2018年2月2日金曜日

棋聖戦第三局大盤解説会。

風邪気味で体調が優れませんで加えて都内降雪との情報も出る悪天候でしたがこれに行かないと自分が自分でなくなるような気がして(大袈裟)、小雨パラつく中を市谷まで自転車で行ってきました。

行きがけに三省堂書店本店八階催事フロアで行われている古書フェアがどんな感じか見てきたのですが、残念ながら棋書はまったく置いてありませんで少しだけ読み物の囲碁の本があったかなあという程度でした。
3月にまた三省堂で古書フェアをやるという告知が出ていましたが、今回みたいな感じで棋書が無いようならわざわざそれだけのために神保町まで来る事も無いかなという感じでした。
何かのついでにという流れはあるかもしれませんけどね。
他の古書店も巡回しましたが、雨が降っているので店頭のワゴンなどが出されていなくて思うように本を漁れないところがあり今回は戦果無しとなりました。
うーん、無念だ。

16時から大盤解説会という事でしたが日本棋院に到着したのが15時半くらい、30分くらいダラダラと1Fロビーでモニターに映し出されている幽玄の間の棋聖戦中継の盤面を見て複雑な碁形やなどうなってんだこれはと眺めることにします。
棋院の建物が改装中ということで二階の一般対局場と売店が休業中で他に暇つぶしのネタが無かったというのが大きかったんですけどね。

折からの悪天候に加えて二階の営業休止もあって大盤解説会は集まりが悪く、開始時に10人程度でした。
開始後にも数名の来場があり、最終的には15,6人というところだったでしょうか。

解説は大矢浩一九段で特大の解説盤と小さめのサイズの解説盤との二つの大盤を使っての解説でした。





















まず小さい方の盤で取り急ぎ一通り並べて最新の進行状況を追う盤として、次に大きい方の盤で初手からじっくり解説するという手法でした。

事あるごとに最近のAIの打ち筋を引き合いに出して「昔は絶対ダメと言われていた打ち方が推奨されるようになった」「分からない・理解出来ない打ち進め方が沢山ある」「アマの皆さんへの指導がやりにくくなった」などと言われまして、時代の変わり目に翻弄される本職の先生の悲哀をやたらと強調されていました。
そういう持ちネタなんですかねえ。

burberryのシャツを着こなすお洒落な大矢九段






















さて対局内容の方ですが大矢九段の見立てでは、結果論になるけれども下図黒73のケイマにカケた手が頑張り過ぎで、逆に白からツケキリしてのサバキの余地を生んで白に形勢が傾くことになったのではないかとの話でした。



実際その後サバキ筋に入って白は中央に頭を出して、種石三子をゲタに取っていると地合いが足りなくなるというおかしな話になり、黒97と右辺を頑張る選択をせざるを得なくなり、その代償としてキングオブ種石の三子をコスミで逃げられて左右に黒の弱い石、まだ治まってない右上の石と収拾を付けるのが大変な展開に入っていったということのようです。
全部安泰というわけにもいかず、右上の黒がコウ争いに入った頃、18時10分くらいだったか白162ワリコミが打たれたところで白勝勢につき大盤解説はここまでという話になりお開きとなりました。
この後19時半頃まで対局は続きまして238手完で白番井山さんの中押勝ちとなったわけですが、折からの悪天候で交通機関がマヒして棋士も来場客も帰りの足が無くなってしまうことを恐れて早い目に切り上げたいと強く考えてのことでした。

それで毎回恒例の次の一手クイズですが、市谷本院の建物の改装工事のために第一局と第二局の大盤解説会を東京本院で行うことが出来なかったため、その分の景品がたまっているところに次の一手の正解者が一名しかでなかったとかありまして来場者全員に抽選のうえで色紙か扇子を配布することになりまして、私も扇子をもらうことが出来ました。

「寛裕」とは旨い字句を選んだもんですね



















LG杯決勝三番勝負が来週の2月5・7・8日に控えているところに棋聖戦で井山さんが一力くんに三連勝ということで、外野から星勘定だけを見ている分には井山さんが調子を上げてきているように見えまして、良い感じの流れだなと思えてなりませんで、井山さんの世界戦制覇に期待が膨らみますね。

LG杯決勝は現地大盤解説会が日本棋院で行われるので是非是非行かねばというところなのですが、上述の通り風邪気味のところを無理したのがたたって完全に風邪をひいてしまいました。
5日までに回復したいところなんですが、もう若くないので無理臭いなあと思いながら悪寒と発熱を繰り返しています。



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