走るナースプラクティショナー ~診断も治療もできる資格を持ち診療所の他に診療移動車に乗って街を走り診療しています~

カナダ、BC州でメンタルヘルス、薬物依存、ホームレス、貧困層の方々を診療しています。登場人物は全て仮名です。

役割が変わる

2017年08月12日 | 仕事
ハチドリ3連発。凄い羽音を立ててビュンビュン飛ぶのに木に止まってピーピー鳴くところを。同じハチドリなのに角度や姿勢で随分変わる。面白いですねー。首もビヨーンと伸びて花の奥の蜜が吸えるようになっているんですね。もちろん飛びながら蜜を吸っているところも写そうとしましたが高速過ぎて普通のカメラでは無理でした。大きさは5cmぐらい。この大きさでメキシコやカリブ海まで飛ぶ渡り鳥なんだから大したもんです。







さて、昨日の彼女。家族からのストレスは色々あるようですが、一番がロールリバース。role reverse 役割が変わると言う事です。まだ20代の彼女。親にサポートしてもらい10代の頃から鬱と拒食症に向き合ってきた。しかし今は父親が倒れ看病する母親が精神的に彼女を必要としている。母と娘の役割が変わったことに彼女は動揺していた。

親にとって子供は幾つになっても子供と言いますが実際は病気の周りで役割が転換する事が多くあります。自立していて、コーピングスキルも習得していれば移行はさほど難しくありませんが、それがない人にとっては耐えられない事も。彼女は後者の方です。精神的に追い詰められると鬱や拒食症が悪化するには目に見えている、、、。薬を増量する事も話し合いました。彼女は今のままでやって見たいと言います。もっと自分の健康に気をつけるからと。

ホスピス時代もセルフケアについて家族に話す事が大切でした。死にゆく人を前に家族はどうしても無理をしてしまう。長丁場になる事だってある。あなたが倒れてしまったら患者さんのお世話はできませんよ!と現実に引き戻すのも大切な役目です。






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