ブレス if -XXX-Ⅹ vol.215「提案」 | ラテックスは妄想中

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暴走ギミな妄想をチラカスBananaです。
甘味世界を目指し オリジナル小説書いてます。
腐 要素 多くなってきちゃいました。苦手な方ご注意ください。



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「彼」目線

 ひとつ前の話⇒vol.214


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― 何?なに? 積極的だねぇ―



“J”が 「俺」を冷やかし始める



《…構いませんよ 



 好きなの選んでいただいても》




彼らが座るソファーから離れつつ


Padをスライドさせ



取扱商品の検索 始めれば





《候補は多いほどいい


 洗い替えが必要でしょうし



 何枚かあれば モニター期間


 延期したとて 文句も出ないでしょうし》



壁近くで


物書き様に設置されたデスクに座り


ソファーの方を チラと見れば




― つまらないデザイン 選ぶなよ―



背もたれに頭を預けた姿勢の“J”が


ひと声かける



 あんたは関係ないでしょうが


喉元まで出掛る 正論 引っ込め


聞かなかった事にして


モニターに目を向ける


彼らの座った位置から


「俺」の居る場所は 斜め後方



然程離れていない が



コンサルタントが 立ち上がる様子


視界の傍に感じ


 気が逸れる



こちらへ 向かってくる


酔ってた体は 軽く足元ふらつかせ



補助する


“J”を同伴する形で



デスクに寄り掛かる




「俺」の勝手は 却下って事か?




選択したものを 


独断を避ける為


チェックする魂胆なのだろう



― シンプルなデザインに 5,000―


“J”が コンサルタントに 賭けを持ち掛けてる



「俺」の手元 覗き込む行為に


遊びを加え始めてる



《結局 決められないってのに×2》



「俺」をダシにした 二人のやり取り



 「人」の事 バカにしやがって


ムッとしながら


スクロール すれば


目に留まった



 見栄えのいいボディーのモデルが


 下着を装着した写真



目にしてすぐに 


「これだっ」 て ピンと来た



商品である下着を纏った


モニター画面のモデル


 薄く割れた腹筋が



脳内で容易に 『彼』の姿に変換し


想像出来て



モデルの華奢な鎖骨に乗った


肩ひものラインに

ヤツにも似合うと 確信が持てた



 このモデルは 『彼』とヤツを


融合したような姿態だなぁ



そんな感想 抱きつつ



二人にと選んだ デザイン

 色違い?…お揃いって 抵抗が…



そんな事 ほんの少し考え


眺めていると

《…このタイプなら 上下揃えますか?》



「俺」の手元 覗き込んで コンサルタントが


より完璧な 完成度を



提案する



「頭」の中で


『彼』の姿 浮かんでた「俺」は



絶対嫌がるだろうと


その『彼』の様子 想像して


つい 面白いかも…と



他人事の感覚のまま



コンサルタントの提案に


乗っかった