの真意



本当は聞く勇気も無い癖に



カレの…


記憶を失くす以前のカレの



『俺』に対する


 …好き…は



雰囲気に言わされてる感 強くて



いつもどこかで 信じていない『俺』が居た



 嬉しい癖に 天邪鬼だ




だから



カレが記憶を失くし



完全に『俺』の存在を忘れてる事


知った時


本気で慌てた


慌てた結果



『俺』という存在


「彼」より先に 強く刻みつけようと


ただそれだけを 狙って



強引に



関係の再現と称し 


 無理矢理 カレに触れた



勿論 承諾無い接触に


 カレの抵抗半端なく



傷つくのも 傷付けるのも怖くて



あの時は 意図的にカレを落とし


 ブラックアウトさせ収拾をつけた




我ながら 最低だな 『俺』



心底 沈みそうな記憶


頭を振って 隅に押しやる



どうすれば 


忘れる事が出来るのだろう


等と 


 真剣に考えながら