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これって闘病!?

子宮頸癌Ⅰb2でした


抗癌剤によって脱毛し、最後の治療から1年数ヶ月。


病気が解ったときから早々に、ネットでウィッグを探していました。

そう。
入院の荷物を準備する前から。


それだけ、脱毛に対して恐怖感と嫌悪感がありました。
でも、1度ハゲてしまえば慣れてしまい、それなりに楽しめましたけど。



最後の治療から約6ヶ月目。
襟足ともみあげの毛が、クルクルボーボー伸びてウィッグから「チラ見え」どころか「はみ毛」になり始めたので、初めて美容院へ行きました。
(ウィッグが、地毛よりも茶髪だったから気になったのです)

「えーーー!私、もったいなくて切れなーい」と言う治療仲間が大半。
私のように躊躇無く(どちらかといえばノリノリ)切りに行きたいと思うのは珍しいのでしょうか。

なんとか形を整えてもらい、超ベリーショートの出来上がり。


ベリーショートというとオシャレ風で聞こえはいいですが、実際はこんな。ザ・こけし。

http://www.sendaikiji-c.com/image/kokeshi02.jpg
参考:http://www.sendaikiji-c.com/kokeshi.html



もとはこんな。


http://www.hustlehustle.com/free/fighters/img/large/10956832531.jpg
参考:http://www.hustlehustle.com/free/fighters/?id=1090919070



まだ寒い時期だったので、外出時はウィッグと帽子でお出かけしていました。

そこから2ヶ月経ち、再び美容院へ。

そしてこの後、素頭で外出するようになりました。


この頃の私

http://media-cache-ak0.pinimg.com/736x/85/4a/d9/854ad9ca79b8e75dfd1ae95a557637eb.jpg
参考:https://www.pinterest.com/pin/111604896988723385/


解りやすいウソついてごめんなさい。こちらジーン・セバーグさんです。

でも髪型「だけ」はこんなんでした。



実際はこっちか。おでこの毛流れそっくり。

タカ
参考:http://atmatome.jp/u/rameka/47qfny2/


発毛スピードは、部分的に差がありました。
前髪と頭頂部は「ほんとに伸びてんのか?」という、のろまでやる気のない、省エネエリア。
他は「この間切ったばかりでしょーが!」と、思わず言ってしまいそうなハイスピードエリア。

同じ人間の頭なのに、エリア毎の栄養バランスが悪すぎるのでしょうかね。(女性ホルモンが途絶えた影響かな)


それから、1ヶ月毎にハイスピードエリアの毛をメインに整えてもらっていましたが、ある日、美容師さんから「伸ばす予定なら、ぐっとガマンして(美容院に来る)期間を空けた方がいいと思いますよー」と言われました。
確かにその通り!もっと早く気付けよ自分!

癖毛の為、伸びてくるともっさりするので、気になって気になって仕方なくて。

しかし、それ以降はだいたい2ヶ月おきに美容院へ行っています。もっさりもガマン。



先月、また美容院へ行きました。
我ながらけっこう伸びました。



椅子に座ると雑誌を数冊渡されました。

その中には、ヘアカタログが!しかも女性用!



ああ…

ついにカタログを参考にオーダーできる立場になりました…。




感動。



思い返せば、前回までは美容師さんに「伸ばす前提で」のみ伝え、おまかせしておりました。
ヘアカタログすら必要としていなかった。
いや、メンズヘアカタログは見せられたんだった。



ツルピカ全盛期には、本屋でヘアカタログの表紙を何となく眺めていると

「必要ないよね?」

と、背後から夫の笑いを堪えた声が…。


その代わり、医療用ウィッグのメーカーや、おしゃれウィッグのサイトにはずいぶん詳しくなりました。



そんな私も、今は上から目線でカタログ見ちゃう女になりました。
(少々老眼の始まりでカタログを遠目に見てるだけ)


美容師さんと一緒にしみじみ。

「やっとここまできたって感じですねぇ…」って。


こんな小さな出来事でさえも、嬉しくて感慨深い。

それに、あまり傷めつけていないので髪質は良く、ツヤがあります。


今やトップの毛もかなり伸びてきて、韓流アイドル(男)みたいなくらいになりました。
私の中で韓流アイドルの髪型って、だいたいみんな、トップから前髪が厚くて斜めに流れているマッシュなイメージなんですけど。誰が誰やら区別つかない。(偏ったイメージ)ダレコレ。

http://www.wowkorea.jp/upload/news/82619/20110414_gonil.jpg参考:http://matome.naver.jp/odai/2135194742674776601
http://cfile229.uf.daum.net/image/13757A434E6F6E8823669D参考:http://matome.naver.jp/odai/2135194741974775901



でも、ウィッグを早々にはずして過ごしていた頃の写真を見返すと「何故こんな頭で堂々としていたのか…」と思います。
新宿2丁目に憧れる田舎者みたいなナリをして、満面の笑みで写っている自分が切ない)

もっと、ギリギリまでウィッグを楽しんでも良かったかも…と少々後悔。(確か5~6個買ってしまった…)


それに、ちまちまカットしたりせず、じーっとガマンして伸ばしていたら、病気仲間のようにセミロングに近いくらい長くなり、風に髪をなびかせて歩いていたかもしれません。

でも私ならきっと、かまやつ風になるかなー(昭和臭が漂う)。

ショートの方がまめなメンテナンスが必要だから、早く伸びてしまえば楽なのに。





などと思いつつ


たまに、お風呂で前髪を上げて鏡をふと見て一瞬ビビる。

生え際の産毛。
そのあたりの地肌のスケ感が、ツルピカ時代の自分を容易に想像させ、当時を思い出させるのです。

産毛のように生え始めてからは、毎日毎日、毛穴が見えるほど鏡に近づき、頭皮や毛を観察していました。凝視。


愛しさと切なさと心強さと。

ほんと、こんな感情でした。毛に対する想いは小室ファミリー。
抗癌剤で、これでもかと痛めつけられたのに、頑張って生えてくるんだもの。胸きゅんですよ。






まだまだ記憶に新しいということですね。




伸びかけってうっとおしい。
( ̄ー ̄)

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今日もだらだらくだらなくてごめんなさい。