1日1時間の贈り物

2次試験の対策を始めてちょうど1週間を過ぎた頃だったろうか。
たどたどしかった英語は次第にリズムを帯びてスムーズになり
まずは論理に一貫性が生まれ始めた。
言っていることに矛盾がなくなり
A=B B=C C=D したがってA=D というスッキリした流れを作ることができるようになった。
それから間も無くセンテンスとセンテンスがスムーズに繋がり始め
やがて僕が思いつかないような単語も飛び出すようになって僕を何度も唸らせるようになった。
ついには結論では「こりゃあ一本取られた」と脱帽するほどの
素晴らしいひねりを挟んでくるようにもなった。
2週間もしないうちに僕は娘に
「油断してもらっちゃ困るけど、たぶんもう合格ライン超えてるよ…」と、伝えた。
英検のこれまでの2次試験で対策をやるときはいつも
なぜか僕は娘が合格ラインを超えて行く瞬間を感じることができた。
そしてそれは今回も上のような形で僕は感じることとなった。



今日の午後3時、僕は長女と合格を確認してまずはほっと胸をなでおろした。
僕が感じていた手ごたえは幻ではなかったのだ。
そしてすぐに、僕が直接はお会いすることはなかったのだが
2人の面接官の方に長女をしっかりと評価していただいたことを
感謝したい気持ちでいっぱいになった。
長女はお二方のおかげでまた大きく成長させていただけたのだと思った。

しかし僕はやはり思う。
長女の英語はまだまだこれからなのだと。
長女も英検1級という頂(いただき)からの風景、
登ってみればそう眺めのいいところではないと感じているはずだ。
事実、僕に感想を聞かれた長女は
『「英語ペラペラ」の「ペ」ぐらいかな？ まだまだ頑張んなきゃ』
ということだった。
もちろん、ここもゴールではないということだ。
ただ旺文社の呪縛から解き放たれたに過ぎない。



3月3日 追記

本日 合格通知が届く。
2次試験における分野別得点を備忘のために。
予想以上の高評価に驚きつつ…

short speech 8/10
interaction 9/10
grammar and vocabulary 8/10
pronaunciation 7/10

成績表を見た長女が「おとうさん、 2次試験対策ありがとう…」とつぶやいた。
期待もしていなかった言葉に僕はとてもhappyな気持ちになった。