手持ちの駒(リソース)でやりくりすること | 読んで効く、日常のNLP 実践レポートと徹底考察 by 中浦ジュン

読んで効く、日常のNLP 実践レポートと徹底考察 by 中浦ジュン

NLPマスタークラプティショナーのジュンです。
NLPを日常にどう活かすかについて、
                 語りつくします。

先日、ドクターショッパーの記事 で、「かれらが苦しむのは、問題解決の鍵が自分の外側(優秀なドクターの脳の中)にしかないと想定してかかるからだ」という趣旨のことを述べた。

こういうロジックの背景には、自己にたいする信頼の不足があるように思う。
つまり、「私には決定的な何かが不足していて、それを手に入れるまでは問題を解決する資格がない」というメタロジックだ。

しかし問題解決に役立つ「何か」(技術、アイデア、情報、専門知識、書物、商品、護符)は無限だから、いくら仕入れても十分ということはない。したがって、人はつねにその時点における自分の持ち駒だけでなんとか対処しているし、対処できるし、それしか方法はないし、そもそも人間というものはそういうふうに出来ているのだ。

NLP は、8つの「前提」を基礎として体系化されているのだが、これらの前提の中のひとつは、「人が変化を起こすために必要なリソースは、すでにその人の中にある」である。
実際、NLPを学んで行くと、人は誰でもリソースフルなのだということが心から納得できるのだけれど、ここでは深入りしない。

ところで、上の「前提」がもつ含意は、この前提をひっくり返してみるとよく理解できるだろう。つまりこうである。「自分のリソースを信じなくなったときに問題が起こってくる
要するに、「私には決定的な何かが不足している」という考えこそ、セラピーが狙いを定める症状なのだ。
そのロジックが壊れたとき、問題解決は半分以上進んでいると言っていい。