モリモリキッズ

信州里山通信。自然写真家、郷土史研究家、男の料理、著書『信州の里山トレッキング東北信編』、村上春樹さんのブログも

オオムラサキのオスを初見。子熊にも出会った模様(妻女山里山通信)

2016-06-19 | アウトドア・ネイチャーフォト

 週末の土曜日は晴れて気温も急上昇。まずは陣場平でヨシの根掘りを1時間ほど(左)。貝母の群生地は林の向こう側に広がります。林道からは見えないので、知らないと気づかずに通りすぎてしまいます。随分と緑が濃くなりました。手前のオニグルミにはたくさん実がなっています。早くもオカトラノオが咲き出しました(中)。群生地はまるで青海波の様。ヒレアザミが咲き終わり、ノアザミが咲き始めました(右)。総苞が粘るのでザトウムシや小さなハエなどがトラップにかかります。食虫植物でもないのに不思議です。

 林道で今年初のオオムラサキのオスを発見しました。昨年よりは発生が遅めですが例年並みです。今年は終齢幼虫を全く見なかったので心配していました。発生数は少ないかもしれません。約一週間後にメスも出現します。

 ニガナで吸蜜するシロチョウですが、種が特定できなかったので詳しい友人に聞いてみました(左)。スジグロシロチョウのオスではないかということですが、エゾスジグロシロチョウの可能性もあるようです。鱗粉を顕微鏡で見ないと判別不可能とか。ヤマトシジミ(中)。似ているルリシジミも舞っていました。ベニシジミ(右)。街の小川などでも見られます。他にはウラナミアカシジミも。
 帰りに千曲川の堤防上から斎場山と妻女山のパノラマを撮影。7枚の写真をフォトショップでつなげてあります。上杉謙信は、この山系全体と麓に布陣したと伝わっています。

 妻女山展望台から松代方面の眺め。拙書で紹介している山々が見られます。四阿山は、真田の修験の山で、麓の山家神社の奥宮があります。尼厳山は、東条氏の山城でしたが、真田幸隆の攻略で落城しました。こちらは3枚の写真を合成しています。いずれも三脚を使わず手持ちなので撮影にはかなり気を使います。

 翌日曜日は最初は薄日も差しましたが曇り空で、午後は雨になりました。コムラサキの花(左)。陣場平のクマノミズキも咲き始めました(中・右)。たくさんの昆虫が吸蜜に訪れます。その陣場平で、子熊らしき黒い動物が逃げていくのを目撃しました。完全には確認できなかったのですが、もしそうなら近くに母熊がいるはずなので、そそくさと山を下りました。今の季節は、山際の落下した杏の実や淡竹の筍を食べに下りてくるのです。熊も美味しいものは知っているのです。しばらくの間は注意が必要です。幼い子連れの熊は、逃げずに待って襲うことがあるからです。熊鈴も役に立たないので、彼らが逃げられるように遠くからも聞こえるホイッスルを吹くとか花火や爆竹を鳴らすなどの行為が必要です。拙書でも熊に出会った時のことを詳しく書いています。

 ハハコグサ(左・中)。麦などの栽培植物とともに来た史前帰化植物です。御形(おぎょう)と呼ばれる春の七草のひとつ。長坂峠から見る天城山(てしろやま)(右)。オオムラサキが見られるかなと思ったのですが、見られませんでした。雨が降りだしたので3時過ぎに下山しました。

 妻女山展望台の南にある大きな駐車場の奥には、清野氏の鞍骨城への地図や、登山ノート、拙書『信州の里山トレッキング 東北信編』の見本誌とパンフレットなどが置いてあります。ご案内や好評のスライドを使った講座や講演、原稿依頼や写真使用など仕事のお申し込みは、当ブログのメッセージを送るからお願いします。

妻女山の位置と名称について」妻女山と赤坂山と斎場山について。『真田丸』で訪問者が激増中。

『信州の里山トレッキング 東北信編』川辺書林(税込1728円)が好評発売中です。郷土史研究家でもあるので、その山の歴史も記しています。詳細は、『信州の里山トレッキング 東北信編』は、こんな楽しい本です(妻女山里山通信)をご覧ください。Amazonでも買えます。でも、できれば地元の書店さんを元気にして欲しいです。パノラマ写真、マクロ写真など668点の豊富な写真と自然、歴史、雑学がテンコ盛り。分かりやすいと評判のガイドマップも自作です。『真田丸』関連の山もたくさん収録。

本の概要は、こちらの記事を御覧ください

お問い合せや、仕事やインタビューなどのご依頼は、コメント欄ではなく、左のブックマークのお問い合わせからメールでお願い致します。コメント欄は頻繁にチェックしていないため、迅速な対応ができかねます。
 長野県シニア大学や自治体などで好評だったスライドを使用した自然と歴史を語る里山講座や講演も承ります。大学や市民大学などのフィールドワークを含んだ複数回の講座も可能です。左上のメッセージを送るからお問い合わせください。


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2 コメント

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やはりいるのですね (かたくり)
2016-06-24 18:46:30
私が小学校の頃郷土史の勉強ということで、象山神社や川中島八幡原周辺を見学しました。
確か、象山神社で妻女山で捕獲したという熊を飼育していて松代山塊はすごいところだなあという印象を持った記憶があります。
かなりうろ覚えで本当に象山神社だったか自信はありませんが。

私は高山村の入山協力金のシーズン料金を支払ってネマガリダケを採っているので熊除けは身近な問題です。
澄んだ音の出る鐘などでなくカランカランとなるべく騒がしい音の出るものが良いかなと鳴らしながら採集しています。
竹藪にはいるので、ラジオを2つ鳴らして結界のつもりでいるのですが親子熊は先に察知して遠巻きに去ってくれることを期待しているのですけどあまり効果がないでしょうか?

老いの倉山登山口より1キロほど手前から大平山方面に尾根沿いに『はいていくと左手に破風岳・御飯山を見ながら位置が確認できるのでかなり奥に入ることができますが・・・・・
熊のタケノコを食べた後や糞があります。
出会いがしらのお見合いにならないように音だけは出すように努めています。

それから、もうオオムラサキが飛び始めましたか?
スミナガシをここず~っと見ていないのでどこかで逢えないものかと思っているのですが、そちらの山にはいますか?
いますね (モリモリキッズ)
2016-06-25 15:44:36
妻女山山系の熊は鏡台山から遠征してきます。
通常、3月上旬とクリスマス頃。鏡台山に餌がない時です。
6月はやはり淡竹ですね。
3月上旬の子連れの熊は、子熊が4.5キロぐらいと小さいので、逃げずに待って襲ってきます。
熊鈴も役に立たないので、かなり遠くからホイッスルや爆竹で逃げる時間を与えないといけないですね。
陣場平で目撃の子熊は、土口と清野の麓の淡竹を食べに来たのでしょう。昨年も清野で目撃されました。

オオムラサキは、初見以降見ていないのです。メスもまだです。
今年は終齢幼虫を一匹も見なかったので発生数は少ないかも知れません。ちょっと心配です。

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