雑文の旅

猫爺の長編小説、短編小説、掌編小説、随筆、日記の投稿用ブログ

猫爺の通院俳句「放り出したい気分」

2018-01-13 | 俳句
 土休日を除く毎日を、街の病院へ放射線治療に通っている。往復15キロ近くの道のりを車で連れて行ってくれていた娘が、多分病院内で移されたのだろう風邪をひいて寝込んでしまった。
 バス、電車、地下鉄と乗り継いで、ヨボヨボ、テクテクと一人で通っているいるが、極老の身にあっては命がけである。何しか、地下鉄が奈落の底のように深い。エスカレーターの下りは皆無。昇りは一部にチョコッと設置されているだけ。どこかを探せばエレベーターがあるのかも知れないが、それを探す元気がない。
 少しばかり命を伸ばして貰う治療の為に、命を削っている訳だ。「馬鹿々々しい、もうやーめた」と、治療を放ぽり出してしまいたい気分である。

   ◇雪景色 バスの窓から 見るあの世

 「放ぽり出した」と言えば。若くして苦行をやめ、悟りを啓いたとされているお釈迦さまであるが、猫爺はあれを挫折だと思っている。「こんな苦行して、何になる。地獄も極楽も存在するものか」そして、「もう、やーめた、やめた」とブッダが放り出したものを、弟子たちが拾い集めて「仏教」を組み立てたのではなかろうかと、「ん? ばちあたりな考えだと?」 その罰が、俺らのこの病かも知れんなァ。


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