キタカゼとタイヨウ

「意識不明の重体です」
と言われてから丸２年がたちました。

加害者は一度も謝りに来ることもなく、不起訴になりました。

息子は当初の予想を大幅に超える劇的な回復力を見せ
大学生になりました。

優しく甘えん坊の１９歳の男になりました。
あの日を境に、ちょっと幼くなりました。

以前の息子がどんな風だったか忘れそうになるほど
今の息子が私たち家族になじんできました。

それは、さびしいことでもあり嬉しいことでもあり、
この２年間が長くもあり短くもあったことと同じなのかな。

たくさんの人が奇跡を信じて祈ってくれましたが、
娘たちはほんとに私をよく支えてくれました。

ありがたい存在です。

あの日まで当たり前の毎日が続くと信じていましたが、
明日がいつも通りに来るってことはすごくありがたいことなんですね。

まだまだ頼りない息子ですが、
回復途中と信じもう少し頑張って行きます。