146回 日本が負けて東アジアが解放されたというのは本当か。~インドネシア独立戦争~ | 日本人のための近現代社会

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 前回の動画で日本の敗戦に関する教科書の記述のおかしさについて話をしました。今回はその具体例の一つとしてインドネシアの独立戦争について話をしていこうと思います。

youtube https://www.youtube.com/watch?v=FODiglj9LUI

ニコニコ http://www.nicovideo.jp/watch/sm33337996

 

 ちょっとおさらいですが前回の動画で教科書には「日本の降伏で第二次世界大戦は終わり、植民地とされた朝鮮や台湾、日本軍に占領されていた中国や東南アジアの人々は解放をよろこびました」みたいな書かれ方をされているという話をしました。これを頭に入れた上で今からの話を聞いてみてください。

 インドネシアでは日本降伏の2日後に独立宣言を発表しインドネシア共和国が成立しました。しかし、これを良しとしない侵略国家が再び攻め込んできたため3年半近い独立戦争を戦ってこれに勝利し、独立を果たす事ができました。この時、約3000人ともいわれる元日本兵も戦いに加わっています。どうですか。なんかまるで日本が再植民地化しに戻ってきたみたいに聞こえませんか。もちろんそんなバカな話はありません。

 今した話の中でもあえて侵略国家という名前にして具体的な国名を出さなかったり、元日本兵がどっち側で戦ったのかをあえて言わなかったりした事でわざと勘違いしやすい言い方をしたんです。ただ、勘違いさせるためにあえて言葉の足りない言い方をしたんですが嘘は一つもついてないんですよ。

 教科書の記述が具体的にどうおかしいのかは前回の動画を見ていただきたいんですが、こういうおかしな書き方をした上で今みたいな圧倒的に言葉の足りない説明をするとあら不思議。事実とまるで逆の方向にミスリードすることができてしまうんですよ。だからTVとか新聞の言い方、書き方には気をつけないといけないんです。

 

 さっきのぼくの足りない説明にちゃんと言葉を補うと次のようになります

どうですか。イメージが180度かわりますよね。嘘をつかなくてもあえて説明を省くだけでここまでの印象操作ができてしまうんです。怖いですよね。

 

 さて、本題のインドネシアについて少し詳しい解説もしていきましょう。先ほども述べたようにインドネシアではオランダからの植民地支配を300年以上の長きにわたって受け続けていました。そこに日本軍がやってきてオランダ軍を追い払ったわけです。当然日本軍だって聖人君子だったわけではありませんから狙いがありました。石油資源の確保です。で、現地人の協力を得られた方がスムーズに事は進みますからインドネシアの人々の生活がオランダ統治下よりよくなる事を約束し、実際に教育を施したり、捕まっていた独立運動家の解放とセットで戦後の独立を約束する声明を出したりといった事をやっています。この時解放されたのが後のスカルノ大統領ですね。スカルノらはすぐにでも独立させてくれと日本に要求をしますが石油の安定確保の観点から戦後の独立を約束という形になったわけです。

 そして時は流れて1945年8月15日、日本はポツダム宣言を受け容れて敗戦が確定します。当然そうなると連合国が再び戻ってきてしまいますから、そうなる前に迅速に独立宣言を出そう事になります。だからたった2日後の独立宣言となっているわけですね(日本がいなくなった!やったぜ独立だ!というわけではない)。

当然、連合国側の了承なんて取っていませんから元宗主国のイギリスオランダが攻めてくるという事になります。ところが二度と植民地になりたくはないインドネシア人と約束を律儀に守った元日本兵たちの抵抗によってイギリスは分が悪いと判断してすぐに撤退します。

しかし、オランダはインドネシアにこだわり12万人もの兵をインドネシアに送り続けることになります。さらに一度成立した停戦協定を破って空爆を始めたりとルール無用の暴虐っぷりを見せ始めます。ちなみに同時期にオランダは東京裁判で日本を侵略国家として叩きまくっています。侵略国家はどっちなんだか。

 

 とまぁこんな事を始めてしまったらさすがに世界中から激しい批判を浴び、支援していたアメリカすらもオランダ支援を打ち切るという状況になって独立戦争はインドネシアの勝利となったわけです。その後の和平交渉でもオランダはすごいですよ。独立戦争だけでもインドネシアは80万人の死者と1000万人の負傷者を出し、無差別爆撃で受けた民間人の被害もとんでもない状況だったにもかかわらずそこへの賠償は一切せず、オランダの戦費、インドネシアにいたオランダ人の役人への恩給、搾取のために掘った油田の開発費の請求などを平気で行っています。こんなふざけた要求をインドネシアは独立のために断腸の想いで受け入れ13年後にようやくふざけるなと言える力を手に入れてから突っぱねています。さらにオランダがインドネシアの独立宣言を正式に認めたのはなんと2005年です。某半島人もびっくりの厚顔無恥さですよね、いや同レベルか。

 

 ちなみにオランダのこの要求を突っぱねた当時の外務大臣は次のように述べています

こんな苦しい歴史を歩んできたからこそ、インドネシアはいま親日家が多いですし、連合国=正義、日本=悪の侵略国家とする東京裁判史観にも否定的なわけです。次回は日本の独立の流れで日ソ共同宣言について話をしていきます。

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