座布団くれよおぅ。 | ごじゃっぺがぁっ!!

ごじゃっぺがぁっ!!

嗚呼、ロクデナシな毎日。





駅からタクシー飛ばして約束の時間10分前、集中治療室入る。
隣の空いたベッドに、



足どーんん。



医療用(だよね?)青いキッチンペーパーに包まれたお袋の足どーん。


え?
あれ?
え?
終わっちゃったの?

「20分ほど前に手術は無事終わりました」と看護師さん。

はぁ?
聞いてねえよ。
え?
なにそれ?
11時50分に。て言ってたじゃん。
みたいなニュアンスを穏やかに伝える。

「整形の手術は全て午前中に」と。

え。
そなの?
ええーっ。
んじゃ俺、何しに来たのよ?
てか手術、早くね?
なんで?
早割り?
早割りしたのかお袋?
早割り3割引なのか?
安いのか?


病室で「ぽっけー」
やることないから『包まれた足』をiPhoneで撮ってみる。

ぱしゃり。

うーん。
ライトがイマイチだなぁ。
光線いいとこに動かしたらおこらいるだろなぁ。



看護師さん「間も無く葬儀社の者が参りますので」

はぁ。

「私、箱を持って参ります」

あ。ども。



箱。
うん。
確かに箱。
そらまぁ、ね。
本体はまだ生きてるわけだからさ。
棺(ひつぎ)持って来いとは言わないよ。
・・・・・。


段ボールかよっ?!



しかも『なんたら栄養液』とか印刷されとるじゃないかぁー
いや、ま、いんだけどさ。
けどさ、
もうちっとこう、大きめの白い布に包む。とかさ。
ないんかい?


「ばたんぎこぎこ」と、大変厳かに箱詰めされた足。
(ガムテープは貼らんでいいのか? 着払いか? 伝票は?)
葬儀社のおっさん(本体まだ生きてっからさ、喪服で来なくても良くね? 作業着でいいよ。そんかわしなんか箱持って来いや)に箱を預ける。
看護師さん葬儀社さん皆さん合掌してお見送り。

え?
そなの?
だって本体まだ・・・ただの足だぜ?

「それではこれより焼き場の方へお連れ致します」

集中治療室で頭を垂れ静かに合掌する皆様の後ろで俺、ぼそっと、



これがほんとのひと足お先に。





・・・・・。
どーしてこー、いらんこと言っちゃうんだろね。
不謹慎だろ。
すまんお袋。もといお袋の足。
だが俺は、

看護師さんニ人が笑いを堪えてたのを見逃さなかった。
一人は「ぶほっ」て吹いたぜぃ。


勝った。


勝田行きデリシャスひたち車内なう。



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