世の中にはたくさんの問題がある。

その大きさは、自分が関わる距離感で決まる。

当事者として関われば当然それは大きな問題で

その距離があまりにも遠ければ、まったく知らない世界になる。

当事者である私にとって「アトピー」は大きな問題だった。

全身の皮膚が剥がれ落ち

激しいかゆみと痛みに苦しみ

丸3年間学校へ通えず

いじめられ何度も何度も死のうと思った。

幼少期の強烈な体験は、私の心に大きな影を落とした。

きっとアトピーという言葉を聞いて

壮絶な背景を想像できる人は少ない。

アトピーは死に直結しない「かゆい病気」という認識から、ライトな響きで世の中に浸透している。

でも、当事者とその家族にとってアトピーは大きな問題だ。

有症者は日本に推定500万人。

症状の大小は関係ない。多くの人が原因不明の疾患に苦しんでいる現実がある。

かゆくて夜眠れない

痛くて身体を動かせない

色々試すも良くならない

見た目をからかわれる

着たい服を着られない

学校や仕事との両立が難しい

まわりからは「甘え」だと言われる

その苦しみと問題の大きさは、渦中の人間にしか分からない。

今もまだ完治する薬はなく、あれが良い、これが効くなどと様々な情報が氾濫している。

アトピービジネスに翻弄された人も少なくないはず。

私は脱ステロイドをしたし、ステロイドで良くなったこともある。

けれどそれはどっちでもいい、なんでもいい。

一番大切なのは当事者の心のあり方（問題の捉え方）と、まわりのサポートだ。

アトピーであることをどう捉え、どう生きていくのか。

私は家族に支えられ、乗り越えることができた。

まだ子どもだった私以上に家族の方が大変だったと思う。

良くなると言われたものはどんなにお金がかかろうと片っ端から試した。

母はよく「代わってあげたい」と呪文のように言っていた。

赤ちゃんでもないのにかゆみと痛みで一晩中泣き続け、不登校の娘を近所の人は面白おかしく噂した。

親戚に一家心中するのではないかと心配された。

あきらめなかった。

みんなあきらめなかったから、アトピーは良くなった。

家から一歩も出られない私を、父と母はいつも励ましてくれた。

だから元気になった今、ただアトピーの人のために何かがしたい。

アトピーで悩んでいる人の

背中を押すこと

心に寄り添うこと

それがきっと世の中にあるたくさんの問題の中で、私にできる一番大きなこと

そんな想いを持ってNPO法人アトピーを良くしたいの理事として活動しています。

まったく知らない世界の方へも届いて、少しずつでもアトピーの認識を変えられたら。

私の中の大きな影は、いつしか大きな原動力となり、ここまで来ることができました。

アトピーの人たちがHAPPYになる社会を創るため、これからも歩み続けていきます。

アト良くで初のクラウドファンディングをスタートしました。

初日で291,000円

目標額まであと709,000円

多くのご支援をいただき本当にありがとうございます。

ご支援いただけなくても、代表横井が想いを込めて作ったページをぜひ読んでほしい。

彼の純粋で透明な想いが、私を動かす原動力でもあります。

アトピー有症者、そのご家族がHAPPYになる仕組みを創りたい！