海外で箏の演奏活動をしている上で
一番の悩みは
糸の張替え

自分ではできないの;))
日本にいるときは、お箏屋さんに依頼

本当に上手な職人さんが締めてくれると
強く張っていても、弾きやすい、澄んだ音色が出ます。
が、ちょっと手が落ちると、音色に影響・・・
なので、プロでも難しい;))

本来は、
自分の楽器の糸締めは
自分でできる必要があるので、習ったのですが・・・

どうも「締める」ということが、苦手
着物の帯締めも、何度教わってもできない。。。

元建築家の夫のほうが
構造的に理解するので、覚えが早く
帯締めも箏糸締めも、夫が担当

夫がお弟子さんの糸締めをしてあげてます;)
が、やはり全糸締めることは、張力のバランスをとりながらなので
なかなか大変。。。

それに、彼は日本滞在も多いので
私一人のときに
糸が切れたら・・・と思うと
夜も眠れない?(ということは、ないですが)

まともに練習したら、2ヶ月ほどで
よく弾く糸は、切れてしまいます。

 

もちろん、1面(箏は本でなく、と数える)だけでは
とても無理なので
トルコには、練習用3面、本番用1面、17弦1面 を
もって来てます。

それでも、日本に帰国するたびに
箏は持参して、糸張替えをしてきます 

ドイツに住む友人の箏演奏家は
ヨーロッパの他の方々と合わせて
日本から、お箏屋さんを招くそう。

シンガポールにある趣味のサークルもそうしてました。

でも、トルコでは、まだ箏愛好家が少ないし
日本からのフライトチケットも
ヨーロッパやアメリカみたいに安くないし・・・

こちらのあるお弟子さんが
日本のアンテックショップで
古い箏を購入してきたのですが
糸が古すぎて、音がでない

彼女は、日本から新糸を購入、郵送してもらい
トルコの楽器屋さんでトライすることに・・・

こちらでもカーヌーンというトルコの琴があるので
なんとかなるか、と。

でも、カーヌーンは、ピックで調節するし、張力も緩い

私は、とても心配だったの。。。

トルコで、「OK、できるよ」と、簡単に言われたときは
その正反対にとってほうが無難

彼女はトルコ人のご主人と共に
10件ほど、楽器屋さんを歩き
ようやく、ある楽器屋さんが引き受けてくれたそうです。

ところが、仕上がった状態が
前の古い糸より、緩いので
ご主人が怒って、代金を半額にさせた、とか。

私は、その箏を見て、ショックを受けないように・・・と
自分に言い聞かせつつ、見せていただいたのですが・・・

ショック、ショック!!

なんと、可愛そうな姿にされてしまったの、お箏ちゃん。。。

だいたい、糸を締めるときは
手は洗ってよね!
汚い手で締めたので、糸は汚れているし
縛ってはいけないところで、ぐるぐる縛ってしまった・・・


箏は桐の木
13本の糸が張ってあります。

元来は絹糸でしたが
現在は絹糸を使用している箏弾きは少数派

音色は柔らかいのですが、すぐ切れることと値段も高い
今は、テトロン製が主流です。

同じ邦楽器でも、三味線は
簡単に自分で糸替えができます。(こちらは絹糸使用)

ネットで探したら
イタリア在住の箏演奏家の方が
海外在住者向けに
「糸締め方法」をアップしてくださっているのですが
読むと、ますます難しくなるの;))

今のところトルコの箏姫さんの多くは
短琴」といわれる、箏の3分の2ほどの箏を購入
これは、ピックがついて調節できるので
緩く締めても大丈夫なので、海外向け

 芙蓉の会皆さんは短琴使用
 
小さくても十分な音量があり
音色もきれい

ただ、短い分どうしても音の響きが
本来の箏のような 深い余韻に欠けること、
曲ごとの調弦替えが不自由なこと、という改善点がありますね

でも海外で趣味で箏を弾きたい方には、お勧めです。
持ち運びも楽ですし。
東京の錦糸町にある「明鏡楽器」で製作販売
http://www.meikyogakki.jp/

トルコの箏姫さんたちの御用達
親切丁寧に対応してくださるので
安心してお勧めできます~

私的には
トルコで箏屋さんが支店を出してくれるほど
箏愛好家が増えてほしい、と
ひそかに、願っています~





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