看護学実習の単位数と実習を取り巻く環境は不適合では? | 看護職のナレッジマネジメントを支援する変な保健師~創世看匠

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看護職(受験生・大学生含)向けに、個人の学びをサポートし、個人が持つ知識やスキルをさらに促進する創世看匠(そよみしょう)のブログです。教員・臨床の経験をベースに、特に情報管理を専門としています。

こんにちは。characharaです。
前回は、最近の看護学実習の教育システムが、既に現代社会に合ってないので、変えたらいいんじゃないですか?という提案について、お伝えしました。
今回は、その続きですが、実習の単位のお話です。

◆今の実習の3単位は、現実的なのか?
今の看護学実習は、たいていどの科目も、3~4単位あります。そして、実習のため、1単位45時間の設定となっており、3単位の科目だと、3週間の実習ということになります。
たいてい、3年生の後期にまとめて実習に行っていると思いますが、学期は15週間で構成されていますので、1つの学期には5科目しか入らないのです。

これを看護系大学はどうやって乗り越えているかというと、夏休みを使ったり、4年生でも実習をするように組んでいます。
私は、このやり方はどうかと思うのです。大学生なんですから、もっと夏休みは夏休みで満喫して、しっかり遊んで休んで、また学期で学業に専念すればいいのです。
それを、夏休みまでだらだらやったところで、一体、どれだけの効果が出ているのでしょうか。残念ながら、それを比べたデータがないので、コスパがいかほどかは不明です。

ましてや、4年生にまで実習を入れています。入れるのはかまわないと思いますが、今は保健師の課程が選択性になっているため、それを選択した学生は、4年次に実習があるととても大変です。さらに、卒論なんかあると、実習に行っている間、卒論はストップしてしまうのです。

何だか効率悪いな~<`~´>

看護業界は、実践能力の向上って強調していますが、これって学生時代に可能なものなんでしょうか。
私は、情報リテラシーが鍵だと思っている人間なので、もっと学生時代に実践実践って言わないで、知識をどのように活用するかとか、判断能力の育成にもっと力を注ぐ方がいいんじゃないかと思っています。

2015年あたりで、情報社会が終わり、次の社会である知識社会になるといわれています。
情報社会が終わる、ということは、あまりの情報過多のために、今や情報に価値はない、ということです。そして、知識社会が訪れるというのは、知識にも価値はなく、情報や知識をどう活用していくか、そういう時代になる、という意味だと思います。

それって判断能力を問われるってことでしょう?
それこそ、学生時代にやっておかないといけないことなのではないでしょうか。

ならば、今の実習スタイルをどうするか???

そもそも1単位45時間でやっていることは、大いに検討すべきだと思います。文部科学省は、実習は1単位30~45時間と言っているのに、なぜ45時間という最大時間に設定しているのでしょうか?そう、実習時間が長すぎるんじゃないですか?

30時間にしてしまえばいいのに。

1単位30時間だと、今まで3週間だった実習が2週間になります。
それでも、患者さんの在院日数の短縮化にはまだ合いませんが、3週間よりはマシだと思いますし、中には2週間近く入院される方もいらっしゃいます。

そして、学期が15週間ですから、7科目くらいは同じ学期内でできます。
1科目くらいは入らなくても、それが4年次に移ったとしても、今ほど、学習活動を圧迫することにはなりません。

その時間を、考える時間に使うような教育プログラムにしていけばいいのに、と思います。
卒論だってできますし、大学ならではの選択科目だって履修できます。
国家試験の勉強も、大学が国家試験対策をやらずとも、学生自らできるようになると思うのです。大学が国家試験対策をやらないといけないのは、カリキュラムが過密すぎて、学生に全く余裕がない、というのも1つの原因ではないでしょうか。

そんなことを言えば、実践能力が低下する、って言われるかな~
それって、今は臨床側の研修制度がかなり確立してきているので、そちらでできるようにすればいいんじゃないでしょうか。必要ならば、臨床側と大学側の協力体制でやってもいいと思います。

私の知り合いにプログラマーさんがいます。
この方の会社では、新入社員さんが彼らと一緒に仕事をし始めたのは、つい先日のことだったそうです。

半年近くも、どこで何やってたの?
研修


だそうですよ。

私も、新人時代は、1ヶ月目くらいで夜勤デビューでしたが、何が何だかさっぱりわかりませんでしたし、責任の重さにつぶされそうでした。
今考えると、恐ろしいです。

人の命を預かっている

こんな言葉を使われる職業です。
ならば、余計に大学と医療施設との協力をもっと真剣に考えて、半年目くらいで現場に出て、即戦力になる・・・そういうやり方もあるのではないかと思います。

看護師はマンパワー不足です。
しかし、このような付け焼刃的なシステムを続ける限り、本当の意味で若手が育たず、かえって質の向上を望めない、つまり結果的にマンパワーが不足している、そんなことを繰り返すのではないか、と懸念してしまう私です。

皆さんは、今の看護学実習のあり方をどう思われますか?

今回も最後までお付き合いいただき、ありがとうございます。
また、次回もお越しいただけるとうれしいです。
そして、よろしかったら、応援もよろしくお願いしますm(__)m
次も頑張って、情報をがんがんお送りします。

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