2016年09月22日

HELLOWEEN - JAPAN TOUR 2016(大阪) 【ライブレポート・感想】

なんばhatchHELLOWEENのライブを見に行ってきました。

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なお、今回のライブ。
本当は6月22日に行われる予定だったのが、ドラマーのダニ・ルブレの体調不良により延期となり、3ヶ月後の9月21日に行われることとなりました。

この前日には台風が西日本を直撃していて「おいおい、大丈夫かよ(´Д` ;」と心配していましたが、今回は予定通り開催されることとなりました。

よかった……2度も延期とか、心が折れそうになるもんね(笑)


なお、今回のツアーには、「VERY SPECIAL GUEST」としてスウェーデンのパワーメタルバンド、AMARANTHEも参加(広島公演を除く)。

VERY SPECIAL GUEST」っていうのは、かいつまんで言うと前座なんですけど(笑)

でも、そこはベリーでスペシャルなゲストということで、単なるオープニングアクトとは違い、60分ほどのボリュームあるライブを見せてくれました。


一方のHELLOWEENフルサイズのセットリストを披露。

昨年のLOUD PARKでは聴けなかった楽曲も沢山登場して、大満足のショウとなりました。



<AMARANTHE>



さて、まずはAMARANTHEのステージです。

ところで、実はぼく、これまでずっとAMARANTHE聴かず嫌いしてたんですよね。

だって、いくらヘヴィメタルにカテゴライズされていると言っても、エレクトロなサウンド女性ヴォーカルと男性ヴォーカル2名(クリーン担当&スクリーム担当)って……なんかチャラくね?(´Д` ;

ぼくはもっと、古き良きハードロックが好きなんですよね。硬派なヘヴィメタルが好きなんですよ。

とにかくねぇ。専任ヴォーカルが3人いるっていう編成が気に食わない。楽器弾かないヤツがステージ上に3人もいるなんて、こんなの拙者が考えるロックバンド像には合わないでござるぅっ!!


……と思って聴いたことなかったんですけど、なんか今回、HELLOWEENにくっついてくるらしい。

えー、前座つけるにしても、もっと他にいたんじゃない?(´Д` ;

まぁでも、試しに聴いてみるかー。どうせ俺の趣味には合わないだろうけど。

なんて思いながらYouTubeで1曲聴いてみたところ、一発でハマりました(笑)


何これ、カッコいい!!(*≧∀≦*)


……BABYMETALの時もそうだったけど、「試しに聴いてみるとすごく好きだった」ってパターンはこれまで何度もあったんだから、変な先入観持たずになんでも聴いてみればいいのにね。と、自分自身に言いたい(笑)



そういうわけで、ワクワクしながら、AMARANTHEのショウを待ちます。

ステージ上にはバックドロップが掲げられ、ドラムキットとアンプが数台。設備としてはそれだけ。

思いのほかシンプルですね。

ぼくの中では、物々しいシンセサイザーのお城とかが置いてあるイメージだったんですけどね。TKみたいなのが(笑)



そんなことを考えていると、ステージが暗転。いよいよライブが開演します!

オープニングSEに乗って、メンバーが1人ずつ入場します。

メンバーが登場する度に会場からは大歓声が。

特に、女性ヴォーカルのエリーゼ・リードに対しては、一際大きな歓声が沸き起こります。

ぼくは「HELLOWEENAMARANTHEってファン層違うくない?」と心配していたんですが、それは完全なる杞憂だったようです。



ステージ上にメンバーが揃い、演奏されるのは3rdアルバム『MASSIVE ADDICTIVE』より"Digital World"。

いきなりキラーチューンがキタ━(゚∀゚)━!


エレクトロなサウンドと軽快なビート。リズムに乗せてヘッドバンキングするメンバーたち。

っていうか、エリーゼさん。ヘドバンへったくそやな(笑)

友達とか彼氏の付き合いで初めてメタルのライブにやってきた女子みたいなヘドバンじゃないか! 何年メタルバンドやってるんだよ(笑)

他にも、ステージアクションが全体的にメタルっぽくなかったですね。元々、メタル畑の人じゃないのかなぁ?

でも、ヘヴィメタルバンドの中に普通の女子が混ざっちゃった……って感じで、これはこれで良かったですけどね。仕草とか可愛らしかったし(笑)


まぁ、ステージングはそんな感じでしたが、歌はメチャクチャ上手い!!

メロディは完璧だし、声もメチャクチャ出てる! 歌声がすごく伸びる!!

ライブ中、苦しそうな瞬間というのが1つもなかったです。

キャッチーなメロディは力強く、"Amaranthine"のようなバラードはしっとりと歌い上げます。

パワフルなヘヴィメタル歌唱というよりは、ポップス系のヴォーカルだと思いますが、ライブ演奏の爆音に全く負けない力強さがありました。

素晴らしいパフォーマンスです。


また、ヴォーカルで忘れてはならないのは、スクリーム担当のヘンリク・エングルンド。この人もカッコ良かったなぁ。

彼のパートがはじまると、会場の温度が何度か上がる感じ。ライブ全編にわたって、パワフルな咆哮を聴かせてくれました。

あと、ヴィジュアルもいいですね。堂々たる体躯に長髪。これぞメタル! なルックスです(笑)

ヘッドバンキングも大振りで豪快! ステージ上をのしのし歩き、ビートに合わせて胸を叩き……セバスチャン・バックみたいでカッコ良かった!!


一方、クリーンヴォーカル担当のジェイク・Eは、ちょっと目立ってなかったかな……

もちろん、彼もたくさん歌っているんですけどね。

女性ヴォーカルとスクリームという2つの飛び道具を持つAMARANTHEにとって、ジェイク・Eのクリーンヴォーカルは、その両者を補完して繋ぎ合わせるような、サポート的立場になっているように感じました。


バンドは、他にも"Hunger"や"1,000,000 Lightyears"などのキラーチューンを連発!

会場も大盛り上り。本編に加えて、なんとアンコールもあって、彼らのパフォーマンスを思う存分堪能することができました。

ただ、アンコールで演奏した楽曲が、ちょっと地味めだったかな。3rdアルバム収録の"Dynamite"や"Drop Dead Cynical"などでしたが……でもまぁ、イケイケな楽曲は結構本編でやっちゃったんですよねぇ。


総ての演奏が終わり、最後にジェイク・Eが「今度、AMARANTHE4thアルバムが出るからチェックしてくれよな」みたいなことを言って、メンバー全員で手をつないで挨拶。

3rdアルバムもカッコいいですが、過去のアルバムと比べるとちょっと地味でしたから……4thアルバム『MAXIMALISM』には、AMARANTHE節全開のキャッチーでメロディアスな楽曲を期待したいですね!



<HELLOWEEN>



さて、次はいよいよHELLOWEENのステージです!


休憩時間中に、ステージ上の機材をいそいそと交換するスタッフたち。

こういうライブの下準備って、普段あんまり見る機会がないので、なんとなく眺めているだけで楽しいですね。

途中、AMARANTHEのバックドロップを片付けるのに手間取っていて、見ててちょっとヒヤヒヤしました(笑)

こういう様子を見ると、高校時代の文化祭を思い出して、懐かしく微笑ましい気分になります(笑)


やがて、アルバム『MY GOD-GIVEN RIGHT』のアルバムジャケットを模したバックドロップが掲げられ、さらにはかぼちゃバルーン(自由の女神仕様)も登場すると、会場からは拍手と歓声が。

そうそう。ぼくも、あのかぼちゃバルーンは置いてほしいなーと思ってたんですよね(笑)

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ちなみにこの間、会場にはずっとハードロックの名曲が流れ続けていました。

覚えている限りでは、DIOの"Rainbow In The Dirk"から、BLACK SABBATHの"Iron Man"から、GUNS N' ROSESの"Welcome To The Jungle"から。

特に、開演直前に流れたMETALLICAの"Master of Puppets"には、会場のメタラーも大喜び。

フロアのあちらこちらから「MASTER!!」「MASTER!!」の掛け声が。BGMでそんなに盛り上がるかね(笑)

やはりMETALLICAは偉大です。



さあ、ついにHELLOWEENのステージがはじまります!


自身の楽曲"Walls of Jericho"をSEに入場するメンバーたち。

そしてはじまるのは、超のつく名曲。"Eagle Fly Free"です!!

楽曲冒頭から会場は大合唱!! これは凄い!!


続いて、"Dr.Stien"を演奏。『KEEPER OF THE SEVEN KEYS PART 2』より2連発です!

いや~、なんていうか……あまりにも名曲すぎて、思わず笑っちゃいますね(笑)

まぁ演奏のキレとかはそんなに感じないんですけど(笑)、楽曲が素晴らしすぎるから、メチャクチャ楽しいんですよね!!

どんな楽曲でも、サビはみんなで歌えるし、強い一体感を感じることができます。



そしてまた、ヴォーカルのアンディ・デリスの盛り上げ方がうまい!

ニューアルバムのタイトルトラック"My God-Given Right"を演奏する際は、オーディエンスに何度もタイトルをコールさせることで、会場の温度をさらに上昇させます。そうすることで、バンドとオーディエンスとの間により強固な一体感が生まれ、さらにはニューアルバムの宣伝にもなるという(笑)

シンガーとしてのパフォーマンスはもちろん、歌っているときのコミカルな仕草と表情も素敵です。


正直、アンディがステージに姿をあらわした瞬間って、毎回「うわ~、フツーのおっさんやなぁ~」って思うんですよね(笑)

衣装もすごくラフだし、体型も小太りで、ロックスターのオーラが全然ない(笑)

でも、ショウが進んでいくごとに、アンディの持つ魅力がどんどん伝わってくる。

アンディのパフォーマンスはHELLOWEEN豊かな世界観をこれ以上なく体現していて、やがて、その一挙手一投足から目が離せなくなっていきます。

そしてライブが終わる頃には、ぼくにとってのアンディ・デリスは、誰よりも華やかなフロントマンになっているんですよね。



ライブは、近年の作品『STRAIGHT OUT OF HELL』や『MY GOG-GIVEN RIGHT』からの楽曲を中心に進んでいきます。

その一方で、アンディ加入初期の『MASTER OF THE RINGS』や『THE TIME OF THE OATH』からも"Where The Rain Grows"や"Steel Tormentor"、"Forever And One(Neverland)"を演奏。

ぼくは、この辺りの楽曲がきっかけでHELLOWEENを好きになったので、生演奏を聴けてすごく嬉しかったです。


でも、何よりも最高だったのは"Power"ですね!!

これも『THE TIME OF THE OATH』に収録されている楽曲なんですけど、ぼくはこの曲が好きで好きでたまらない!!

聴いていて、勇気と力をもらえる楽曲。そう、ぼくに日々を戦うための「パワー」を与えてくれる楽曲です!!

昨年のLOUD PARKさいたまスーパーアリーナでこの曲を大合唱したことは、一生忘れることのない素晴らしい思い出です!! あの時ほど、メタルを好きで良かったと思ったことはない……(  ;∀;)

だから……今回のライブでもきっと演奏してくれるだろうとは思っていましたが、アンディが「POWER!!」と叫んで演奏がはじまった瞬間には、体中の血が沸騰するかと思うくらい興奮しました!!


そんな、最高に盛り上がったライブ本編は、"Halloween"からはじまる名曲メドレーで締め。

メドレーの最後。メンバーが1人ずつステージの中央に進み出て挨拶をして帰っていく演出は、すごく洒落てていいですね。



そしてアンコール。

ここでいきなり、"Before The War"が演奏されたことは驚きました。

これも『THE TIME OF THE OATH』の楽曲ですが、これって割とコアな楽曲じゃないですか?

まさか生演奏を聴けるとは思っていなかったので驚きです。

でも、こういった楽曲でも、サビはみんなで叫ぶことができる。さすがHELLOWEENですね!


続いて、サシャ・ゲルストナーによるギターソロのコーナー。

わかりやすいフレーズとステージアクションで観客を盛り上げます。

個人的には、テクニックを披露するタイプのソロコーナーよりも、こういう会場の盛り上げを1番に考えたソロコーナーの方が好きです。


ていうか俺、サシャ・ゲルストナー大好きやわ(笑)

2メートル近い長身のギタリストであるサシャ。彼が持つと、フライングVが小さい小さい。おもちゃみたいです(笑)

で、その大きな背中を丸めてギターを弾く姿が可愛い(笑)

オールバックにカチッと整えたヘアスタイルもいい味出してるし、何より表情が豊かで素敵です。

渋い顔をしながらソロを弾いているかと思うと、急にパァーっと笑顔になったりして、正直、サシャを見てるだけでも超楽しかった(笑)


もちろん、サシャ以外のメンバーも素敵。

ベーシストのマーカス・グロスコフも、演奏しながらコミカルな動きを見せて、観客を盛り上げていました。

大阪公演の当日はマーカスの誕生日だったようで、アンコールではケーキのプレゼントが。

そのケーキに顔を突っ込んで貪り食べるマーカス。結果、最後は顎にベッタリとクリームをつけたまま演奏することになりました(笑)


対するマイケル・ヴァイカートは、バンドのリーダーらしく、クールにギターを弾いている……かと思いきや、この人も結構変な動きしてるんですよね(笑)

なんか、不意にクネクネしたりして。

3枚目ばっかりかよ、このバンド(笑)


ドラマーのダニ・ルブレもエネルギッシュでいいですね。

まぁ、彼のドラムソロコーナーは正直ちょっと退屈でしたけど(笑)

でも、ドラムを叩き終わってから、大声で叫んで歓声を求めるあの感じ……強引な力技ですけど、ぼくは結構好きですよ(笑)


そして、ライブもついにクライマックス。

最後はやはり、『KEEPER OF THE SEVEN KEYS PART 1 & 2』からの楽曲。

"Future World"、そして"I Want Out"で締めです!

特に、"I Want Out"は大合唱。最高に楽しいラストソングでした。



「さすが」と言うほかないHELLOWEENのステージ。

楽曲が素晴らしいのはもちろん、メンバー全員がエンターテイナーで、観客を楽しませる術を知り尽くしている感じです。

そして何より、メンバーたち自身がメチャクチャ楽しそうなんですよね!

ぼくは、サシャの素敵な笑顔が未だに忘れられない(笑)


だから、ライブ終演後の気分も最高なんですよね。

会場を後にするときも「なんて幸せな世界なんだーっ!!」と叫びたくなるくらい、素晴らしい気分でしたよ(笑)


ホント、素晴らしいライブでした。

次の来日公演も絶対に見に行きます!



セットリスト


Eagle Fly Free
Dr.Stein
My God-Given Right
Steel Tormentor
Mr.Torture
Waiting For The Thunder
Straight Out of Hell
Heros
Where The Rain Grows
Lost In America
Power
Halloween ~ Sole Survivior ~ I Can ~ Are You Metal? ~ Keeper of The Seven Keys

encore

Before The War
Future World
I Want Out


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コメント一覧

1. Posted by スネア夫   2016年10月16日 22:37
初めまして!先日サイトを発見してから楽しく見させて頂いています。
僕もこのライブのチケット(名古屋)を買っていたのですが延期後の日程が合わず……
しかし臨場感たっぷりのライブレポを読んで自分も参加したかのように思えました(笑)
僕の周りにはメタルの話が出来る人があまり居ないので読んでいて凄く面白いです。これからも楽しみにしてます!
いきなりの長文失礼しましたm(__)m

2. Posted by キノコパワー   2016年10月17日 01:32
はじめまして!
来日公演、残念でしたね。心中お察しします(泣)
ぼくもメタルの話をできる人があまりいないのですが、CDやライブで得た感動を誰かに発信したくて、このブログをはじめました(笑)
すごく嬉しいコメント、本当にありがとうございます! マイペース更新のとりとめないブログですが、少しでも楽しんでいただけたなら幸いです^^

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