イギリス/ストックポート日報 《England/ Daily Stockport》

イギリス北西部の歴史ある街、ストックポート Stockportから(ほぼ)日替わりでお送りする、イギリス生活のあれこれ。

ニセ札天国のイギリス!セカンドハンド品を売るチャリティ・ショップにまで導入された最新探知機、50ポンド札事情!

2018年03月05日 09時00分00秒 | 英国の、生活のひとコマ
ボランティアとしてお手伝いをしている「チャリティ・ショップ」オックスファム Oxfam に、卓上ニセ札探知機が導入されました!


ニセ札!日本では、大ニュースになりますね。

イギリスでは日常茶飯事、とまでは言いませんが、かなり頻繁に出回るらしいのです。と言っても私は実際受け取ってしまった(被害にあった)ことは ありませんが。

新しく流通し始めた新貨幣について 以前詳しく書いた記事を読んで下さい。
リンクを下に貼りました。

今日でお別れ、丸い1ポンド硬貨 偽造不能の新硬貨は12角形

すっかり見慣れた、プラスチック(正しくはポリマー)の新5ポンド札と新10ポンド札には、どこのレジにも常備してある「ニセ札探知ペン」が通用しません。

フェルトペンのような「ニセ札探知ペン」で紙幣の余白にためし書きをしてみて、透明で色がつかなかったら本物、えび茶色のインク色が付いたらニセ札 と判定します。紙製の旧紙幣にしか使えません。

イギリスの紙幣偽造技術は世界最高水準だそうなので、透かしも、ホログラムも見た目は ほぼ完ぺきに偽造が可能だとのこと。このペンか、上記のハイテク卓上ニセ札探知機を使うしか見分けようがなかったのです。

ハイテク卓上ニセ札探知機は紙幣が紙製のみだった以前から使われていましたが、高価です。
長い間高嶺の花だったのですが、ニセ札探知ペンが使えないプラスチックの紙幣が大勢を占める今、多くの店が導入し始めることでしょう。

さて、プラスチックの新札。


現在のところ、偽造不能と言われています。

それでも、たいていの店では受け取ったら まるで儀式のようにお客の目の前で真贋チェックを欠かしません。
感触をパチンと指ではじいて確認、透明の部分をすかして、ホログラムも確認。

紙製の紙幣がほとんどだった時には たよりにしていた「ニセ札探知ペン」がプラスチック製には使えない! 不安でした・・・

で、救世主、卓上ニセ札探知機 登場!!すごいです!

探知機もすごいけど、紙幣の印刷技術も!

この妖しい青い光にあてるまでは、どんなに透かしても、角度を変えても、キラキラ数字が全く見えないのです!

本物の紙幣に探知機の青い怪しげな光を当てると、まるで紙から発光しているというか、点灯しているかのように、紙幣の額面を表す数字が くっきり鮮やかに浮かび上がります。



興奮して、もうすでにレジの引き出しに入っている紙幣すべてを取り出して探知してみました!

ニセ札なし!を確認。

お客さんにも見せてあげました。


ところで、日本人は銀行で両替した50ポンド札を何枚も手にしてイギリス旅行にやって来ますね。

不自由を感じられたことはありませんか。

50ポンド紙幣は、もちろん正規の紙幣です。
がしかし、本国イギリスで流通している、とはいいがたいのです。

あ、外国人観光客がよく行く、ロンドンやケンブリッジなど国際観光地や、国際ホテル、高額品を売買する高級店などでは別かもしれません。
・・・が、50ポンド札の受け取りは、現在 かなり多くの場所で拒否されています。

安全のため、タクシーやバス、商店などのレジは ある程度の金額がたまれば空にして、お釣りの少額を残して銀行へもっていったり、奥の金庫に移したりすることが多いため、お釣りがない!ことも原因ですが・・・

何よりも、ニセ札の受け取りを極端に恐れているからなのです。

何せ、50ポンド札を実際目にしたことのある人は、ごくごく、ほんとうに ごくわずか。
50ポンド札をだされたら、どんなデザインか、インターネットでその場で調べるスタッフがほとんどです。
受け取っていいか、店長あるいはそこにいる最高責任者の承認を求める店もあります。

2011年から流通しているらしい 新デザインの50ポンド紙幣、私も見たことがありません。

  

英国造幣局のウェッブサイトで見つけました。「見本 SPECIMEN」と大書してあります。
で、誰だ、この2人?ジェームス・ワットとマシュー・ボルトン、蒸気機関技術の発見、発明者だそうです。

先月、下の息子が日本のおじいちゃんとおばあちゃんにもらったお小遣いの50ポンド札で比較的高額なゲームを買おうとして、断られました。
その店の方針だそうです。

正規の紙幣が国内で使用できないのはおかしい!と夫は抗議したそうですが、店には店の方針で受け取りを拒否する権利があると説明されたそうです。
調べたら、その通りでした。

買い物は夫がたてかえ、銀行で少額紙幣にかえてもらったため 全く問題は なかったのですが、紙幣の受け取り拒否、日本から旅行中の方にはがっかりな体験だろうな、と思っちゃいました。

渡英時の両替のさい、50ポンド札の受け取りは拒否されることをお勧めしまーす。

ボランティア先の、オックスファムでも、先月、ストックポート内の別の支店でニセ50ポンド札を受け取ってしまったため、ストックポート全店で50ポンド札は受け取らない方針をお客様に通告することに決めました。

…といっても、「チャリティ・ショップ」で50ポンド札で払おうとした人など、それまで一人もいなかったということですが。

先週から、プラスチック紙幣対応の最新ニセ札探知機を設置したのは、そのためです。


ニセ札探知ペンでも偽造が発見できる古いタイプの紙の紙幣でも・・・


キラキラ、イルミネーション「20」の文字が浮かびます!


やっぱり、すごいわ。イギリスの紙幣印刷技術、必要は発明の母!

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50ポンドは現在約 7,278円 です。

夫は「50ポンド札を見慣れているのは日本からの旅行者だけだ」と決めつけました。
そんなことはあるまい・・・


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3 コメント

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修学旅行 (Chun)
2018-03-05 11:12:50
娘が通う高校は、修学旅行がオーストラリアとハワイ(学科によって違います)、希望者のみの短期の海外研修もあります。
そのたびに両替してお金を持たせるのですが、どういう組み合わせで持たせるのか本当に悩みます。飲み食いに使うお金なんて細かくていいわけだし、でも、少額紙幣で財布が分厚いのも...
50ポンド紙幣は見たことないです。
スコットランドに旅行した後、スコットランドの紙幣を使おうとしたら、「これなに?」って必ず聞かれましたが、幸い拒否されたことはなかったですね。
2000円札 (八幡@若林の弟)
2018-03-05 17:00:28
この日記を拝見して、真っ先に思い浮かんだのが2000円札でした。
発行直後はたまにお釣りでもらったりしましたが、今では全くみません。
一応存在はしているようなんですが…。

こちらは、ニセ札対策という訳ではなく、珍しいから、という理由で受け取った人が使わないから、と聞いたように思います。
樋口一葉が描かれていたと思います。
二千円札、スコットランド札 (江里)
2018-03-06 06:30:43
法的にスコットランド札もイングランドで通用しますが、やはり受け取りを拒否する店があります。見慣れないので不安なことと、お客がお釣りとして受け取りたがらないことも多いかららしいです。うちの息子は、鮭の絵のスコットランド10ポンド札を大事にとっています。
樋口一葉のは、私の手元にも今ある、5千円札です!
前にも八幡君に聞いて気になっていた2000円、調べました。
紫式部!正面むいたちゃんとした肖像画がないためか、源氏物語絵巻の絵が主なへんてこりんなデザインですね。私の渡英後発券されたようなので、見たことありません。首里城がプリントされてるので沖縄では普通に流通されてるそうですよ~

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