毎日のできごとの反省

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中国潜水艦を「元」と呼ぶ馬鹿

2015-07-04 13:34:15 | 軍事

 最初はプラモのキットを見て気付いたのだが、中国の潜水艦は歴代王朝の名前が付けられている。納得できないのは、元などという、明らかに非漢民族王朝の名称が付けられていることだ。現在の支那の政府中枢は明らかに「漢民族」と呼ばれる範囲でしか構成されていない。また夏などという伝説上の王朝としか思われないものの名前まで使われているのには驚いた。

 これは現在の支那政府が、中華民族と称して、満州族やモンゴル人まで、ひとがらげにして、歴代王朝を全て中華民族の王朝とすることによって、中国四千年の歴史などと主張していることと符合する。そこで、こんな潜水艦の命名までするのか、と呆れた。だがこれは、小生が往々にして犯す思い込みだった。

 ウィキペディアで調べたら、例えば、元級というのはNATOのコードネームで、支那軍の公式名称は029A型潜水艦(中国字で029A型潜艇)というのだそうである。ロシア軍の戦闘機のコードネームには頭文字Fで、フィシュベッドや、ファーマーなどという、およそ軍用機とは関係のないふざけたものを使っているのとは大違いである。

 なるほど、戦艦には英国では王家関係のものを、米国では州名を使っているのと発想は似ている。だが問題はNATOが、自然に歴代王朝を現在の支那政府の前身と看做していることである。日本が戦前苦しめられたのは、欧米諸国がこのような認識を持ち、清朝の後継は中華民国だ、などと考えて九ヶ国条約で中国の主権の尊重などという実態のないものを日本にも押し付けたことにある。

 「満洲国出現の必然性」という本の著者の戦前の米国人は、支那民族(すなわち漢民族)と言っても、言語、文化等の相違は北欧と地中海民族よりも差があるいくつかの民族から構成されているし、満洲人はその中にさえ含まれない、と喝破したが、このような欧米人は、当時も現代でも例外なのである。欧米人の宿痾がコードネームの命名にも現れている、と気付かされた次第である。

 



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