夏休みも8月に入り、ますます暑い日が続いてます。
昔の夏は夕立が来て、気温が下がったのに
最近はなかなか雨が降らないですね。
草木の為にも一雨来てもらいたいものです。
が、私的には真夏の晴天続きは3日間だけなら歓迎します。

土用干し

古来、その時期は雨が降らないので、梅干しを干すのに良いとされてきました。
晴天続きは梅干しにはもってこいなものです。




自家製梅干しを仕込み始めて
気が付けばすでに10年以上。
初めて仕込んだ時は一人暮らしだった事もあり
簡単にできる、というジップロック式でチャレンジしました。
そのうちに物足りなくなって、甕で漬けるように。
そうするとあーでもない、こうでもない、
と疑問が沢山出てきて
ようやく安定したのはここ5-6年のことでしょうか。

確かに初心者にとってジップロック式はとても扱いやすいです。

来年、そんな「漬けてみたいけれど、失敗するかも、ドキドキ」なんて方々向けの
梅仕事イベントも企画したいですねぇ。




干し終わった梅干しは梅酢に戻して熟成する方法をとっています。
来年の漬け込み時期から食べごろ。

ちょうどその頃は梅雨時季。
食中毒に気を配り始める頃。

塩と梅と紫蘇だけで作る
梅干しはそんな頃のお助けアイテム。

その抗菌作用はお聞きおよびの通り有名ですね。

けれど、ほとんどのスーパーで一般に多く並ぶ梅干しの多くは
保存料や甘味料、酸っぱいはずの梅になぜか酸味料までまぶし
薬品漬けにされてるものには、その効果はありません。

何より不味いしね…

昔それほど梅干しは好きでなかったのですが
ある時すごく食べたくなり、スーパーで購入しました。
けれど、どうしても食べれなかったのです。
何故だろう、、と調べたら
材料が原因だったことに気づきました。

こどもの頃、仕込みを手伝った時使っていたのは
塩と梅と紫蘇だけ。
それだけでできるはずなのに、
なんでこんなよくわからないカタカナの材料が
いくつもいくつも書いてあるんだろう?

材料表記を確認するようになったのは、それから。

ただ、単純なシンプルな材料のモノが欲しいのに
何故売ってないんだろう?
不思議でなりませんでした。
当時オーガニックなんて言葉はほぼ知られてないに等しく
アレルギーについても今ほど敏感に扱われてもいませんでした。

自然、手近なところに売っているのは
本来の方法で熟成すればあるべき成分がなく
添加物で味や色を付けられたものばかり。
「高級」というシールが貼ってあっても
蜂蜜やPH調整剤、アミノ酸が入っていたり。

真っ当なものがどうしても欲しいのなら、
自分で作るしかないのかな。
作れるんなら、作ろう。

それが保存食を作り始めたきかっけでした。

今では色んな保存食を作っていますが
私にとって梅干しとお味噌は別格の扱いになってます。

「良い塩を摂る」
これは以前私が齧った薬膳料理の先生がおっしゃった言葉です。

良い塩。
それは、何か。

ずっと、考えています。
塩は身体にとって必要不可欠なもの。

真っ当な塩。
真っ当な素材。
真っ当な調理。

食べ物は血肉になり
美味しい食べ物は気持ちを潤す。

だから素材もちゃんとしたものを。
真っ当な材料と真っ当な方法で美味しく仕上げる。

ずっとずっと、現在進行形で考えてきて
通過地点で今たどり着いたのが
「滋味料理」という形。

身体に美味しいお料理を
これからも探求していきます。