カンチャン狂騒曲

　相方がン十ン歳の誕生日とて、外で飯を食うことになった。

　去年のプロ野球ペナントレースで、セ・パ両リーグの成績順位予想で当たった数の多い方が食事を奢るという約束がまだ果たされていなかったので、負けた相方の払いということで話はついている。

　自分の誕生日の食事を、自分で選んだ店で自分で払うという情けない話なのだ。

　何を注文してもいいと太っ腹（心持ちも実物も・・）な対応である。

　と、言いつつもメニューを見ながら安いやつを選んでいる。

　私はというと、更に相方より安い奴を選ぶ。

　
　（食器の多さで勝負のメニュー）

　相方は寿司メイン、私は饂飩と天ぷらと海鮮という三種混合の多品目少量作戦。

　いずれにしても日頃摂取カロリーが頭をよぎる生活をしているのに、誕生日だからと野生に還るわけにはいかない。

　かくて、非常に安上がりの誕生日及びプロ野球順位当て勝利祝の食事会は終了した。

　「年を経て目出度くもなし誕生日」とか「又来たか来なくていいぞ誕生日」なんて川柳は考えなくともスラスラ出てくる。

　「砂時計思い出だけが落ちていく」はちと寂しすぎるので「元号を三つも生きる予定あり」ってのはどうだ。

　
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