デイケアの夏祭り | 義母と僕とリハビリ介護日記

義母と僕とリハビリ介護日記

脳出血の後遺症で要介護4、一級障害者になった一人暮らしの義理の母マミー、娘夫婦と同居して厳しいリハビリを続けるか? 
それとものんびり施設入所をするのか?選んだ答えは「厳しいリハビリお願いします!」その日から涙を流してリハビリを頑張る
義母と僕の成長日記です。

昨日は金曜日、義母マミーはデイケアの日だった。この日はデイ
ケアの夏祭りがあるからと先週から何やらソワソワしていたマミー。

「かっこちゃん、かっこちゃん。あのね7月の最後の金曜日はね、
学校(デイケア)で夏祭りがあるんです、はい。」

「へ~。」

「それでね、射的があるんですって。射的が・・・。」

「ふ~ん。」

「賞品が倒れなくてもいいんです。玉が当たればいいんです、はい。
かっこちゃん、どうやったら射的が上手くできますか?」

「射的ね~、まぁさよちゃんには無理やろうな・・・。」

「なんでですか!!」

「目見えへんから、的に当たれへんのんと違うか?」

「そっか・・・だったら、かっこちゃんも一緒に来てください、はい。
わての代わりに、かっこちゃんが射的やって!」

「ふふん、まぁ私が出たら賞品は全て私のものになるやろうなぁ。」

自信満々に気取るかっちんはその昔、エアガンクラブに所属していた。
まぁ、エアガンクラブと言っても仲間たちでエアガンを打ちまくるという
ものだ。獲物はエアガンを持っていない人間・・・・・・・つまり僕。

暗闇の中をエアガンを持ってなくて逃げまわるしかない僕や他数人を
エアガン持ってる人が打ちまくるという残酷すぎるゲームだった。

その中で当時かっちんは「峰不二子」と称される程の腕前だったのだ。

今はエアガンこそ持ち合わせてはいないが、時々髪の毛をくくるゴム
を僕の顔めがけてピューンと飛ばしてくる。
なのでまだまだ腕は鈍っていないと思っているのだろう。
しかしかっちんはマミーにキッパリと言った。

「あかん、あかん! 私が行ったら、さよちゃんの学校の仲間たちが誰
ひとり賞品取られへんかったら可哀想やからな。」

「そんな事言わないで! かっこちゃんも来て下さい、はい。」

「あかん!! 甘ったれんのも大概にしいや!」

かっちんに叱られてしょぼくれるマミーだった。

そして今週・・・月曜日からデイケアで色々とあったマミーは夏祭りに
行かないと言い出した。

「行きたくありません! 一人で行って職員の人にどこかに置いてこら
れたらどうするんですか!!」

「学校の中でやる祭りやのに、どこに置いてこられるねん!」

「そんなもん知らんよ! どこかに捨てられたら、わてはどうやって家に
帰ってきたらいいんですか!」

「捨てられへんって! 何を言うてんねん!!」

「じゃ1000円ちょうだい!!」

「何で1000円いるねん!!」

「どこかに捨てられたら、その1000円でタクシーに乗って帰ってきます、はい。」

「だから捨てられへんって!! 大体、さよ子をどこかに捨ててきたら
また私が黙ってないからな! たーちゃんかって黙ってないわ!」

「ふん、嘘ばっかり! こんなポンコツどこかに捨ててきたって学校の人
に言われたら二人でようやってくれた!って大喜びしてお祝いするくにせ!!」

どこまでもひねくれるマミーだった。

そんなこんなで昨日の金曜日・・・デイケアの夏祭りから帰ってきた
マミーにかっちんは聞いた。

「夏祭りはどうやった?」

「ええ、それはとっても良かったですよ、はい。」

嬉しそうなマミー。

「焼きそばがね、とっても美味しかったんです。それとね、カキ氷は
抹茶の味でガリガリしてました、はい。」

「行ってよかったか?」

「ええ、それとね、わての射的が当たったんですよ、はい。」

「えっ? ホンマ? それはすごいな、目が見えへんのに。」

「ええ、適当に打ったら当たったんです、はい。職員の人に当たって
よかったですねって、言われました、はい。」

「ふ~ん。」

「あっ、カバンの中に当たった賞品が入ってますよ、はい。」

マミーの当たったもの
 当たり


「ポン菓子って言ってました、はい。」

「あっ、ホンマや! 私ポン菓子大好きやねん!」

「よかった~、そうじゃないかな?って思ってたんです、はい。じゃ
これ、かっこちゃんにあげる。」

「ありがとう。」

「どうぞ。」


脳出血をやってから娘のかっちんに甘えまくり、依存しまくりで
子供のようになってしまったマミー。



だけど、たまにはかっちんのお母さんの顔になるマミーです。


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