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2016年02月05日

『微生物・乳酸菌関連の事業化に向けて』-22 ~微生物の起源-6 38億年前の地球・生物の前駆体を生成する環境~

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皆さんこんにちは。
本日は、先週に続き、地球創生期の出来事に同化し、微生物の起源を探求します。
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有用な記事がるいネットにありますので、紹介します。

生命誕生に関わる、後期重爆撃期の有機分子の生成蓄積過程

【概況】
40~38億年前(有機分子の生成蓄積過程)後期重爆撃期(LHB)
・この時期、再び隕石衝突が現在の1000(10^3)倍程度に急増。その量は、地球表面積1㎡あたり200t、70m厚の岩盤に相当する。
海の深さは、マグマ内への水の取り込みがまだなので、現在より深かったと想定されている。現在の平均水深3800m以上。そのため、海底のカンラン石も巻き込んで蒸発させてしまう。
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・後期重爆撃の隕石衝突で、海水は高温高圧の超臨海水となり蒸気流を形成し、衝突で粉砕された隕石や海底岩盤の鉱物や金属を溶融する。
その後、衝撃圧力が抜け超高温の臨界状態になり、水は水素イオンと酸素イオンに分解され、金属や鉱物と反応する。

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・この時、鉄分を含む海底のカンラン石も、多量の鉄分を含む隕石も蒸発する。そのため、酸素イオンは鉄と反応し酸化鉄として消費され、還元剤の水素だけが残る。
また、同時に発生する硫化鉄も還元的に働く。よって、衝突部分付近は還元的大気環境になる。
そして、蒸気流の内部は高温高圧の乱流で、プラズマ状態になり、放電も可能になる。この状態は、ミラーの実験環境と同じである。
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この結果、膨大な量の、アンモニアと多種多様の有機物の前駆体となる炭化水素、隕石衝突で粉砕再結晶化された鉱物が、雨とともに海洋に降下し、生物の構成材料の前駆体が海に蓄えられた。

【大気・海洋関係】
◆大気状況
・大気圧 :1気圧?
・気温  :70℃?
・酸化的大気環境
・気体組成:N2、CO2、H2O

◆隕石衝突後の局所的蒸気流の中の大気組成と化学反応
・大気圧 :衝突時600万気圧
・気温  :衝突時10,000℃付近
・還元的大気環境(局所的)
・大気組成:H2O⇒H+・02(イオン化)→酸素イオンは鉄と反応して酸化鉄。硫黄と反応して硫化鉄ができる。
・海底の岩盤カンラン石:(Mg,Fe)2SiO2→Fe2O3・O4
・多量の鉄を含む隕石 :《Fe》→Fe2O3・O4・FeS

◆傍証

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カナダ北西の縞状鉄鉱床

・この結果水素が残り、還元的大気になる。酸化鉄の発生は、縞状鉄鋼層が酸素発生生物の登場する以前の38億年前から存在することとも整合する。
・恐竜絶滅時の隕石は、直径10キロ、秒速20Km。衝突時に直径180Kmのクレータを作り、衝撃時の大気圧600万気圧、温度は1万℃にもなる。この大きさであれば、海底のカンラン石も巻き込んで蒸発させてしまう。
・これらの論理的考察による反応過程は、隕石の1/20の速度の秒速1Km程度(ライフル銃と同程度)の実験で、カンラン石の蒸発、無機物の窒素が還元されアンモニアが大量発生。
鉱物では、赤鉄鉱(FeCO3)の結晶、カンラン石が水と反応して出来たマグネシウムを多量に含む蛇紋岩、金属硫化物などの生成。
有機物では、アミノ酸、アミン、直鎖型の炭化水素(CH4・C2H6・C3H8)エタノール、ベンゼンの発生が確認されている。
・実験結果を元に生成量を推定すると、隕石1回あたり、アンモニアは約4000t、有機物は約10億tにもなり、年間の石油産出量より一桁多い数値になる。
・アンモニアは海中でアンモニウムイオンとなり、炭酸イオンと対をなして安定的に存在する。

【根拠理論など】
◆後期重爆撃期
41~38億年前に、再びピークが現れる。しかし、その確率は、創世記の1/10^6程度。現在と比べると1000倍程度。
地球上でもこの時期の惑星衝突痕が発見されている。現在では、火星側の小惑星天体中を通過したためとされている。この火星側の隕石は、鉄を多く含むEコンドライトといわれている。

◆海が存在した地質学的証拠
・38億年前の、イスア炭素質片麻岩は堆積岩起源の変成岩で、水中に溶出したときに出来る枕状溶岩。

枕状

・40億年前の、アスカタ片麻岩は、花崗岩起源の変成岩。
いずれも海が無ければ出現しない岩石。
※宇宙から海に膨大な惑星が降り注げば、粉砕され水中に堆積する。よって、堆積岩をもって大陸の出現という説にはならない。

★大量のアンモニアの存在を示す証拠
・38億年前の、イスア炭素質片麻岩は堆積岩起源の変成岩。この中に、アンモニウム雲母が異常に多く含まれていることから、当時海中にアンモニアが多量に存在したと推定される。

★アンモニア・炭化水素の化学合成
このような反応は、現在でも工業的に行われている。

★ハーバーボッシュ法。アンモニアの合成、200気圧、約500度、酸化鉄触媒(Fe3O4)で、N2+3H2→NH3
反応後は急冷して-33℃で液体にする。これと同様の反応になる。
・フィッシャー・トロプシュ法。一酸化炭素と水素から触媒反応を用いて液体炭化水素を合成する一連の過程。
500℃、200~1000 気圧の超臨界流体状態で直接反応させ、触媒としては鉄やコバルトの化合物。石油の代替品となる合成燃料を作り出す方法で、これと同様の反応になる。


いかがでしたか?
始源微生物を生み出す環境は、38億年前くらいの海洋で整えられたのですね。
膨大な量の、アンモニアと多種多様の有機物の前駆体となる炭化水素、隕石衝突で粉砕再結晶化された鉱物が、雨とともに海洋に降下し、生物の構成材料の前駆体が海に蓄えられた。
との説です。

今後、地球のこのような歴史とこれまでに扱ったソマチッド仮説などを、重ね合わせて微生物の発生構造を探求したいと思います。

記事中の画像は、以下のサイトからおかりしました。ありがとうございました。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%9A%95%E7%9F%B3%E8%A1%9D%E7%AA%81
http://www.chem.utsunomiya-u.ac.jp/Jpn_Dept_HP/maku/explanation_scw.htm
http://jp.freepik.com/free-photos-vectors/plasma
http://chigaku.ed.gifu-u.ac.jp/chigakuhp/html/kyo/zoukei/shimashima/simalink5.html
http://www.at-s.com/news/article/featured/culture_life/geopark/4520.html
http://geo.sc.niigata-u.ac.jp/~miyashit/Oman/pillow/pillow1.html

投稿者 noublog : 2016年02月05日 List   

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