娘の唯一の趣味は、絵を描く事です。
いつも、家で過ごしている時は、絵を描いています。
弟の写真や、好きな画像を見て、水彩やアクリル絵の具で
ものの5分くらいで、スケッチブックや、キャンバスボードに
さらさらっと 人物画を描いてしまいます。
一日に、何枚も集中して描くのですが、
描くたびに、私に 絵を見て欲しいと 言って…私を呼び止めます。
たとえ 私が 何をしていようとも、 お構いなしに 声をかけ…
( これについては、アスペルガーの特徴が よく出ています )
キッチンで、調理中であろうと…
iPadで、調べ物をしていようと…
テレビを集中して、見ている最中であろうと…
家事をしていようと…
トイレに入っていようと…
いつでも、何をしていても、私の都合など 全くお構いなしに、
「 ねぇ、ねぇ! 絵を見て〜!! 」
「 今、これをしているから 後で ゆっくり見せてね… 」と、説明しても、
1、2分経つと、 「 絵を見て〜!! 」
まだ、私は、自分の仕事を終えていないのに、娘は、待てないようなのです。
以前は、娘が描いた絵の置いてある場所まで、私に見に来るように
促していましたが、
「 今、忙しくて 見られないよ。」と、私が告げた事で、
最近は、描いた絵を 私のところまで持ってきて、「 見て〜!」と、
言うようになりました。
相変わらず、娘のペースで、いきなりの 「 見て〜! 」なので…
返答する私も、何かをしながらになってしまい…
つい、口にした私の何気ない言葉で、
それまでの平和な家庭が、一変してしまう状況になってしまうのです。
* * * ある日の会話です。
娘 「 お母さん、絵を見て〜! 」
あかり 調理をしながら、絵をチラッと見て…
「 …少し 目と鼻のバランスがおかしいよね…。」
娘 「 あ〜っ! 私の絵を また ダメだと言った〜!」
「 才能が無いんだ〜。」
あかり 「 ・・・。」
毎回、こんな形で、娘との すったもんだが 始まります。
娘は、自分の描いた絵を 私に見せて、アドバイスをして欲しいと 毎回 言うので…
いつも、私は、娘の絵を見て、感じたことを 素直に口に出すようにしています。
もちろん、あとあとの大事に発展しないように、注意して 言葉を選ぶのですが…。
あかり 「 ダメだなんて、言ってないよ。」
「 ここをこうしたら もっと良くなるよと、提案しているだけだよ。」
娘 「 また、お母さんに いろいろ言われた〜。」
「 また、お母さんが、私の絵は ダメだと言った〜。」
あかり 「 絵を見て欲しいと言われたから、パッと見て、思った事を言っただけ…。
ダメだなんて、一言も言ってないよ!」
娘 「 やっぱり、私は、ダメなんだ…才能もないし…仕事も出来ないし…。」
娘は、いつも、こんなかたちで、どんどん 自分を責めて…
急速に、変貌して行くのです。
アドバイスをしてくれと言うので、ここをこうしたら?と答えると…
「 あ〜!! また ダメと言われた〜〜! 」 に、なってしまうのです。
私の言葉で、どんどん具合が悪くなっていく娘を目の当たりにして、
こんな事の繰り返しに、私も、嫌気がさし…
「 見て欲しいと言われたから、絵を見て 感じた事を伝えているだけなのに…
私の言葉で、傷ついたり、落ち込んだりするのだったら、私に どう思うかと
聞かないほうが いいんじゃない?
私は、ただ、感想を言っただけだから、そんなに気にしないで欲しい。
気にするのなら、私に 絵を見せないほうが良いかも…。」
と、たまりかねて 娘に告げると…
娘 「 え〜っ! そんなぁ〜!
だって、お母さんに見せると、絵が上手くなるんだもん。」
「 お母さんが いろいろ教えてくれるから、
上手く描けるようになるんだよ! 」
あかり 「 ・・・!! 」
だったら、私の感想を 素直に聞くか、
気に入らなければ、聞き流せば良いと思うのです。
アドバイスをしてくれと言うので、その通りにすると、
怒って どんどん具合が悪くなるし、
具合が悪くなるのなら、感想を聞かなきゃいい…と言うと、
それは嫌だと言う…
娘の言動の矛盾に、私のほうが、いつも 振り回されてしまいます。
もっと、私が、娘の気持ちに添った、 娘が喜ぶような 気の利いた言葉を
発すれば良いのでしょうか…。
アドバイス… 娘の絵が もっと良くなるようにと、良かれと思って言った結果が、
裏目に出てしまうのです。
じゃあ… たとえ、変だと思っても、「 すごく上手!! 」と、
心にもない事を言って、褒めまくるほうが良いのか…
いつも、葛藤するのですが…。
私の言い方にもよるのでしょうが…
娘との会話は、言葉を選んでしないと、
後でとんでもない方向に進む…と実感しています。
そして…その後は…
娘 「 どうせ、私の事が気に入らないんでしょ? 」
「 私の事が、ウザイんでしょ? 」
「 私がいると、迷惑なんでしょ? 」
「 だったら、出て行くよ!! 」
あかり 「 ・・・!? 」
娘は、私が 無言であっても、どんどん勝手に、想像して…
ついには、家を出て行く! と言って、玄関を飛び出そうとするのです。
その娘を、力づくで 引き戻し…
毎回、やっとの事で クタクタになりながら、何とか とどめています。
これまでにも、些細なことで、怒って…
深夜に家を出て行く事が、頻繁にありました。
着の身着のまま、興奮して出て行くので…
真冬の深夜、コートも着ずに パジャマのまま 出て行ったり、
雨の中、傘もささずに、裸足で出て行ったり、
財布や薬や、 携帯電話も持たずに、家を出て行ってしまうのです。
私の隙を見て 出て行くので、気づいたらいない…と言うことが多くて、
本当に大変でした。
主人と私で 二男を連れて、娘のコートと、靴や傘、財布に薬、携帯電話など
すぐに必要な物を持って、真冬の深夜に、あちこち 歩いて探し回り…
娘の行きそうな場所に行ってみたり…
何時間も、手がかりの無い捜索に 不安な気持ちを募らせながら…
ただただ、娘の無事を祈りながら…
親として、何も出来ない情けなさを実感しながら…
寒さは、本当に身に沁みました。
捜索願を出した事も、
警察や、病院や、教会にも、何度も お世話になりました。
お陰様で、娘は いつも守られて…
いろいろな方に 助けて頂いて…
無事に、家に帰る事が 出来ているのですが…。
もう、二度と、あんな思いは したくない。
お願いだから、家を出て行かないで。
家を出て行く!と、言い張る娘と、これまで、何千回も、
「 もう、言わない。出て行かない。」と、約束しているのですが、
相変わらず、約束は守れずに、毎日のように、すったもんだは 続いています。
すったもんだがなければ、家の中は、静かで平和な時間が流れるのですが…
些細なことで、突然に 変貌する娘に、平安な心が保てるようにと、
祈る事が、私の日課になっています。
今日も、穏やかな一日で ありますように…。
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