走るナースプラクティショナー ~診断も治療もできる資格を持ち診療所の他に診療移動車に乗って街を走り診療しています~

カナダ、BC州でメンタルヘルス、薬物依存、ホームレス、貧困層の方々を診療しています。登場人物は全て仮名です。

シンプルが一番

2017年11月12日 | 仕事
昨日のブログに書いたように洗脳攻撃で疲れた中で、患者にとても感謝される事も。

長年のかかりつけ医はいる。しかし疾病手当の申込書のセクション3を記入してくれるプロフェッショナルがいないため私のところへ来た。

アルコール依存と鬱。

話し出したら止まらない。しかし内容はどんどん脱線する。話しているわりには大事な事が伝わってこない。その糸の絡みをほぐすようにシンプルな問診を繰り返す。問診は幼少時や学校での態度や人間関係にまで遡る。次第に明確になって来る幼少時からの問題(この彼の場合は注意欠陥多動性障害)。

禁酒2ヶ月後、お酒に手を出してしまった背景。一日中お酒の事を考えてしまう依存状態も明らかに。ガバペンチンを使ってみましょうと話す。ガバレセプターに働くのでお酒を欲する気持ちが抑えられる。副作用を伝え、これが無効であれば次の対策は、、、と話す。

こんなに丁寧に診察してもらったのは初めてだと絶賛する。

私の患者層は医療者を前に空回りをする人が多い。的確に物事を伝える技術に欠け不必要な所へエネルギーを注ぎ込む。本人はいたってそんな事をしている気は無いのだろうけど。そこを上手く軌道修正出来るかがキーになる。なかなか私もプロらしくなったものだ。



さあ、着陸体制に入りました。来た事がある方は、あーっと言いそうな一枚。さあ、アメリカのどこの空港でしょうか?答えは明日。

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