走るナースプラクティショナー ~診断も治療もできる資格を持ち診療所の他に診療移動車に乗って街を走り診療しています~

カナダ、BC州でメンタルヘルス、薬物依存、ホームレス、貧困層の方々を診療しています。登場人物は全て仮名です。

臨床を学ぶ以外に重要な事

2017年05月23日 | 仕事
私が通った大学院ではユニークな授業がありました。それはアメリカやカナダのNPの歴史に始まり、パイオニアとして活躍している現役のNPがどうやって自分のポジションを開拓してきたかの体験談、アソシエーションの代表が自団体の歴史を語ったり、カレッジのオフィサーがBC州のNPの経歴や将来を語り、厚生省の官僚を招待しNPの将来性や政府の姿勢などなど。

つまりNPを取り巻くあらゆるアングルからの見解を教わりました。教授たちはNP開拓期のBC州で自分の道を切り開いくには、このような知識が必要だと感じたからでした。

こう言う授業は臨床の診療には直接関係しない事です。生徒の受け取り方は様々でした。私は知り合いの先輩NPから先人たちの失敗談を聞いていたので、この授業を受けながら、ただ臨床をするだけではこの世界で生き残る事は出来ないとひしひしと感じました。

失敗談と言うのは、医師会とぶつかり地域から追い出されたとか、突然呼び出しをくらい首になるとか。ユニオンに守られていた看護師時代と異なりNPのためにお膳立てをしてくれる人はいないどころか、NPの事を理解しようとさえしない人にぐるりと囲まれる事だってあるのです。

自分で自分を売り込む姿勢がどれだけ重要なのかを学びました。売り込むためにはNPが何であるのか、何を州民にオファーする事ができるのか、結果を出し語れる事が必要です。

先人が引いてくれた道もない、目標さえないところで仕事を始めるのです。それぐらいの技量を備えておく事は必須です。

続く。



連休最後の日は何してる?悲しいかな仕事です。締め切りに間に合わない事があって、、、ま、仕事場ではなく緑の濃い庭を眺めながら、時にはゴロゴロして、娘も隣に座って宿題と、それなりの家族の時間を過ごしながら、、、、


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