元証券営業マンの本音で語りたいこと

元証券マンとして証券営業の実情から投資信託や株式のことなども本音で語っていくブログです。

決断できない人は投資で勝つことが不可能だと悟ったのが証券会社3年目くらいだった

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証券会社に入社して、3年目くらいだったと思いますが、「決断できない人は投資で勝つことが不可能」だと悟った経験があります。

 

上がっても下がっても行動を取れないなら、投資では勝てないのが当たり前です。

資金が必要になったり、放置してしまって資金が寝ているだけになったり、悪い物だけが残ったりしがちですから、決断できない人が投資で勝つのは本当に難しいですよね。

 

今回は、決断できない人は勝つことができないと思った理由について説明してみます。

 

下がった時の対応

決断できない人は、投資した商品が値下がりしても、当然決断ができません。

買った投資信託や株が値下がりした時は、買い増しをして単価を下げるか、一度損切りをして大幅な損失を回避するか、じっと値上がりを待つのか、3つの方法を選ぶことができます。

 

どれが正しいかはその時々や投資の目的によって変わってきますが、様子を見ることも決断の一部であることを自覚していない人は、自分が決断できないことで結局常に「じっと値上がりを待つ」ことを選んでいます。

 

何か行動を起こすことだけが決断ではなく、「ステイ」することも決断である点には注意が必要であり、これは私自らタイトルを否定する言葉ですが、行動を起こさないことも決断であることは十分に認識してほしいなと思っています。

 

下がった時に、「ステイ」するしか選択肢が無い場合、要は行動する決断ができない投資家は明らかに投資効率が落ちます。

どれだけ売る必要性を説いても、例えば腐りかけの株に執着して潰れるまでその株式を保有するケースはザラにありました。

 

証券会社に入社して1~2年目くらいまでは、「私の説明がヘタなんだろう」と思っていましたが、3年目くらいからは「決断できない投資家って案外少なくないのだな」と思うようになりました。

 

せめて明らかに行動する必要性がある場合は、行動する決断をしないといけませんし、「その時になったらできる」と思っていても、普段から動けないでいる人はなかなか動けないものだと思っていた方がいいかなと思います。

 

値上がりした時の対応

正直な話、私が「悟った」とまで表現したのには、この部分が大きく関係しています。

投資をした商品が値上がりした時、せっかくの利益を取り逃していては「絶対に」勝てないです。

ここまで値上がりしたのになぜ売らないのだろうと思った投資家は、多くの場合で「決断できない人」でした。

もちろん、そんな人は値下がりしたところでも売らないし買わないですから、時間の問題で損失に陥ります。

こちらの提案の多くは「もう時期上がってくると思われるもの」でしたし、「ある程度上がったら売るべきもの」でもあったからです。

最初から10年~20年とか持つのなら、その話を先に聞きますし、最初に買った時には「ある程度」の値上がりで売ることを決めていたりしていたのですから、驚くべき発言と向き合う機会がそれなりにありました。

 

値下がりした時の対応は、乱暴に言って「ステイ」でもいいでしょう。

どうにかなるパターンがあるにはありますし、長期で最初から考えていたり、バリュー(株でバリュー投資する際の基本と注意点|株価はウソをつかない )投資で考えているケースも多いですから、値上がりを辛抱強く待つのも一つです。

 

しかし値上がりした時に決断できないのであれば、そもそも利益を取ることができません。

自分が買う時に見込んだ値動きをしたのですから、同じ時期から持っている人は売りを考えるでしょうし、バリュー投資であったとしても値上がりしたのならその価値に見合った価格までもう買われたということですよね。

 

値上がりした時に決断できない人は、多くの場合でそのまま値下がりを待つことになってしまいます。

値下がりした時点で「上がるまで待つ」ことを決断したのなら、実際に上がった時は売らないといけませんが、決断できないことで常に「ステイ」になってしまっていると、構造的に利益を取ることができませんから、悲しい話です。

 

決断できないならインカムゲインが貰えるものを持て

 インカムゲインとは、所謂配当金のことです。

株で言えば株主配当ですし、投信なら分配金ですね。

 

決断できない人は、長期投資が基本になります。

値上がり益を取りたいと思っていても、結果的に動けないことで取り逃すことが多いのなら、その特徴に見合った投資手法を取るべきであり、10年20年持てるものを買うことで決断できないことをカバーするようにした方が良いです。

 

それでも最終的に「決断すること」は絶対に避けることができませんが、自分の性格や考え方を無視した場合は、投資成果が悪化してしまいますので、少しでも自分に合った投資手法を取るべきです。

 

決断できない人は、時間の問題でその問題点に気付かれると思いますが、性格が関係しているので一気に治すことができない場合が多いです。

私の担当した顧客達も、ずいぶん苦労されていましたから、「今度こそ」は高確率で不発に終わるでしょう。

 

それなら、少しでも長期間運用することに意味を与えるためにインカムゲインを受け取ることが対処になりますし、投資成果を安定させることができます。

その上で、決断する訓練を重ねるのが現実的な対処の方法になるでしょう。

 

決断できないことは、投資に不向きとも言えますが、対処の必要性に気付けば、まだ方法を模索できます。

今回は決断できないと投資で勝つことは不可能としていますが、それは多くの場合で対処しようとも思わない、又は対処しようとは思うが「次は」とだけ思っているからです。

 

特にお金のことに対して決断力が無い人は少なくないので、そんな人は訓練の意味でもインカムゲインに重きを置いてみましょう。

値動きの大きな株に手を出せば、手痛い損失が残るだけですので、注意をしてほしいです。

 

まとめ

今回は、決断できない人は投資で勝つことが不可能だと悟った理由について説明してみました。

動けない人は本当に決断ができない人なので、性格に合った手法を取ると共に、訓練によって投資で利益の取れる考え方に矯正していかないといけません。

 

しかしだからと言ってすぐに変えることも難しいので、徐々に変えていく努力をするためにインカムゲインが期待できる投資から始めてみると良いでしょう。

それでも決断しないといけないことは変わらないので、スタート地点で決めた目標をしっかり認識することで、対処を考えていき、段々と必要なところで動けるようになることを目指すと良いと思います。

 

投資の目標や目的については下の記事を参考にしてみましょう。