繰り返しになりますが、気づきとは成長のためのきっかけです。そして研修は「気づきの場」です。

しかし、いくら良質な気づきを得ても、それをきっかけとした行動を起こさなければなんにもなりません。研修の際、「なるほど」「ふーん」「へー」といくら感嘆詞を発しても、職場に帰って実践してみなければ気づきはたちまち色あせ、陳腐化、魅力を失います。魅力を失えば、もう一生その気づきを活かそうとすることもないでしょう。

昔、タレントのT森氏の冠で「トリビアの泉」という番組があって一世を風靡しましたが、お茶の間では、番組ゲストと一緒になって膝を叩きながら「オレは30ヘーだな」とか「私は47ヘーよ」などと談笑が広がったようです。しかし、三日も経つと膝を叩いた内容について記憶があやふやになってきたりします。そして一週間を過ぎる頃「膝を叩いたことは覚えているものの、果たしてなにについて膝を叩いたのかが思い出せなくなった」という方も少なくなかったことでしょう。

人間は忘却の動物であり、3日経つと8割を忘れてしまうとのことです。すぐに実行に移せなかった気づきは早晩色褪せ、そして色褪せるが故に忘却の彼方へと置き忘れていってしまうのです。

重要なことは「価値ある気づきなら即行動する」ということです。

しかし、中には研修後、すぐに休日を迎えたり長期出張にでかけたり、或いは予期せぬ直面する大きな問題に翻弄されたりと、即行動するつもりが、そうは問屋が卸してくれないというケースもあるようです。

そこで、研修生の皆さんには「気づいたら即行動する」ための仕掛けを多数用意しています。

その一つが審査です。

既習事項や獲得気づきに沿って行動できているかどうかを、講師が研修生の研修参画姿勢から推理して合否判定したり、カリキュラム間インターバルでの気づきや学びの実践事項をレポートにまとめて頂き、その報告会を開いてオブザーバーを含めて研修生同士で合否判定頂いたり、或いは既習事項から重要事項のみを抽出して講師に対してマン・ツー・マンのプレゼンを行って頂いて合否判定したり、職業人としてのあるべき姿を謳った行動基準を諳んじて頂き合否判定したり、その他諸々です。

こうした審査によって、既習事項や獲得気づきを自らに強くすり込むこととなり、これにより頭で理解することを超え、いわゆる「学習を血肉にする」ことが可能となるのです。

学習が血肉となれば忘れにくいことは言うまでもなく、実戦でも早々に使えるようになります。

質の高い気づきを得ても、それを実践に移すにはある程度の咀嚼と準備が必要なケースもあります。研修が終わってしまうと、再び過酷な日常に引き戻されてしまい、咀嚼、反芻や実践のための準備がなかなかできないということもあります。ですから、審査という仕掛けを通じて、研修期間中に否が応でも咀嚼、反芻、準備をしてしまおう、つまりすぐにできるようにしてしまおうという狙いなのです。

標準的な6~8カリキュラムコース(1~2カリキュラム/毎月 ・・・ 凡そ3~6ヶ月)では審査項目は10を超えますが、しかし、全ての審査に合格した時の達成感、充実感は相当なものです。皆さん小躍りしながら喜んでいらっしゃいます。当然、研修後の実務上の成果は、そういう仕掛けを講じていない一般的な研修と比べて雲泥の差となります。

このようなアウトプットを導き出す研修ですから、組織活性のテーマを決めて部課長級以下初級管理者まで階層別に同等のカリキュラムを実施すれば、組織で抱えている大きな問題を解決したり、事業上の高い目標値を達成できたりと絶大な効果を発揮します。

こうなると、上から下まで同じ価値観を有し、組織運営上の共通の単語とフレーズを持ち合わせるようになり、それぞれが気づきや学習を苦労しながらすり込んだわけですから、苦労した分その価値を増大させ、それらの考え方や言葉を大切にするようになります。すると、各階層や各現場で起こっている様々な現象や遂行している課題、問題解決を、それまで思い思いの切り口から捉えていたのが同じ切り口で捉えるようになり、ごく自然に同じ概念、同じ単語で説明、議論するようになります。ですから意思疎通がスムーズになり、各人が組織全体の把握をし易くなり、団結力が増すのです。その団結力が集団の行動力を増幅し、いわゆるチームバイタリティが高じて行くのです。

最終的にはこのような組織活性を具現することを企図或いは期待した研修です。審査項目が多いことも必然と捉えて頂きたくお願いします

苦労はしますが、その分の大きな達成感が得られ、価値ある学習が確立でき、自分自身の中に確かな柱を構築することができます。研修生の皆様の内なる大きな財産となることでしょう。



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