網膜に異常があるのだが、自分ではなんとも対策をうてず、病院的にも経過観察中なので、いつものように暮らしている。ただ、強い衝撃を与えないことと見え方に注意せよと言われている。特に見え方にはナーバスになっていて、少しでも変な感じになると、ドキリとする。たぶんだが、視界が欠けたり、閃光が走るなど、明らかな異常なのだろうから、ナーバスになりすぎても仕方がないのだが。
さて、年末正月と、見た映画の感想を簡単に書く。夫婦で見たので、ファミリー向けのものが多かった。
パディントン
- アーティスト: ニコール・キッドマン
- 出版社/メーカー: PONY CANNYON Inc(JDS) = DVD =
- 発売日: 2018/01/17
- メディア: Blu-ray
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小説の実写化。
パディントンの声を松坂桃李がやっていたのだが、とてもうまかった。
途中、パディントンが父親の歯ブラシで、耳を掃除してしまうシーンはエグかったが、その程度でエグイシーンは皆無と言って良い。
そろそろ第二弾が始まるころだろう。子供がいる人は一緒に観に行くといい。
調べてないけど、ペルーにジャングルってあるのかね。パディントンはペルーのジャングル出身である。冒険者にマーマレード作りを教わって、作り続けているのであるが、ある日大地震に遭い、ジャングルに住めなくなって、密航してイギリスのパディントンへやってくるのである。
作中、その冒険者の娘をニコールキッドマンが演じるが、元旦那のミッションインポッシブルのイーサンのように、パディントンを攫いに来るところで笑ってしまった。
超高速参勤交代
駅伝的に言えば、往路である。
福島あたりにあるのか、もしくはフェイク藩の湯長谷藩が、老中に難癖をつけられ、参勤交代から帰ってきてすぐに再び江戸参勤をするはめに。しかも、無謀な短い日程で。
調べたら、湯長谷藩はフェイクではなく、本当にあったそうで、地域起こしで賑わったそうだ。申し訳ない。
そんな田舎の小藩ながらも、藩士はみな剣やら槍やらの達人なのは少しずるいか。お殿様(佐々木蔵之介)は居合の達人だし。
ただ上から下まで管理職の悲哀が出ていて、共感すること間違いなし。
続超高速参勤交代
駅伝でいうところの、復路。
軍師的な存在の相馬(西村雅彦)は往路のことしか考えておらず、帰りの予算を考えてなかった。日が伸びれば伸びるほど予算がかさむ。なんとか、少人数で湯長谷藩まで短期間で帰らねばならない。
が、国元では一揆が発生。藩主不在のまま、藩は取り潰され、尾張柳生のものになってしまう。陰には難癖をつけた老中(陣内孝則)が。
サラリーマン的な悲哀が前作以上になっている。特に相馬が何かにつけて、「なんとかせい」と無理難題を解決する。その姿に感情移入してしまうのであった。
他人の愚痴を愚痴として聞き流せない性格ゆえ、とにかく解決に行ってしまうというのが若い頃の自分だったからね。
それぞれの立場で感情移入する相手が変わるのが面白いところだ。
ゲド戦記
- 作者: アーシュラ・K.ル=グウィン,Ursula K. Le Guin,清水真砂子
- 出版社/メーカー: 岩波書店
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恥ずかしながら、初めて観た。暗い話と聞いていて、忌避していた。どこかで作画崩壊しているらしいが、よく分からなかった。
ずいぶん宮崎駿の息子は個人的な話をつくったなあ、というのが第一印象。宮崎駿が、関係者向けの試写会で、「大人になりきれてない」とタバコをすいながら言っていたのを思い出した。
ただ、宮崎駿自身の作品だって、そういう要素がないとは思わない。自分を見ていたような気分だったのだろう。
いわれるほどひどい作品だと思わなかったのは、ながら見したのと田中裕子がすばらしかったからか。
テルマエ・ロマエ
久しぶりに見た。それにしても、フジテレビはこういうドラマを作ればいいと思ってしまうのだが。一八年の一月放映のときには、非常に視聴率が良かったそうだ。高校時代から月9的なドラマは全く見ていないし、今でも月9なんてまったく興味がないからどういう作品をやっているのかわからないけれど、恋愛が中心になっているドラマは全く受けないのは分かる。
又吉直樹の劇場もそうだが、あの作品がおもしろいのは芸人の葛藤が恋愛と同じくらいの比率で混じっていて、恋愛の進展にも深く関わっているからだ。又吉本人は「純愛」といっているが、いわゆる純愛ものの骨太の骨格を持ちながら他の要素が混じっているからおもしろい。確か担当の編集者から「もっと葛藤を描け」と言われてリライトしたのだと思う。
学生でも、いつ景気が後退するか分からず、八〇年代に比べれば、生き方がシビアになっている。だから、恋愛だけに注力するだけの余裕がない。その情勢を考えれば、作るべき作品は自ずと決まってくる。
「踊る大捜査線」だって、そうじゃないか。それほど恋愛だけに興味を持っている人はいない。
作中、黒人の奴隷がこき使われる描写が出てきたとき、どきっとした。どきっとした自分に嫌悪した。ネットとつきあいすぎなのである。
ルパン三世 カリオストロの城
モンキーパンチが書いた原作のルパン三世と、テレビ版のルパンはテイストが違う。それにこの映画版はさらに違う。何作かルパン三世の映画版はあるが、ここまで宮崎駿の作家性が出ているルパンもない。といいきると、本物の昔気質のお宅に「そんなことないよ」と言われてしまうのかもしれない。
四月から新シリーズのルパン三世が始まるが、あえてこれくらいの作家性が出てしまったシリーズというのも見たいなあと思う。ルパンは世界観を守ることに終始してしまうから。