評価 (3点/5点満点)
ヤフー常務執行役員として、数々の人事施策を提唱してきた著者・本間浩輔さんの、「企業が勝つため」「社員が幸せになるため」の働き方改革論。
本書のタイトル「残業の9割はいらない」の趣旨は、以下のとおりです。
・「残業」を減らすためには、本人だけでなく、経営者や管理職が変わらないといけない。
・これまでの残業は、企業文化や不完全な人事評価制度など、経営者の経営能力や現場の管理職の人事力が弱いことに起因する。
働き方改革の議論や実施が盛んですが、現実に企業内で展開されている改革は、果たして未来を見据えたものになっているのでしょうか?
「時間」や「頑張り」といったインプットではなく、アウトカム(成果)で社員を適正に評価する「正しい成果主義」に基づいた働き方の試案を、本書で提示しています。「正しい成果主義」が実現すれば、残業は今より大幅に少なくなるそうです。
ヤフーが進めている「週休3日制」も、その趣旨をきちんと理解しないと、ただ形だけ真似ても弊害が大きいと思います。