来ましたね。
金正恩氏「核実験の必要なくなった」
https://www.cnn.co.jp/world/35118116.html
ソウル(CNN) 北朝鮮の朝鮮中央通信(KCNA)は21日、金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長が核実験や大陸間弾道ミサイルの試射は必要なくなったとの認識を示したと伝えた。
KCNAによれば、金委員長は「完全な核兵器が証明された状況で、いかなる核実験や中距離・大陸間弾道ロケットの試射も必要なくなった。北部の核実験場も使命を終えた」と述べた。
これを受け、トランプ米大統領はツイッターで「北朝鮮は全ての核実験を中止し、主要な実験場を閉鎖することに同意した」と歓迎の意を表明。「北朝鮮と世界にとって素晴らしいニュース。大きな前進だ」としたうえで、米朝首脳会談を楽しみにしていると述べた。
ということで流れ的には休戦協定を終戦に持っていくところまでは確定ですね。
RTも楽しそう。ミッション・コンプリートとか言ってる。
‘Mission complete’: Kim Jong-un halts any further nuclear & missile tests, shuts down testing site
https://www.rt.com/news/424738-korea-kim-nuclear-ballistic-tests/
1カ月ぐらい前韓国の特使団がもってきた言辞が確認された感じ。
北朝鮮 「体制保障され軍事脅威がないなら核保有の理由はない」
昨日書いた通り、そもそも今まで持ち越した方がおかしいぐらい壮絶に無駄だったとも思う。ということで、中国共産党69年目の勝利確定みたいなことも言っておきたいと思います。
冷戦風味で上手くいくならいいんじゃないの
そして、結局のところ、ロシアの再興を待ったとも言えるわけで、これはつまり別に北朝鮮が親ロシア派なんじゃなくて、自国(自民族)の将来にとってベストな環境まで待ったというところと言えるのかも。心は、米中結託の中に飲み込まれたくはないということ。中・露・米(外側勢力)のバランスの上にいることがベストであるというところじゃないでしょうか。
だから、昨年秋に、リ・ヨンホ外相がロシアTASSとのインタビューで「こういう強い隣国がいることはロシアの利益にかなっていると信じる」と言い、中国には、あんたらが核兵器持った時誰が賛成してやったと思ってるんだと言ったというあたりは、プーチンも習もグーの音出ない、みたいな気の強さだとも思った。実際北朝鮮が中露の弱い時に崩れなかったというのは、彼らの民族史にとってものすごい事績でしょう。
去年から何回か書いてるけど、時を追うごとにこれは凄いことだったと感心してる。
で、日本にとってこれはどんな意味を持つのか。
私は、突き詰めれば片面講和は失敗だったという話だと思ってますが、いやこれでもまだ取り返せるチャンスはあったかもしれない。片面講和は失敗だったと知りながら、なんとか調整していく、というのが取り得たベストだったんじゃないですかね。
だから、間違っていたのは、片面講和は成功失敗だったと「信じこんで」、取り得たオプションを忘れ去って、国内でしか通じない話を作ってみんなして頭っから机の下に潜り込んでみた、という方が正解かも。
いずれにしても、現在の日本は朝鮮戦争準備レジームを糊塗して出来上がっているわけですから、そこをまず紐解いて、そこから次を考えるしかないでしょう。
仕組み解説として、このへんの本が入門としてお奨め。
日本はなぜ、「戦争ができる国」になったのか | |
矢部 宏治 | |
集英社インターナショナル |
私の感想はこのへん。
日本はなぜ、「戦争ができる国」になったのか/矢部宏治
しかし、もう一歩、歴史的な順序を理解したい人にはこちら。矢部さんのは、日本はこんな風に今でも米軍の占領下なんですよ、疑問を持ちましょうと多くの人に気づかせるには良い本だと思うけど、歴史を理解して朝鮮戦争の位置を確認するためにはもう一つ足らないと思います。
「日米指揮権密約」の研究:自衛隊はなぜ、海外へ派兵されるのか (「戦後再発見」双書6) | |
末浪 靖司 | |
創元社 |
「日米指揮権密約の研究」by IWJを視聴した
「日米指揮権密約の研究」by IWJを視聴した (2)
■ 参考
南北朝鮮問題:68年目
冷戦風味で上手くいくならいいんじゃないの