雑文の旅

猫爺の長編小説、短編小説、掌編小説、随筆、日記の投稿用ブログ

猫爺の才能なし俳句「チューリップ」

2017-04-15 | 日記
   ◇チューリップの 花壇に刺さる 子の雄叫(さけ)び◇

 少年野球の監督に「もっと声を出せ」と言われているのか、金切り声が校舎にこだまする。花壇のチューリップの花が、恐がって震えているよ。
 

   ◇チューリップ 親指姫を 探す子等◇

 「もしもしお爺さん、お爺さんも何かお探しですか?」
 「おっ、その声はもしや親指姫か?」
 「いいえ、チューリップの花に憩う毛虫です」
 「なんじゃ毛虫かい、爺の夢を壊しやがって…」
 「そうでもありませんよ。私は魔法が使えます」
 「ほう、魔法とな」
 「出会いの記念に、お爺さんの願いを一つ叶えてあげます」
 「そうか、では小便が近くて困っておるのじゃ。代わりにトイレへ行ってくれんかのう」
 「ちっ、夢を壊しやがって…」


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