◇チューリップの 花壇に刺さる 子の雄叫(さけ)び◇
少年野球の監督に「もっと声を出せ」と言われているのか、金切り声が校舎にこだまする。花壇のチューリップの花が、恐がって震えているよ。
◇チューリップ 親指姫を 探す子等◇
「もしもしお爺さん、お爺さんも何かお探しですか?」
「おっ、その声はもしや親指姫か?」
「いいえ、チューリップの花に憩う毛虫です」
「なんじゃ毛虫かい、爺の夢を壊しやがって…」
「そうでもありませんよ。私は魔法が使えます」
「ほう、魔法とな」
「出会いの記念に、お爺さんの願いを一つ叶えてあげます」
「そうか、では小便が近くて困っておるのじゃ。代わりにトイレへ行ってくれんかのう」
「ちっ、夢を壊しやがって…」
少年野球の監督に「もっと声を出せ」と言われているのか、金切り声が校舎にこだまする。花壇のチューリップの花が、恐がって震えているよ。
◇チューリップ 親指姫を 探す子等◇
「もしもしお爺さん、お爺さんも何かお探しですか?」
「おっ、その声はもしや親指姫か?」
「いいえ、チューリップの花に憩う毛虫です」
「なんじゃ毛虫かい、爺の夢を壊しやがって…」
「そうでもありませんよ。私は魔法が使えます」
「ほう、魔法とな」
「出会いの記念に、お爺さんの願いを一つ叶えてあげます」
「そうか、では小便が近くて困っておるのじゃ。代わりにトイレへ行ってくれんかのう」
「ちっ、夢を壊しやがって…」