今しがたPIWの町田樹君の「ドンキホーテ」を観ました。
いや凄かった!!
「聞くよりも観て驚け!樹(たつき)かな」と一句詠みたくなりましたよ。
終わって1分間テレビに向かって拍手しました。それでも拍手したりないくらいでした。
たった一人でアイスリンクを劇場に変えてしまいました。私はもともと町田君のゴム毬みたいな躍動感ある滑りが好きだったのですが、その彼のエネルギッシュな魅力を余すことなく現役時代よりさらにパワーアップして氷上に帰ってきてくれました。スポーティでアクロバティックでアーティスティックなまさに舞踏!と呼べる演技でした。
はあー素晴らしかった!凄かった!
本当に感動してしまうと真っ当な言葉にならないものですね。わたし、心技体一体となったこういう演技が観たかったんです。
画面を見ながら、そこに飛んで行って差し出された町田君の手を握り、ぶんぶん振り回し、髪の毛をわしゃわしゃしたくなりましたよ。そのくらい心が動きました。興奮で居ても立っても居られない気分になりました。
町田君、いい顔してました。会場を祝祭の場に変えてしまったのは町田君自身の力にほかなりません。
この振り付けや準備に一年かけたそうです。独りでここまでたどり着いたその才能と根性、精神力に感嘆しきりです。
現役時代にもっと早く覚醒していたら・・・という想いはありますが、彼にはそれだけの経験と時間の積み重ねが必要で、すべてを無駄にしなかったからこその今、この演技なんでしょうね。
試合じゃなくてもフィギュアスケートでここまで到達できるんだってね。証明してくれましたよ。 実際現役時代に匹敵するほど追い込んだそうです。
無良くんや刑事君、昌磨君にも五輪に向けてものすごい刺激になったんじゃないかと思います。俺に負けないで!!!って町田君から思いっきりハッパかけられましたね。
日本は本当に恵まれた国ですね。こんなにも素晴らしい筆舌尽くしがたいフィギュアスケートの才能がたくさんあふれているんですもの。
本田太一君と沙羅ちゃん、望結ちゃん兄弟もよかったな。望結ちゃんは特にジャンプに特化するよりはこのまま演技力で魅せていってほしい選手です。やっぱ大ちゃんの夢であるスケートだけで食べていける様なプロ集団創りはぜひとも彼らのために実現してほしいですね。何もかもこのまま順調に進めば私たちが期待する以上の素晴らしい世界が待っていると確信しました。
昌磨君は国別からそう日にちが経ってないのに見違えるほどシャープになってました。顔から甘さや幼さが消えてすっかり大人の男性の顔つきになってきましたね。演技のほうもキレが増して、今まではどっちかと言えば振りをなぞるっていうのは変ですが、しょーまくんらしい柔らかさがあったのが、それがそぎ落とされて芯の強さがむき出しになってきた。そんな感じでした。
私はどっちかと言えば鈍感で、そういう変化に気が付かないほうなんですが、何時までも小さいかわいい子ではないのですね。
「男子三日会わざれば刮目して見よ。」
を地で行ってるなあと思いましたよ。こりゃあ確かに世間がざわざわするわけだわ。
怖い選手になりました。
樋口新葉ちゃんのフラメンコは彼女にドハマりプロですね。実況では3Aを練習で跳べたなんておっしゃってましたが、だったらなおさら体形変化とケガに注意して欲しいし、まだまだ先は長いのでゆっくりと成長していってほしいのです。周りに流されないよう自分のペースでね。
やっぱたまに観るアイスショーはいいものですね。いや別にものすごく久しぶりってわけでもないけど、スケーター一人一人に思い入れがあるので、ちょっと離れてた友達にまた再会できたような嬉しさがあります。
そして大ちゃんのほうはこんなお写真が上がってまいりました。
https://twitter.com/hyoen_basara?lang=ja
所作指導初日終了後の記念撮影。本番の振付が楽しみです。
おお、これはまた!
先日の初稽古の際に撮影したんでしょうね。大ちゃんの着物姿、見慣れないだけにとっても新鮮です。
日舞に関しては全く無知なんでこれはどんなシーン?何の意味があるの?と検索してみました。
おかげでまた少し雑学が増えました(笑)
どんなシーンなのかはよくわかりませんでしたが、尾上さんがなさってるのは懐手(ふところで)という所作なんですね。思案したり、傍観者的な意味もあり、お行儀がいいとは言えないそう。つまりカッコつけ?そういえば昔の日本映画ではこんな風に懐に手を入れた浪人が肩で風切って歩いてましたっけ。
日本舞踊ではこの懐手の手の位置に、かなりのこだわりがあるのです。
つまり、懐に手を入れたときの姿の美しさを美学としてるんですって。一方の大ちゃんの所作は突き袖っていうらしいです。
日本舞踊をwikで調べたら、明治のはじめに劇作家の坪内逍遥と福地桜痴が考案した翻訳造語の一つで、本来は英語の dance の和訳にあたる。とありました。
舞は心の内面を水平的な動作で表現し、呪術的要素が強い
踊は意味を伴わない肉体的動作を律動的に表現する。
とあります。相反する二つの要素が組み合わさって舞踊(ダンス)になってるのがおもしろいですね。
戸部銀作は日本舞踊について「日本舞踊には、大ざっぱにいっても、心、性根、表現、形、動き、間、位置、流れの八つの目的がある。だが、いくつ目的があり要素があっても、究極は演者の『心』を演じるものである」と述べている。
戸部銀作は大正生まれの古典演劇評論家、演出家で、代表作のひとつが「義経千本桜」ですって。
いやあこんなところに義経が・・・
ちょいと奥を探るとやっぱりつながりを感じます。日本舞踊は演じられる役柄に応じて、動作の細部まで様式的な型が定められているそうですが、その上で心を演じるのは非常に難しいけど大事なことですね。表現も技術だというバレエの教えにも通じます。
町田君のドンキホーテも過去の選手に対するオマージュ、つまり彼らの振り付けを取り入れ、バレエの所作にも気を払ったうえでのあの爆発するような演技だからこそ伝わるんです。
心、性根、表現、形、動き、間、位置、流れ
これらが全部必要で、ひとつでも欠けていたらやっぱり物足りない、何か違和感を感じる演技となる。
大ちゃんガンバですーー!
ま、全然心配はしてないけどね。
氷艶とLOTF、和洋どちらも一流の先生から教えられしごかれて、大ちゃんほんとどこまで行っちゃうんだろ?
「高橋大輔はダンスフロアの上でうちにこみ上げる気持ちを表現できる
そこをもっと伸ばし、彼を更にクレージーなくらいに素晴らしい状態にまで持っていきたい」
LOTFの演出家ポール・モレンテはそう語っていらっしゃいましたね。現役時代からそうだけど、振付師はみな大ちゃんを見ると欲がどんどん膨らむようで、去年以上にジェリさんもシェリルも、そして今回の尾上さんもみな目がキラーんと光ってますよね。困ったものです。
うちらのかわいい大ちゃんですから、どうぞお手柔らかにお願いします。なんてね、一番目がギラギラしてるのはファンだけどねーー。
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