Spinoff 486》Short  | ラテックスは妄想中

ラテックスは妄想中

暴走ギミな妄想をチラカスBananaです。
甘味世界を目指し オリジナル小説書いてます。
腐 要素 多くなってきちゃいました。苦手な方ご注意ください。

 


オードブルの中で


目を付けてたポテト



のばした指より


一呼吸早く


横から来て摘まんだ


カメラマンの利き手



…あ…と



争奪されたポテトの軌道


目で追えば


ポテト越しに


目が合ったカメラマン



「これなら 食べる?」



どうしても


あ~ん…が したいのだろう



鼻先に狙ってたポテト


吊るされ状態に



まんまと カメラマンの意図に


乗せられてる感 否めないものの



口を開ければ




「…そっちから 食いついて来いよ」



ポテトまでの距離 

カメラマンからは 動かないぞって


指示され



嫌な予感しかなかったから


鯉が水面で パクパクする様な


間抜けな姿



晒すリスクと


他にもある 料理


テーブルの上を 算段するまでもなく



鼻先のポテトから 視線外し



伸ばしたままだった


オードブル前の指で


すぐ近くにあった


サーモンの乗ったカナッペ


摘まんで 口に運ぶ




確かに


カメラマンが 味は保証済みと


言った お店の

デリバリーだけの事はある



すっかり火のついた食欲に


気持ち向けていれば



「…ホント 懐かないねぇ お前」



食べながら


イチャイチャしたかったとでも


言いたいのか


一言 愚痴るも




同じくらい 空腹なカメラマン




繋いだ手


こちらの利き手は


放さないままで



差し出してたポテト


食わないと分かると


オードブルの皿に

戻し


手についたスパイス


手拭きの濡れタオルで

拭えば


器用な片手で



ワンプレートのメニュー


タコライスではなく


ハンバーグの乗った

ロコモコの方の蓋を開け


自身の前に引き寄せ


スプーンを入れて


食べ始めた 



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