How many rivers must I cross? I don't know...

幸せになりたくて川を渡る・・・

2017/05/06 南飛騨益田川 季節は暦に追い付けず

2017-05-11 00:20:39 | 渓流釣り 釣行記(益田川水系)

例年ゴールデンウィークは1日だけ益田川で竿を出し、他は全て長良川に立とうと決めているのだが、今シーズンは違った。
長良川のサツキマスはあまりにも見込みがない。
遡上が遅いだけなのか、いや或いはそもそも遡上が少ないのか、とにかく芳しい釣果を聞かない。
「今年は益田で通そう」と決めて、益田川漁協、益田川上流漁協管内の益田川で竿を出していた。


しかし、益田も渋い。

事前情報で渋いだろうとは思っていたが、案の定予想通りだった。
まず例年に比べて水温が低いように感じる。
いや、勿論アマゴが活動する水温なのだが、例年の同時期より低いということは、アマゴたちの動きは実際の暦よりも幾分前の動きに近いのだろう。
一箇所で何匹も出てきてもよいポイントで1匹か2匹程度しか釣れないし、体長も小さい。

益田川には全域で大小数々のダムがあるのだが、益田川漁協管内にも幾つかある。
即ち取水と放水を繰り返すのということになるため、上流で取水した川の水を導水管で運んで下流で放つ。
要するに放水の影響下では本来のその辺りの流域よりも川の水温が低くなる。
そのような放水の影響下のポイントでは顕著にアタリが渋かった。

このような水況でも釣る人は釣るのだろうが僕にはそんな技術はない。
例年のゴールデン・ウィークのつもりでアマゴたちに遊んでもらおうと思ってやってきたが宛てが外れたということだな、今シーズンはまだ早いんだなと思って割と呑気に竿を振っていた。


連休中は5月3日、4日、6日、7日と益田川で竿を出したのだが、幸いなことに懸念だった右腕の痛みは小康状態を保っていた。
ずっと痛みはあったものの、タオルや雑巾を絞る動作は痛むことなくできたのでこれは本当にテニス肘(上腕骨外側上顆炎)なのかなと疑い始めていた。
テニス肘を発症してしまった際のストレッチというものも続けてはいたが、3月頃のある日気がついた。
そのストレッチとは逆の方向に、手首の関節が殆ど曲がらなかったのだ。
これはテニス肘を差し置いても問題だろうと思い、その日から手首を内側と外側の両方に向けるストレッチを始めた。
内側に向けて伸ばすのがテニス肘のストレッチで、それとは別に外側にも伸ばした。
最初の内は痛くて堪らなかったが、次第に手首が曲がるようになると痛みもあまり感じなくなってきた。
それを今も毎日続けているのだが、10mの竿を一日振っても、釣りの後にストレッチを行えば翌日に痛みが残ることはない。
僕の勝手な考えだが、もしかすると最初は本当にテニス肘(上腕骨外側上顆炎)だったのかもしれないが、それとは別に右肘の関節が、所謂四十肩、五十肩と呼ばれるのと同じような症状になっていたのかなと思い始めた。
現在も若干の痛みはあるのだが釣りができない、竿が振れないということはない。
取り敢えずこのまま騙し騙し使っていこうと思っている。

というわけで10mの本流竿を振ることはできたので、ここ何年か足しげく通うポイントにも入ってみた。
大きなアマゴが着くと踏んでいるポイントなのだが、ニジマスは獲ったことがあるがアマゴの大物はまだ獲ったことがない。
しかし、絶対に大物が着くはずなのだ。
僕はそう信じて何年か通っている。
「ここで40cmを超えるアマゴを掛けたい。ここでなきゃ意味が無い。ここで掛けたいんだ。」という妙な拘りを持って臨んでいるポイントで、釣行した4日間とも竿を出した。

段々瀬の落ち込みから押しのある早い流れの瀬を経て、深瀬から淵へと変化していくカケアガリの開きがある。
ここに着かなくて何処に着くのか?というほど好ポイントだと思う。
狙うべき筋は遠い。
かなり立ち込んで腕を思いっきり伸ばし、エアマスターのマルチを伸ばして10.5mの状態にしてもまだ少し足りない。
しかし何とかその状態で流していた。

目一杯遠くに振り込んで仕掛けを沈めながら流れに乗せる。
イメージとしては餌の軌跡は弧を描く。

話は逸れるが実は僕はこの流し方はずっと以前からやっていた。
同じように遠くの筋を狙わなければ届かない奥飛騨の高原川のポイントでもこの流し方で大型のニジマスやヤマメを何度も掛けている。
特にニジマスの場合は餌の軌跡が弧を描いた後にターンするようなタイミングで、ひったくるように餌を持って走っていくことが多い。
明らかにこの筋に魚が着いているとか、この筋を狙いたいという場合は直線的に流すのだが、どの筋に潜んでいるのかはっきりしないような大場所で全域を隈なく探るにはこの扇形の流し方がよいと考えていた。

しかしながら僕はずっとサツキマスを狙うときには弧を描く流し方をしていなかった。
なんとなく、それでは良くないと思っていた。
ところが近年とある名手のお話を伺った際、その名手は紛れもなく扇形に流してサツキマスを釣っているということが分かった。
以来僕も自信を持ってサツキマスを狙う際にも扇形に流している。
でもなかなか掛かってくれないが。

何度目かの流しの際、丁度扇形の弧の中点付近でククンと穂先を引くアタリがあった。
しかし迂闊にもアワセのタイミングを逸してしまった。
しくじった、と思いながらもう一度食ってくれないかと念じて流しを続けていたら、流し終わる直前に再度同じようなアタリがあった。
すかさず合わせると確実に鈎に乗った感触とともにビンビン首を振るシャープな引きが伝わってきた。
ビュウっと数メートル一気に走っては止まり、止まった地点でまた首振りとローリングを繰り返す。
押しの強い流れのために手応えは充分だが、尺はないだろう、27~28cmくらいだろうなと予想しながら、久しぶりのシャープなアマゴの引きを堪能した。
寄せてきてもまだローリングを繰り返していたので、あまり体力を消耗させてもよくないと思い、一気に寄せて玉網に入れた。

パーマークが消失した剥がれやすい鱗の銀色の魚体は、下流のダムからの使者、中山差し(僕が勝手に付けた呼称)だと思いたいが、鰭はそれほど尖っていない。
それどころか、上顎は尖るどころか丸い。
何処かにぶつけたようで皮が剥がれ肉が見えていたが、もしかしたら昨年度の釣り大会用のアマゴの生き残りで、冬の間に下呂から降ってきた個体なのかなも知れないと思った。
真相は分からない。
魚に聞くしかない。
とにかくこんな渋い状況で狙いのポイントでそこそこの大きさの個体と出会えてまあよしとしよう。

 

 

当日のタックル

竿:ダイワ 琥珀本流エアマスター105M
       ※右肘への負担軽減のため、今シーズンより少しでも持ち重り感の少ないと思われるチューブラ穂先を使っています
水中糸:フロロ 0.8号
ハリス:フロロ 0.6号
鈎:オーナー サクラマススペシャル 8号
餌:ミミズ

 


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2 コメント

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右肘 (KOHAKU)
2017-05-14 09:36:19
文面を読み安心しました。
竿が振れてなによりですね。完治では無いようですので、再発なさらないよう大事になさってください。


扇状に流す。


わかります。私はオモリの選択と穂先の位置が大変難しいと感じ流しています。


大物の押さえ込むようなアタリは期待とぞくぞく感があります。

Re:右肘(KOHAKUさんへ) (鮭一)
2017-05-14 21:51:28
お久しぶりです。
一時はもう釣りが出来ないかも知れないと思うくらい何をしても痛みましたが、完治していないとはいえ竿が振れるようになったのだからよく回復したもんだと思っています。

若干痛みは残っているのですが、これが果たして上腕骨外側上顆炎(テニス肘)なのかどうかというところです。

本日も日すがらエアマスターを振っていましたか、やはりそういうことをしたあとは右肘は痛みます。
でも雑巾やタオルは絞れるのですよ。
全く痛くないです。
そして風呂や温泉に浸かってマッサージして、フェイタスとかバンテリン等を塗って一晩おくとかなり痛みは回復するのです。
それでもやはりこの痛みも上腕骨外側上顆炎なのかなあ。
一度診察してもらわなきゃあかんですね。
単なる老化かなあ。

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