癌と生きる 依存症と生きる

命がある限り希望を持つということ

通院日と「最悪」

2015-06-20 11:17:17 | 癌のこと
前回は、怒りに我を忘れて、暴走気味の記事を書きました。
「罪に問われず、お金になることなら何をやってもいい」という臭いがすると
理性の歯止めが効かなくなる、厄介な性格です。

この前ダンナに「アタシ最近は、現実の生活では
すっかり角がとれて、まあるくなったけどね。
心の中では、いつも火のように怒ってるから
もしも目の前に、核のボタンがあったら押してしまうかも知れない」と言ったら
ダンナがすごく真面目な顔で「ウン、ウン」とうなづきました。

私が、ギャンブル依存症という病気についてある程度理解できてからは
ダンナに対して怒っているわけではなく
多くの人が、真面目に、一生懸命に生きているのに
ただお金になりさえすればいいという理由で
人間を踏みにじる社会のあり様に、心から怒っていることは
分かってきたようです。

というわけで、先週は通院日でした。
といっても、今回は検査などもないので
問診と患部の診察、あとはお薬をもらって終わりでした。
お薬は、ホルモン剤のアロマシンと胃薬、それに患部の塗り薬。
先生に「なんか患部の下のほうで、こそ~っと増殖してる感じなんですよね」
と言ったら「でも、この上のほうのがん細胞は、ぎゅっと縮んで
縮小してるように見えますよ」と。
なるほど、そう言われてみれば、パンパンに膨らんでたシコリは
少しへしゃげてるような。

前にも書きましたが、私のステージ4の、手術不能の乳がんで
最初からホルモン剤だけの治療というのは
何千人とかのデータ、いわゆるエビデンスがないので
先生の反応も「なるほど、こんな風になるのか」という感じです。
出血や滲出液の出方も、おととしの冬くらいから
ずーっと変わらず、夕方から夜中にかけて
Tシャツの胸に、10センチくらいのしみができる感じ。
なので、塗り薬は3種類目なのですが
どれをつけても大して変わりはありません。

前回まで止血軟膏というのを処方してもらったのですが
さほど効果はないと言うと、先生が「う~ん」と腕組み。
「しまった。それじゃあ止めましょうって言われたらマズい」と
「あ、あの、お風呂上りに、一応殺菌とかできればと。
まさかオロナインというわけにもいかないかなと思って」と
おろおろと言ってみたら、アズノールという
炎症用の軟膏を処方していただけました。

去年の今ごろは、バリバリ引越しの用意をしていました。
それからすると、体力はやはり落ちてるなと感じますが
これが病気のせいなのか、年のせいなのか
はたまた初めて専業主婦になって、動かなくなったからなのか
本当のところは分かりません。
チャリで買い物に行ったり、家事をしたりの
日常生活にはほとんど支障はないので、よしとしています。

最近は、通院日とダンナの休みがリンクしているので
いつも車で行けるのは楽なのですが、ブックオフに寄れないので
今回は「ごめん、ちょっとブックオフに寄っていいかな」と。

お目当ては、前にブログでも書いた「オリンピックの身代金」の
奥田英郎さんの「最悪」。
「読めば読むほど最悪な気分になって、読んだことを後悔する」
というレビューに魅かれましたが
救いがないほどドツボなお話ではありませんでした。

でも、たくさんの下請け企業を踏み台にして
大きな利益を上げる、自動車業界などの製造業の
まだ知らなかった裏側がちょっとだけ分かりました。
今の社会には、善良な市民にはとても太刀打ちできないような落とし穴が
大から小まで、色んなところにあるのだなという思いが
改めて強くなってしまいました。
もはや天命をまっとうして
畳の上(あっ、病院のベッドでもいいですけど)で
死ねたら、それでよしとします。


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