わたくし事ながら、五月で86歳になる。最近いやに世間が騒々しく、そして面白くなってきている。うかうか死んではいられない。いや死ねなくなってきた。事の顛末を見届けなくてはならない。世界的には北朝鮮の動向、アメリカとのやり取り。シリアの動乱、そしていかなる決着を迎えるか。手に汗握るとはこのことである。国内的には偉いさんのセクハラ騒動に、どうしようもない知事さんの今後である。
それよりあたしの注目しているのは政府主導のカジノ、そして関連施設の運営問題である。早い話が総理が貸元、所謂、胴元に閣僚たちが代貸に名を連ね、博打場を仕切ろうという算段のことである。
そんな中貸元一味が懸念しているのは、ギャンブル依存者の増大である。そのために入場料を高めに設定したり、出入りの回数に制限を設けたりと、寺銭を当てにしての苦肉の策を講じたりしている。
しかし貸元たちが一番頭を悩ましているのが、賭場荒らしである。即ち暴力団のカジノへの乱入である。そのために貸元たちはお仕置きとして、重い仕返しを決めて対応策としている。
しかし、果たして効果はあるのか。疑問たらたらである。浜の真砂は尽きるとも、世に盗人の種は尽きまじである。全国に指定暴力団が幾つあるというのか。彼らは飯のタネができたと手ぐすね引いて待っているのだ。彼らの飯の種は素人である。全国の奥さんたちが泣き目を見るのは火を見るより明らかである。ギャンブル親父は金策に闇金に走る。そこには暴力団が網を張っている。
公営賭博は勿論、野球賭博・八百長相撲・闇カジノと前例はいくらでもあるのだ。彼らはカモが網にかかるのを待っている。まだカジノは試案の段階であろう、今からでも遅くはない。廃案にできないものか。
有識者会議に八九三を招けば良かったかも。