涙と感動の枝豆物語




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「枝豆」と聞くと、どうしても「乾杯の時に頼むもの」「とりあえずビールと枝豆にしておくか」、そんな気持ちを持っていた。

枝豆とは安価で気軽な食べ物──そんな気持ちがなかったといえば嘘になってしまう。

しかし、私は自分で枝豆を育てることにより、枝豆とはとても儚く美しく、そして「とりあえず」で済ませることはできない存在になっていた。

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今でこそここまで育ったが、ここに至るまでには、ただならぬ道のりがあった。兄枝豆の死亡、葉を食いちぎる虫との戦い、そして晴天続きによる水不足──。

そんな様々な困難を乗り越えて、収穫できたのが


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これである。

もしこれを見て「なんだよこれっぽっちかよ。これならお通しで出る枝豆の方が多いじゃねーか。ははは!」なんて言う人がいたら出てきて欲しい。

私は全力で横っ面をはたくだろう。

いや、もし私が自分で枝豆を育てておらず、誰かが「枝豆収穫しました☆」と言って

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この写真を出してきたら

「それだけ?」

と言ってしまうだろう。

そういう意味では、私自身も、枝豆を育てて初めて、枝豆の真の価値を知っただけだ。「これっぽっちの枝豆」だと言ってしまう誰かを怒る資格なんてないのかもしれない。

まだここまで読んでも「そうは言っても所詮は枝豆は枝豆。そんなにありがたがるものでもないし、そこらへんに売ってるじゃん」と思う人がいるかもしれない。そういう人は正直に名乗り出てきて欲しい。

私は全力で横っ面をはたくだろう。

とにかく何が言いたいかというと、自宅で採れた枝豆はとても美味しく、今まで食べた枝豆のなかでも段違いで枝豆感が強く、「これぞ枝豆!」といえる一品だった。これほどまでに枝豆感の強い枝豆に、私は出会ったことがない。

もしかしたら今まで食べていたのは「枝豆みたいなもの」であり、私は31歳にして初めて「枝豆」と出会ったのかもしれない。

そんなことを思っているうちに、僅かながらの採れたて枝豆は皿の上からすでになくなっていた。

なんだか物足りなくなった私は、冷凍庫から「冷凍枝茶豆」を取り出して、レンジで温めて食べることにした。常に冷凍庫にある、木村家におけるスタメン冷凍食材である。ちょっとした時に食べれるから便利だ。

先ほど「今まで食べていたのは枝豆のようなものかもしれない」などと言ったが、冷凍の枝豆もなかなかいけるものだ。

これはこれで、やはり美味かったのだった。



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