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*** 新しい本との出合いがきっとある★書評ブログ ****

【レビュー】ありふれた愛じゃない:村山由佳

 

 

ありふれた愛じゃない:村山由佳著のレビューです。

 

ありふれた愛じゃない

ありふれた愛じゃない

 

 

◆①会社の社長 ②年下のカレシ ③ワイルドな元彼 

             やだ・・・南の島に大集合!?

 

 

うぉー、なんでかなー、今回はいわゆる黒でも白でもない大人の女性を
描いた作品なのだけど、読みながらかなりたくさんの小言を

言いたくなるような内容だった。(決してつまらないわけじゃない)

 

村山さんの作品は結構読んでいてイライラすることが多いのです。実はね。
恐らく、出てくる女性のタイプがあまりにも女女していて気持ち的に
げんなりしてしまうことが多いのだけど、それらをひっくるめて
覗いてみたくなっちゃうから厄介なんです。

 

多分、村山作品のファンだけど、それを全面的に認めたくない

自分がいるという。でも、村山さん自体はテレビで拝見すると、

とてもしっとりとした大人の女性だし、特に嫌な気はしないのだけど・・・。

 

なのに何故か作品に出てくる女性たちに村山さんの姿を重ねてしまう。
要は村山さんの内部を見ている感じ。

 

困ったもので筆者の気配があちこちに見えてしまうパターンが続いています。
・・・という微妙な距離感で毎度作品を読ませていただいている次第です。

さて、今回の舞台はタヒチ。


主人公は藤沢真奈、32歳。銀座の老舗真珠店でチーフマネージャー。

職場の人間関係も色々あるが、責任のある仕事を任され油が乗って来る時期。
年下の恋人もいて、将来の結婚も見えている。

 

そんな彼女が真珠の買い付けにタヒチへ出張に行くことになる。
そこから一気にめくるめく男性たちとの関係が絡み合ってきます!

 

一緒に来た社長に口説かれ、危なく関係を持ちそうになったり、
何も知らず、休暇を取って会いに来る年下の恋人。
そして、昔の恋人だった自由奔放なワイルドな彼との再会。

 

この話ね、ボラボラ島のように美しくロマンチックな

場所じゃなかったら・・・とふと考えてしまった。


なんとなく、リゾート地特有の解放感に自分も酔いしれてしまったが、
出てくる男性陣、みんな「だめんず」よ?

 

社長は奥さんいるし、ついでに今回の浮気現場も目撃され
痛い目にあうし、年下の恋人は普段は大人しいけど、キレると豹変するし、
必死さゆえの執着心が怖い。


でもって、彼女の心を再度奪った元カレ。今の年下の彼と比べたら
そりゃ頼れそうだし、男っぽいかもしれないけど生活感がない。

 

あ、でも年下の男性と付き合ったことがある方は、
彼女の心の裡が、結構共感出来る場面も多いかな~と思います。

 

と、外野席でブツブツ言いながら読みふける。
本当に寝る時間削ったわけですが(笑)

 

どう?これらの話、ボラボラ島じゃなければ、ロマンチックな話でも
なんでもないのよね。ということは、村山さんの風景描写がいかに
素敵だったかということにもなるんですけどね。

 

主人公が出した最終結論はいかに・・・。

今回の話で興味深かったのは、男性でありながら女性として育てられた
〈レレ〉というバーテンダーのジョジョ。

また、部族伝統のタトゥーの彫り師など、登場する人物たちから

タヒチの風習などが話の中で触れられていたのがとても楽しかったです。

 

さて、あれこれ突いてしまったが、恋愛は突っ走ろうと思えばどこまでも!
主人公の女性を見ていて最後に思ったのはこれ。
情熱的ではあった。でも憧れまでには至らなかったわ。

 

それよりも青い海と空が恋しくなる1冊でもあった。

 

 

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