日本代表とJリーグとの関係について | 僕が 僕バナ/スタ宙を読んで 蒼黒戦士と 戦うワケ

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ブログの読者が川崎フロンターレとJリーグを応援してほしいために

 今更ではありますが、リーグ戦もあって、延び延びになってしまい、日本代表戦を終わってからにしようと思っていたことを書きます。


 ご存知だとは思いますが、先日の日本代表のブラジル戦、シンガポールにて、0-4と大敗しました。その試合後、ネットでのコメントなどの反応を読んでいて感じたことを書きます。


 散見された意見として、「Jリーグの選手レベル低すぎ」、「海外組中心でチームを組むべき」、「ザックが海外組を固定していた理由がわかった」、「J中心に代表を選べと言った奴は、以後黙れ」、「若手はJではなく、海外で経験を積まないとダメ」、「JサポがJ選手を甘やかしている」などなど、散々です。


 中には、選手個人の名前を挙げ、個々のプレイを批難する意見も相当ありました。普段、Jリーグの試合観戦をしている者としては、かなり心が痛む意見が多かったです。


 それでも、僕は、こういう意見自体が出ることは、健全だと思いますし、歓迎です。大いに議論すればいいと思います。ただ、僕とは考え方が違うのだなというだけです。


 事実認識としては、現在のJリーグの選手レベルの平均が、欧州の主要リーグの選手レベルの平均に満たないというのは正しいのでしょう。そのとおり、Jリーグの選手レベルは欧州に比べ低いです。


 でも、それがどうしたの?という感覚です。川崎フロンターレの試合を観戦に行く僕としては、遠くのテレビ画面の中の欧州サッカーより、近くの生で(サッカー以外も含めて)、面白いことをする川崎フロンターレなのです。


 それに、Jリーグが20数年前にできたことで、日本サッカーが強くなったこと、これに異論はないでしょう。それとも、Jリーグを貶めれば、貶めるほど、選手は若くして、海外リーグへ渡り、研鑽を励み、日本代表が強くなるというのでしょうか。ありえないでしょう。


 Jリーグを貶めても、何もいいことはないです。現時点で、Jリーグは、海外挑戦をするにしても、日本人選手の基礎を形成しているリーグなのですから。


 選手のレベルアップには、それぞれの段階での適性があって、その選手が成長するに適したリーグを選べばいいだけのことだと思っています。その選手の適性がJリーグであれば、Jリーグでプレイすればいいし、Jリーグで物足りなければ、海外に行けばいいと思っています。僕も海外挑戦、やれる選手はやればいいと思います。


 ただし、海外に出てもベンチウォーマーどころかベンチにすら座れないなら、Jリーグで試合出た方が、いい成長できると思っています。G大阪の宇佐美、清水の大前など、Jに戻ってきて、結果として良かったと思っています。もちろん、また欧州に挑戦したければ、活躍できる環境か、慎重に条件を吟味して旅立てばいいと思います。


 これは、カテゴリの話でも同じで、J1で試合出られないよりJ2で試合出た方がいいと思っています。川崎の例で言えば、コウキ、コウヤ兄弟は、北九州、大分でそれぞれチャンスをつかみ、活躍していますから、フロサポとしては、良かったと思っています。いずれ所属クラブをJ1に押し上げるか、移籍するかで自分のレベルアップと図ればいいのだと思います。


 海外に出て成長できるとされている要因は、同僚選手や対戦相手の質が、いろんな面で高いから、練習から試合まで、局面、局面でレベルアップが期待できるというものだと思います。


 しかし、それも選手個人の意識の差で、Jリーグでもできる人はできるし、海外行ってもできない人はできないですよ。G大阪のヤットさんや川崎のケンゴさんもJリーグだけの経歴ですが、下手に海外経験した選手よりも成長してきたと思います。


 要するに、選手が成長するのに一番適した環境を選べばいいということ。その中で、ある選手は、それが代表クラスであっても、Jリーグだったということはありうるでしょう。


 では、日本代表が成長するためにJリーグはどうあるべきかと言えば、僕は、Jリーグが日本サッカー界の基礎である以上、Jリーグ全体の実力を底上げする必要があると思っています。底上げされれば、Jリーグも、今は無理でも、いつか欧州主要リーグと肩を並べる実力のあるリーグになれるかもしれません。


 そして底上げには、個々のJクラブが経営、財政、環境整備等々で成長するしかありえません。そのためには、地元行政、地元スポンサー企業、サポーターは、これまで以上にJクラブを支えてないといけません。


 プレミアリーグ構想といったトップリーグのクラブ数を減らす話もありますが、僕は反対です。リーグが底上げされれば、J1がそのまま日本のプレミアリーグになるでしょう。欧州主要リーグのトップリーグは、20か18のクラブ数です。Jだけが特別多くはないです。


 仮に18クラブを12クラブにしたら、本当に強くなるのか。それだけ、いままである地方にあったJ1クラブがなくなり、その地方での生で試合に接する数が減り、サッカー熱が冷めます。試合に出られない若手も増え、結局サッカー人気、サッカー人口自体の縮小を招かないか心配です。


 またビッグクラブがないという批判も、無理にセレクトして作り上げることには、反対です。ただ、Jリーグのパイを大きくし、配分金に傾斜をつけ、ビッグクラブが生まれやすい土壌をつくることはアリだと思っています。


 僕たちJリーグクラブのサポーターは、これまでどおり、自分の応援するクラブをビッグクラブになってほしいと思っていますし、そのためにサポートすればいいと思っています。地元行政も地元スポンサー企業もサポーターもそうするのつもりで、本気で活動すればそれでいいでしょう。


 ビッグクラブがトップダウンで作られるのではなく、ボトムアップで作られていくのなら賛成します。ただ、現状では、Jリーグの制度は、平等主義に重きを置いているように感じるので、そこは、傾斜配分のメリハリなど、Jクラブ間の経営の競争をもっと煽ってもいいと思いますけど。


 あと、欧州との大きな差は、Jリーグの放映権が欧州のように売れないこととサッカー観戦に行くという文化が今の日本人には少ないということだと思います。


 放映権については、今、アジア戦略として、積極的にアジアに売り込んでいます。この方向性は間違っていないと思います。サッカーに限らず、スポーツは、リアルタイムで見るのが一番面白いです。時差が小さく、人口が多いアジアのマーケットは、まだまだ開拓の余地があるはずです。そのためには、まずリーグ戦に偏重している現状から、ACLへの目を向けなければならないと思ってます。毎年、日本のクラブが優勝しないとウソでしょう。


 そして、サッカー観戦の文化ですが、代表戦は、普段Jリーグ見ない人も見ているんですよね。それなら、近くのスタジアムに足を運んで、地元のJクラブを応援してほしいと思います。今は、Jリーグのレベルが低くても、その1人分の観客増収の積み重ねが、明日の日本代表を強くすると思っています。


 こうして書いてみましたが、いろんな意見、批判があると思います。簡単じゃないですね。しかし、その都度、意見し、日本のサッカー文化の成熟を図っていく、まずは、そこから始めれはいいのではないでしょうか。


 Jリーグと日本代表の関係について、いろいろな切り口、論点がありますので、今後もまた話をしたいと思います。


 今日、言いたかったことは、Jリーグを腐しても、代表は強くならないし、代表を強くしたいと思うなら、まず、お住まいの地元のJリーグクラブを応援してあげてくださいよ、ってことです。


 最後までお読みいただきありがとうございました。

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