田舎暮らしのつぶやきブログ

 どうでも良いような、つまらない、がらくたな雑記を書きながら、趣味で集めた雑器等をアップしていきます。

金融機関に勤めていると、いろいろなことがある 4 相続は難しい

2022年04月11日 | オフィスベルウッド

☆30年ほど前の話。

 初めて支店長になった時の事。

 支店は、名古屋に近い幹線生活道路沿いにあった。

 区画整理されて急速に市街化され、地価も急上昇していた。

 支店の土地も、購入時は坪50万円だったらしいが、私が支店長当時は坪75万円だった。

 400坪近い敷地で、相当な金額だ。

 支店の周りも市街化され、支店の業績も急速に伸長していた。

☆市街化されて地価が高騰すると、相続でいろいろな問題が発生する。

 Aさん宅は、支店と道路を挟んだ反対側の道路沿いにあり、同居するお父さんが300坪の宅地と宅地並み課税をされた農地等を持っていた。

 左右の土地には5階建てのマンションが建築され、1階は飲食店等の入居していた。

 自宅以外の土地(農地)は、ここから離れており、市街化調整地域で開発が制限されていた。

 市街化調整地域は開発が大きく制限されており、農地としての利用価値はあるも、財産的な価値はこの宅地と比べて格段に低い。

 Aさんは名古屋への勤め人で、お父さんは農地は貸して、自宅で家庭菜園を楽しんでいた。

 自宅は昔の家で大きな平屋建てで、敷地の真ん中に建っていた。

 そのお父さんが亡くなって、相続が発生した。

 既にお母さんは亡くなっていた。

 ここで、相続人間でトラブルが発生した。

 (続く)

☆ノーマンロックウェルの僕と友達

 

 このセトノベルティも探しているが、上手くいけば手に入りそう。

 あとは金額だけ!


金融機関に勤めていると、いろいろなことがある 3

2022年04月10日 | オフィスベルウッド

☆38年ほど前、名古屋市内の店に異動した。

 渉外担当者として、自転車で住宅地を戸別訪問していた。

 当時の渉外担当者のメインの仕事は、預金集めだった。

 訪問担当地区の普通預金残高を調べていたら、Aさんの2,000万円の残高に吃驚した。

 当時は、バブル経済の少し前で、定期預金の1年定期も5.85%であったと思う。

 税引前の利息は、2,000万円×0.0585→117万円となる。

 2,000万円の定期預金が新規獲得できれば、1ヶ月の獲得目標の半分近くを獲得することになる。

 やった、と思って、地図で調べた住所へ粗品を持って出かけた。

 今ならグルーグルアースで調べられるが、当時は住宅地図で調べられるだけ。

 住宅地図では、小さな家かな?と思ったが、何と築50年以上の古い4軒平屋長屋の一軒だった。

 玄関の木製の引き戸も古くて建付が悪く、力を入れて引かないと開かないようだった。

 声を掛けたら、年寄りの女性が出てこられた。

 名刺を差し出し、定期預金の勧誘をしたが、「定期預金にすると、下ろしたいときに下ろせないから。」と固辞された。

 利息が税引前で117万円付きますよ、普通預金でしたら30万円ですが、とセールス。

 1ヶ月の獲得目標の半分が達成できるのだから、私も一生懸命だった。

 しかし、30分ほど勧誘したが、契約できずに諦めた。

 もし、定期預金にする時は、貴方に電話するから!、といわれて。

 私も、「もし普通預金を下ろされる時は、お電話を下さい。私が来ますから。」といって辞去した。

 もし定期預金にすれば、利息が増える分で、玄関戸も替えられるし、室内も改装できるのに、と思ったが、それはさすがにいえなかった。

 それから1年ほどで異動になったが、それまで電話も来なく残高も利息分で着実に増えていった。

 引継文書に、Aさんのことは書いておいたが、その後はわからない。

☆でも、どうして定期預金にして貰えなかったのだろうか?

 下ろしたいときに下ろしにくいから、それだけの理由ではないような気がするが、今でも真実はわからない。

 その2,000万円も毎年50万円前後で着実に増えていた金額で、なぜ定期預金にされなかったのだろうか?

 なかなか理解が、出来なかった。

 でも、最近ようやくわかるようになってきた。

 私が、Aさんの年齢に近付いてきたからかもしれない。

 今は、当時の定期預金金利と違って、1年定期も0.002%であるが。

 この歳になると、金利よりも使いたいときにすぐ使えることが、何よりだ。

 いつ何時、お金がいるかもしれない。

 その時、面倒なく下せるのは、普通預金だ。

 定期預金も面倒だし、株式も国債も面倒だ。

 きっと、Aさんも、今の私の心境と同じような心境だっただろう。

 (続く)

☆ノーマンロックウエル

 少年時代

 

 


金融機関に勤めていると、いろいろなことがある 2

2022年04月09日 | オフィスベルウッド

☆さて、Bさんの葬儀後、Aさんが窓口に来られた。

 葬儀資金を作るために解約した定期預金を、元通りに戻して欲しいと。

 実は、Bさん名義の定期預金を解約してBさん名義の普通預金に入金し、規定内の金額を葬儀資として払出していた。

 Bさんの普通預金から払い出した金額を、同居している息子さんの普通預金から入金して、定期預金を解約しなかったことにして欲しいと。

 事情を聴くと、先妻の3人の子供たちに黙ってBさんの定期預金を解約したことに、3人が立腹し、「勝手に解約して、元通りにせよ!」と主張したらしい。

 聞くにしても遠くにいるし、年に1回も顔を出さず、Bさんの介護も私や同居する息子夫婦が面倒を看ているのに、と涙ながらに窓口で泣かれる。

 私は、自分の子供たち以上に3人を立派にしなければと思い、一生懸命に育てたのに、と泣かれる。

 ロビーにおられる他のお客様は、私がAさんを泣かせているように、横目で見られる。

 応接間へと誘うも、なかなか移動して貰えない。

 結局、事情が事情であり、家族関係等を詮索したり3人を説得する状況でもないので、起算日取引で元通りにした。

 起算日取引とは、解約や支払をした日の日付に遡って取引をすることで、異例中の異例中取引。

 最も不祥事が発生し易い取引で、内部検査・本部検査・金融庁検査等で検証される取引。

 簡単にこれが取引されたら、何でもありになってしまう。

 処理後、もし、相続で揉めるようでしたら、当金庫に法律相談日もありますので、ご紹介しますよ!と伝えてた。

 1時間ほどの時間を要したが、Aさんが可哀想で、まともに顔を見ることも出来なかった。

☆さて、この話には後日談があり、またまた問題が発生する。

 Aさんと子供達での相続の話が上手く行かず、簡易裁判所での調停となった。

 5ヶ月後、Aさんが調停証書をもって来店し、定期預金の名義を私にして欲しい、といわれた。

 しかし、調停証書に相続財産として、当金庫の定期預金と普通預金が記入されていない。

 Aさんは、3人には売れる土地を相続させたので、自宅と預金は私が相続する、といわれる。

 確かに自宅は記載されているが、預金等に付いての文言が無い上に、その他一切の財産は‥‥等の文言が無い。

 Aさんに、この調停証書には定期預金等はAさんが相続すると書いてないですよ、というと。

 裁判所で、きちんと話をしたから私のものだ、と主張される。

 押し問答をしていても仕方が無いので、簡易裁判所の調停委員に問い合わせをした。

 聞いたところでは、相続財産として申立て調停内容に入っておりませんでしたので記載されていません、と素気無い返事。

 そんな、預金が調停内容に入っていないことが不自然、と思ったが致し方ない。

 Aさんには事情を話して、また裁判所で調停をしようとしても大変だから、私の友人の弁護士に事情を話してお値打ちに頼んであげるから、と話す。

 友人の話では、3人は弁護士からの手紙であることと貰えるものは既に貰っているので、簡単に署名をしてくれたとのこと。

☆その後も、Aさんが来店されると、たびたび私を手招きされた。

 私は我慢できるし、息子も兄弟だから我慢できるが、息子の嫁が可哀想だ!

 嫁は他人だが、一生懸命に面倒を看てくれて、可哀想過ぎる!と涙ながらに話される。

 でも、そんな心優しいお嫁さんと一緒に生活できる、Aさんが一番幸せじゃないですか、と話すと嬉しそうな顔をされた。

 金融機関の窓口では、いろいろな人生模様の姿が垣間見られる。

 そんな姿が見られるのが、地域金融機関の強みであり、そんな姿が見られれば、どんな時代になっても地域金融機関は生きていけると思う。

☆セトノベルティ

 老人と少年

 

 私の孫も4歳。

 このセトノベルティのように、幸せな時を過ごしたのだが、それにはまだまだ元気でいなければならない!


金融機関に勤めていると、いろいろなことがある 1

2022年04月08日 | オフィスベルウッド

☆信用金庫に勤めていると、いろいろなことがある。

 お客様に寄り添えば寄り添うほど、聞きたくないことも、仕事に関係ないことも、困ることも、兎に角いろいろとあった。

 37年間も勤めておれば、いろいろあるのも当然。

 友達は都市銀行(今のメガバンク)に勤めていたエリートで、同じ金融マンでも聞く体験談は全く違う。

 海外勤務もあり、大手企業を担当していたので、地域に密着した中小零細企業を相手にしていた私と違うのは当たり前。

 たまに会うこともあるが、話が噛み合うことも少なく、自然と疎遠になっている。

 私は地域の役員も引き受け忙しくしているが、友達はゴルフに海外旅行(今は行けない)にと、悠々自適の余生を送っている。

 心の中の、真実は伺い知れない。

☆さて、何を書こうか。

 金融機関の窓口では、相続についての問題がよくでる。

 34年ほど前の話で、初めて預金役席になった時のこと。

 窓口担当者から、ちょっと相談に乗ってあげて下さい、と依頼された話。

 Aさんは、妻を亡くして幼い3人の子供も持ち、困っていた農家のBさんに、後妻として嫁いだ。

 そして、Bさんとの間に2人の子供に恵まれた。

 Aさんは先妻の子供を立派に育てなければと、夫と農家を営みながら地元の工場に勤め、先妻の3人子供は共に大学を卒業させた。

 3人は大企業に勤めて都会に住み、裕福な生活を営んでいた。

 元々裕福な農家ではなく子沢山で、Aさんの子供2人は大学へは進学できず、地元の高校を卒業して地元の会社に勤めた。

 Aさんは、信用金庫をメインに、自分が働いて稼いだお金も、全てを夫のBさんの名義としていた。

 お父さんが一家の主だから、と。

 Aさんの子供(長男)は、BさんやAさんと同居し、畑や田んぼの面倒見ながら、慎ましく生活をしていた。

 寄る年波に勝てずBさんが逝去し、葬儀をしなければならなくなった。

 Bさん名義の預金が大部分で、信用金庫ではBさんが逝去されたことを知っていたので、葬儀費用としても一定金額(50万円)までしか支払うことが出来なかった。

 だから、所定の手続きをして、Bさん名義の預金から払出をした。

 さあ、ここから問題が発生した。

 (続く)

☆セトノベルティ

 四世代の愛

 アメリカでも探しているが、なかなか見つからない。

 なんとか元気なうちに購入したい!

 

 春 フルートでセレナーデ

 夏 愛するカップル

 秋 優しい思い出 → 私の今の時

 冬 ティ―タイム