走るナースプラクティショナー ~診断も治療もできる資格を持ち診療所の他に診療移動車に乗って街を走り診療しています~

カナダ、BC州でメンタルヘルス、薬物依存、ホームレス、貧困層の方々を診療しています。登場人物は全て仮名です。

お披露目会

2017年05月25日 | 仕事
シリーズはお休み。

今月末に新しい施設がオープンするとの事で、そのお披露目会に行ってきました。

6〜17歳の子供用の精神科疾患のショートステイ病棟。ショートステイは5〜7日の入院期間です。現在は州の基幹である子供病院の中に6床で州全体の患者を対象にしている。我がHA(15の都市とエリア、人口約160万人)用として10床が新たに作られた。

英語ですが写真と説明文がこちら

何が凄いって、ステイト オブ アート と呼ばれるぐらいでカナダでは現在ここだけのものが設置された。

精神科医療先進国のスエーデンが開発した療法室は五感を刺激して落ち着かせる事を目的に作られた。プロジェクターからは映像、その他に音、光、あわ、壁の色、それから音で振動する体にフィットする椅子などなど、子供が操作しながら選べる。ナイトクラブのクールな飾り付けが一度に集まった感じ。ここに一番お金を使ったらしい。

患者と家族も設計に携わり、患者家族の意見を最大限に取り入れた設計。病棟感がないところに感心。

監視カメラも全くない。自殺予防がいたるところに施されている。例えばドアの形が台形で紐などがかけれないようになっていたり、室内からバリケードされた時のためにドアのフレームが二重になっていて外れるとか、家具はわざと重く作ってあり、大人でも投げつけれないようになっているとか。

壁の絵は森から海への物語になっている。

写真撮影は禁止されていたので中は撮れなかったが、外はこちら。こんな感じの温もりがちりばめられています。



素敵な病棟見学でした。

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