モリモリキッズ

信州里山通信。自然写真家、郷土史研究家、男の料理、著書『信州の里山トレッキング東北信編』、村上春樹さんのブログも

大晦日は鬼無里村の東京へ。賀茂神社春日神社と白髭神社。貴女紅葉の松厳寺。戸倉の水上布奈山神社(妻女山里山通信)

2018-01-05 | 歴史・地理・雑学
 大晦日はどこへ参ろうと話していたら、長男から鬼無里村の東京へ行こうと提案が。鬼無里に東京!? そうなんです。昨年の夏に遠山郷と大鹿村から帰る途中、東京の入り口の案内図を撮影しました。ちなみに読みはとうきょうではなく、ひがしきょう。
『日本書紀』に、天武天皇十三年(684年)に飛鳥から都を遷す土地を探すため、天皇が使者を遣わしたという記述があります。なぜ遷都を計画したのでしょう。私はその684年に起きた白鳳地震(天武地震、南海トラフ全域が震源域の可能性あり。 - M 8 1⁄4)と関係があるのではと考えています。日本最古の津波記録も残っているとか。
遠山郷の旧木沢小学校、大鹿村中央構造線博物館、鹿塩温泉山塩館、小渋ダム。大町エネルギー博物館、大町ダム、鬼無里の東京!?(妻女山里山通信
鬼無里村公式ホームページ
 村の概要(伝説・歴史・要覧)を読むとその歴史が分かります。

(左)東京公民館。(中)すぐ上に賀茂神社。(右)神楽殿。

(左)賀茂神社本殿。(中・右)狛犬。

(左)内部。左大臣右大臣の像があります。(中)御神木の見事な杉、斜めに生えているのは、やはり御神木のねずこ。(右)神社の鳥居の手前にある土蔵の鏝絵(こてえ)。能面なのは、やはり貴女紅葉の伝説からでしょう。

(左)下って西京の春日神社へ。鳥居をくぐると右に神楽殿。(中)本殿。(右)床下に面白い石がたくさんあります。基礎に使った玉石でしょうか。

(左)重要文化財の白髭神社へ。(中・右)狛犬。賀茂神社の狛犬と似ていますが、阿吽の獅子の位置が左右逆です。狛犬といいますが、本来は「獅子・狛犬」で、口を開けた阿の方が獅子なのだとか。左右を逆にするのは色々な説がある様です。

(左)白髭神社拝殿。後ろに本殿が安置された覆屋がありますが普段は見られません。(中)本殿の写真。(右)白髭神社御由緒。

 神社駐車場から見上げる戸隠連峰西岳の勇姿。

(左)貴女紅葉守護仏の寺院「凌雲山松巌寺」の山門。曹洞宗の寺院です。(中)本堂。(右)本堂の見事な木彫。本堂に入ると明治の天才宮彫師・北村喜代松の本が置いてありました。『谷の京物語 伝説の鬼無里』と共に買い求めました。車に財布を取りに行く際にご住職に出会ったので、本を頂きます。お金はお盆の上でいいですかと言ったら、いいですよと。たくさん本やお守りが置いてあるのですが、お金が置きっぱなし。大らかです。両者とも本当にいい本です。じっくり味わいたいと思います。

(左)荒ぶる波と亀。数十匹いるらしいです。一本の欅からこれを掘り起こしているわけです。葛飾北斎の影響を受けている様ですが、さらに鋭い感じがします。(右)木鼻の唐獅子と、右は毛が逆立っていて耳が垂れていないので象ではなく貘でしょう。色が他と異なるのは防腐剤を塗ったためと思われます。

(左)本堂内部。驚いたことに自動ドアです。(中)300年前の仏たち。木喰山居作。明暦元年(1655)〜亨保九年(1724)。(右)本堂には、紅葉伝説絵巻の絵がたくさん飾られています。

(左・中)鬼無里の貴女紅葉が、後に戸隠の鬼女に化身し、平維茂(たいらのこれもち)に退治されて、村の名が「水無瀬」から「鬼無里」に変わったという伝承があります。(右)国宝「童子切安綱」(脇差し・49cm)。平維茂が鬼女紅葉を討ったとされる刀です。

 南を見ると山姥伝説の虫倉山。神城断層地震で山頂が4割崩壊してしまいました。山姥伝説と貴女伝説はどこか通じるものがある様に思います。拙書でも登山コースを紹介していますが、いずれも南面です。北面のこの風景は新鮮なものがあります。低山ですが厳しい山です。

(左)406号を下って長野へ戻る途中に裾花ダムに立ち寄りました。事務所が閉まっていてダムカードはもらえませんでしたが。(中)ダム湖は凍っていました。(右)少し遅い昼は、松代の象山神社近くの娑羅樹庵へ。大盛り蕎麦。400グラムで息子達は余裕ですが、私には多過ぎ。手伝ってもらいました。薬味は辛味大根と葱だけ使い、山葵は使いません。濃厚な蕎麦湯を飲んで満足。昼に食べる年越し蕎麦でした。

(左)象山神社に参拝。(中)戸倉上山田温泉の万葉超音波温泉に入って立ち寄った水上布奈山神社。(右)大祓(おおはらえ、おおはらい)のための茅の輪。素盞鳴尊(すさのおのみこと)が旅の途中で、蘇民将来(そみんしょうらい)に世話になった故事に由来します。左回りで八の字に回って茅の輪くぐりをします。
名宮大工棟梁・大隅流柴宮長左衛門矩重の木彫が圧巻! 千曲市戸倉の水上布奈山神社(妻女山里山通信)
 前回は、扉が閉まっていてその隙間からの撮影でしたが、今回は開けられていて両側にある展望台や裏側もつぶさに見ることができました。本当に見事な木彫です。今回は説明抜きで写真だけをお見せします。







(左)途中の原信で刺し身を買いました。新潟のスーパーなので魚介類の新鮮さは他のスーパーの追随を許しません。そして牡蠣とキノコの味噌おろし鍋。味噌、青大根(中国大根)は自家製。私が採った天然ナメコとクリタケを入れて。柔らか小葱も地物。これは絶品です。(中)日本酒は次男が持ってきた秋田の地酒吟醸酒まんさくの花。(右)しめは私が買ってきた屋代の神尾の卵でおじや。美味しいんですよこの卵。特に初産みMSサイズ(小ぶりで濃厚)はすぐに売り切れてしまいます。長男が福井で買ってきた私の大好物、鯖のへしこ(へしこ工房 嵯峨)も超絶美味でした。そんなこんなで2017年の大晦日はゆるゆると新年へ向かっていったのです。

『信州の里山トレッキング 東北信編』川辺書林(税込1728円)が好評発売中です。郷土史研究家でもあるので、その山の歴史も記しています。詳細は、『信州の里山トレッキング 東北信編』は、こんな楽しい本です(妻女山里山通信)をご覧ください。Amazonでも買えます。でも、できれば地元の書店さんを元気にして欲しいです。パノラマ写真、マクロ写真など668点の豊富な写真と自然、歴史、雑学がテンコ盛り。分かりやすいと評判のガイドマップも自作です。『真田丸』関連の山もたくさん収録。

本の概要は、こちらの記事を御覧ください

お問い合せや、仕事やインタビューなどのご依頼は、コメント欄ではなく、左のブックマークのお問い合わせからメールでお願い致します。コメント欄は頻繁にチェックしていないため、迅速な対応ができかねます。
 インタープリターやインストラクターのお申込みもお待ちしています。長野県シニア大学や自治体などで好評だったスライドを使用した自然と歴史を語る里山講座や講演も承ります。大学や市民大学などのフィールドワークを含んだ複数回の講座も可能です。左上のメッセージを送るからお問い合わせください。


にほんブログ村 写真ブログへ にほんブログ村 写真ブログ ネイチャーフォトへ にほんブログ村 アウトドアブログへ にほんブログ村 アウトドアブログ ハイキングへ にほんブログ村 歴史ブログへ にほんブログ村 歴史ブログ 日本史へ

コメント    この記事についてブログを書く
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 岡谷の彌林山平福寺。釜口水... | トップ | 元旦の初詣は、長野市安茂里... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

歴史・地理・雑学」カテゴリの最新記事