幸運なんてわたしはいらない
読んでみました
ニューヨークの敏腕雑誌編集者アーニーは
上流階級出のエリート金融マンをフィアンセに持ち
華々しい生活を謳歌していた と見えたのだが
しかし、彼女には暗い過去があり
高校生の時に彼女は
凄惨なレイプ経験をし
銃乱射襲撃事件を生き延びた
サバイバーであったのだ
今の28歳のアーニーと
事件当時14歳だった ティファニーが
交互に登場します
ティファニーは 事件の後
アーニーと自ら呼び名を変えています
まるで過去は忘れて
新しい自分に生まれ変わったかのように・・・
28歳のアーニーは
まさに勝ち組
すべてを持っています
人生の成功者です
しかし14歳当時のティファニーは
カトリックの学校を追放され
功名心に貪欲な母親から
有名校に転校させられ
必死に自分の立ち位置を模索している
哀れなガールです
嘘に嘘を重ね スクールカーストの上位者に
気に入られたいがために
愚かで軽率な行動をし
彼女はレイプされてしまうのです
しかし 愚かで子供だった彼女は
真に彼女のためを思ってくれる
人々から目をそむけたために
結果的に もっと恐ろしい事件の
引き金となってしまうのです
ティファニーの愚かしさを
読めば読むほど
腹が立ち 嘘つきだ
と思うのですが
この腹立たしさは
かつての私の自分の姿をみているから
だと思います
男の子に気に入られたいがため
嫌なことを 嫌だと言えなかった
そんな彼女を笑えるでしょうか・・・
自分が深く傷ついたことを
なかったことにするために
箔をつけるような相手と付き合う
彼女を責められるでしょうか・・・
14年間 アーニーは
自分の過去をなかったものにするために
努力するのですが
それは 彼女が真に望んだことではなかったようです
レイプや麻薬 飲酒
マイノリティへの無理解
銃の乱射事件
アメリカだけの闇でしょうか
いえ 日本にも沢山のティファニーが
いると思います
484ページの大ボリューム
娘をもつ親としても
とても深い気持ちになれる本でした
キスシーンで有名な映画といえば?
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