DEEPLY JAPAN

古い話も今の話も、それでもやっぱり、ずっと日本!
Truly, honestly, DEEPLY JAPAN!

朝鮮・トルコ、渤海湾・黒海と「不可欠」

2017-04-27 23:24:58 | アジア情勢複雑怪奇

RTに出てた、米韓合同演習の様子。

Live Fire Exercise: US, South Korea hold military drills as tensions rise with N. Korea

 

あわせて、この軍事演習を国連で非難するそうだ。

朝鮮半島付近の米軍事訓練 ロシアは国連安保理の審議に提出へ
https://jp.sputniknews.com/politics/201704263578111/

ガチロフ外務次官は「もちろん、我々は全国際社会とともに、北朝鮮が自国のミサイル・核開発に対して行っている挑発的なラインを非難する。これは容認できない。しかし他方で、この情勢をより幅広く見る必要がある。制裁だけではこの問題は明らかに解決できない上、本質的な制裁措置の数々はすでに施行されており、機能している」と説明した。


軍事力でも制裁でも解決できないのは自明ってのは、そりゃそうでしょう。で、この路線はもちろん中国も同じで、中国はどうやってアメリカとその子分たる日本を席につかせたもんかと思っていたところにトランプが拳を振り上げたので、むしろやり易くなったと考えているのではないのか、などとも思える。

最終的に2つしかとる道はないないわけでしょ。

1. 北朝鮮と南朝鮮が別の国として相互に認める

2. 南北一体化する

で、2にオプションが二つあって、

2A. 一体化するが、今は別々に→ 相互承認の道へ(短期的には1と同じ)

2B. 一体化するので今無理くり一体化→ 相互承認飛ばす(実質的には戦争が不可避?)

 

で、中露も韓国もとりあえず2Aって思ってるんだと思うんですけど。いわゆる太陽政策ってやつ。中露はおそらく、ドイツのあのインチキ臭い統一の手順を勘案して、1を取ったのに、経済力によって実質的に2になって、実質アメリカの植民地でした(今のドイツ)、ってのを避けたい、ってところから、北の基盤を底上げしていきたいのではなかろうか。

 

で、この障害は何かというと、要するに、アメリカと日本と一部南朝鮮が北朝鮮を承認したくない、ただこれだけではなかろうか?

なんでこんな簡単なことを公明正大に言わないんでしょう。不思議で仕方がない。

緑が北朝鮮を承認している国。

 

 

で、アメリカというか西側としたら、せっかく前世紀に日本を使って大陸に足場をかけたのに、それがなくなったら俺らは完全なアウトサイダーになるやんか、なので朝鮮を離したくない。

それは1945年のアメリカの行動みたらわかるというものじゃないですかね。今ではアメリカ人も認める酷い政策があって、最終的に朝鮮戦争ですからね。別に朝鮮戦争がだしぬけに始まったという話じゃない。

(ここから、私は朝鮮族または朝鮮というアイデンティティを持った人々は今に至るまで、実は心の奥底で酷く反米なんだろうな、って思ってる。しかし、南は、トラウマをトラウマとさえできない心理状態に置かれているので、何が問題なのかさえなかなか解明できずにいる、という感じ。殆どDV被害者みたいだが)

アメリカが朝鮮から離れて渤海湾がチャイナと朝鮮族の海になるということは、トルコがNATOを離れてロシアと隣国関係を確立して、黒海が近隣住民の海になるのと似てるかも。

どっちも西側さんチームの入る余地がなくなる。

つか、19世紀の中頃まではそうだったので、歴史的にはむしろこれが通常状態だったとも言える。どこも民族が全員入れ替わったりしてるわけではないから、メンタリティーとして、現在も関係者とアウトサイダー(アメとか欧州)との区分は生きてると思うので、通常状態への推進が隠然といして残るとしてもまんざらあり得ない話ではないでしょう。

 

そういえば、現在、アフガニスタンでも、ロシアとアメリカがものすごい口喧嘩をしているんだけど、ここも似てる。アメリカがじっとしていられないのは、ロシアが持ってくる提案は近隣諸国で考えましょうモデルなので、15年も戦争に付き合わされてるアフガニスタンにとって良い案に見えちゃう可能性があり、そうなるとアメリカがはみ出てしまうからだろうと、インド人の元外交官のおじいさんが言ってた。彼らから見てそう見えるならそうなんだろうなと、と一応納得してホールドしてる私。

そういえば、シリア解決プランもそう。カザフスタンのアスタナで、シリアとロシア、イラン、トルコが中心になってシリア問題解決プラットフォームが発足しているし、存続しているんだけど、アメは招かれてない。つか、こんな形では入りたくないわけでしょ。あはは。

 

というわけで、indispensable nation(不可欠の国、かけがえのない国)とか自称している国を、どこも欲してない風が興味深いともいえますね。あはは。indispensableとか、なんでこんな不吉なことを言い出したんでしょうね。ユーラシアにとっては新参者だし、お客さんにすぎないってのを理解しろよ、でしょう。

 

■ 日本は何がしたいのか

日本はしかし、どうしたいんでしょうね。どうもこうも、アメさんの言う通りと、首振り人形で行くんでしょうが。

まぁ一時的な混乱はともかく、せめて朝鮮戦争に至る成り行きをもう少し公知にしてもいいとは思う。

でもまぁ、赤白合戦こそ我が合戦、みたいなメンタリティーで60年ぐらいやってるので、難しそう。

 

■ 参考記事

北朝鮮労働者の労働環境を心配する日本

一週間のごぶさたメモ


 


コメント (4)    この記事についてブログを書く
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 911とショックアンドオーとレ... | トップ | 南北朝鮮問題:日本はなんだ... »
最新の画像もっと見る

4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
消された『韓国内戦』 (ローレライ)
2017-04-28 07:00:19
韓国には『断層』があり、朝鮮戦争に先立つ『韓国内戦』があった事はきれい『なかった事』にされている『パククネ政権末期の歴史教科書問題』のテーマは『韓国内戦』だ。
なるほど (ブログ主)
2017-04-28 14:11:34
ローレライさん、

なるほど。
やっぱり潜在的に出てこざるをえないんでしょうね。そんなに昔のことでもないですから。

つーことは、むしろこのへんが敢然と完全鎖国なのは残るは日本かもしれないですね。
知らなかった (蔵権)
2017-05-03 09:58:17
ローレライさん、はじめまして。

韓国内戦があったんですね。その辺の事情に詳しい本などありましたら教えてくれませんか?
済州島じゃないでしょうか (特命希望)
2017-05-03 18:27:46
ローレライさん、韓国内戦というのは恐らく済州島事件ではないでしょうか。
南北同時に選挙をして民意を確かめてから独立すべきという済州島の人達が李承晩政権の強硬姿勢に反発したら(ゲリラ戦もやったそうですが詳細はわからないです)李承晩が過剰反応して、島中で軍と右翼が大虐殺をやらかすという惨劇に至りました。

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

アジア情勢複雑怪奇」カテゴリの最新記事