●『ガンダム 鉄血のオルフェンズ 最終回考察』ガンダムの大河ドラマ!白虎隊を描きたかった?! | ガチムチョコの日々

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2015年 10月にスタートし、

 

全50話を走り抜けたガンダム 鉄血のオルフェンズが

 

無事に?最終回を迎えました。

 

予想通りネットは大荒れのようですが

 

私は結構好きなガンダムでした

 

荒れている理由としては

 

① 「メッセージ性が見当たらない」

 

② 「主人公が報われない 成長しない」

 

③ 「マクギリスがバカすぎる バエル弱すぎる」

 

④ 「ガンダムである必要性は?」

 

といった点ではないでしょうか?

 

③に関しては私もそうだとしか言いようがありませんが(笑)

 

①と②についてはなんとなく想像がつきます

 

ここからはネタバレも含み私なりの意見を述べさせていただきます

 

--------------大まかなあらすじ----------

ネタバレを含みます!!!!!!!

 

火星に民間の防衛会社があり、そこでは孤児や宇宙ネズミ

 

ヒューマンデブリといわれる子供が過酷な労働を強いられていた

 

あまりの過酷さに耐えかねた

 

オルガ・イツカは

 

幼馴染の三日月・オーガスとともに

 

社内クーデターを起こし(殺人)、施設にあった

 

ガンダムを手にし自らの居場所を手に入れるために

 

戦いに巻き込まれ、また突き進んでいく・・・・

 

 

オルガは少年兵団である「鉄華団」を作り、

 

迷いながらも自分たちの場所を探すためにあがき

 

三日月は全くぶれることなく、オルガの指示にしたがい

 

人を殺め、ガンダムを使い、無双の強さを見せつける。

 

そこには逡巡や後悔などみじんもない。

 

初めから終わりまで

 

 

しかし大人たちの黒い社会のなかで次第に疲弊していく

 

ラスト前にはオルガは暗殺され

 

三日月は仲間を守るために強大な軍隊に立ち向かい

 

指揮官に傷をつけることもできず散ってゆく

 

ただし彼は一粒種をアトラに残していた

 

彼の名は「暁(あかつき)」といい、三日月とそっくりであった・・・

 

 

社会は少し変革し、孤児たちを守る動きを見せ始めている・・・・

 

END

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・・・うーん ハッピーエンドのようなアンハッピーエンドのような?

 

特にオルガや三日月といった主人公クラスが軒並み亡くなり

 

そこだけ切り取るとなんて悲しいお話なんだ!!

 

と思います

 

ですがこれは脚本の狙い通りだったのではないでしょうか?

 

--------考察----------

① 「メッセージ性が見当たらない」

 

 さてここからさっそく考察ですが

 

 このアニメにメッセージ性があったのかどうか?

 

 ですね?

 

 私は「なかった」と思っています

 

 私はこのガンダムは

 

 「史実のように描く、つまり大河ドラマのように描く、

 

 白虎隊のように少年兵たちの生きざまを描きたかった」

 

 だけではないのかと思っています

 

 

 ガンダムという作品は、特に宇宙世紀のものなどは

 

 リアルロボットSFといわれる、まるで史実のように

 

 兵器の発達や政治の動向などが細かく設定されています

 

 大きな戦争や動乱があり、そこからクローズアップして

 

 史実を映像化しているようでもあるわけです

 

 

 さてちょっと角度を変えて白虎隊とは何だったかを記載します

 

白虎隊とは・・・・

 

 幕末の会津藩少年藩兵隊。

 

 戊辰戦線時に会津藩が作った少年兵団

 

 藩は年齢別に青竜・白虎・朱雀・玄武の四神の名をもつ4隊をつくった

 

 15~17歳の少年で構成され、白虎というのは

 

 中国古来の伝説にみられる架空の動物の一つ。

 

 奥羽越列藩同盟が官軍と戦闘状態に入ると、

 

 実戦に参加し,寄合は越後戦争で,士中は会津戦争で死闘、

 

 若松城が官軍に焼かれているのを見て

 

 生残った篠田儀三郎らは飯盛山で自決した

 

 

いかがでしょうか?

 

なんとなく鉄華団に似てませんか?

 

例えばこの白虎隊をドラマにしたらどうでしょうか?

 

史実をそのまま切り取ってドラマにした場合、

 

要所要所は史実に従って行動や生き様を描くだけです

 

そこにメッセージ性はありません(もちろんセリフやカット割り

 

などで描く方法もありますが・・・・)

 

そこにメッセージを感じるかどうかは受け手次第です

 

白虎隊の自決を「無駄死」ととるか「忠義信」ととるかは

 

その人次第になります

 

鉄血のオルフェンズはまさしくこれを描きたかったのではないでしょうか?

 

 

② 「主人公が報われない 成長しない」

 

 これは①に直結しています

 

 史実のように始まりと終わりをきめていたのではないでしょうか?

 

 オルガと三日月がクーデターを起こす、そして散っていく

 

 そこが決まっている以上、状況に沿って動く主人公であり、

 

 また始まりが過酷である以上、主人公たちはその時点で

 

 ある程度リアリストであり、冷徹であり、冷静であり、

 

 頭のいい子供たちであることが求められます

 

 つまり子供でありながらある程度大人であることが求められるのです

 

 すでにある程度成長していたことが求められるのです

 

 これでは成長するにも限度がありますよね。。。。

 

 なおかつ現実の中で

 

 一介の少年兵たちが歴史を動かすようなことを起こすことは

 

 まず不可能です・・・・

 

 リアルを追求するあまり、主人公たちへの補正は働かなかったんですね・・・

 

③ 「マクギリスがバカすぎる バエル弱すぎる」

 

 これは救いようがありません

 

 1期のマクギリスの有能さとはかけ離れたノープランの革命劇

 

 ここに関しては脚本がずさんだったとしか言いようがありません

 

 あれだけ科学が発達した世界であの計画の杜撰さは

 

 ありえないのです これは始まりと終わりを決めていて

 

 そこに有能すぎたマクギリスが加わることで終わりにぶれが

 

 出てしまったために強引に修正したひずみが出たとしか思えません

 

 リアルを追求していたのにこの点だけアンチリアルになってしまい、

 

 その他の不満が噴出してしまった一番の原因ではないでしょうか?

 

 本当に惜しい!!!!!

 

④ 「ガンダムである必要性は?」

 

 これは監督、脚本家が描きたいことを描くために

 

 ガンダムを利用した

 

 が正しいでしょうね

 

 少年兵が散る話をオリジナルで描くのは出資者には

 

 ハードルが高すぎます

 

 そこでガンダムという大きな看板を借りて

 

 壮大な物語を描くために利用したのでしょう 

 

 まるでマクギリスのようですね!散り際もマクギリスのようでしたが

 

 

惜しい点はいろいろありましたがガンダムが

 

主人公の成長物語として描くだけでなく青春群像劇

 

として描くという新しい試みは成功していたのではないでしょうか?

 

またビームを描かず鈍器で殴りあうというのも新しい描き方だったとおもいます

 

 

スタッフの皆さん

素晴らしい作品をありがとうございました!!!!!